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舞台から落ちて骨折入院しても最高のことが起こってる⑩

12月16日(木)
昨夜は痛み止めを飲んだのだけど、夜中に痛くて目が覚めた。リハビリでマッサージしてもらったから、揉み返しみたいな感じなのかな。それでも、昨夜は「湯たんぽ運んで」とうーちゃんに頼んで運んでもらったから、かなり快適によく眠れた。足をあっためるって本当に大事。
朝からここちゃんのニャーニャーで目覚める。外の偵察したいのか?出窓のカーテンを開けてあげたり、声でしゃべったりしてるうちにうーちゃんが2階から降りてくる音がする。

朝の支度
ゆっくりしか動けないからゆっくりでいい。そんなふうにひとつひとつ許して、まずは自分のペースで洗面所へ行き、舌磨き、歯磨き、化粧水といつもの流れ。立ってできるところは立って。椅子も使って、無理せず、ゆっくり、ゆっくり。
その間にうーちゃんはお湯を沸かしてくれていて、「手を合わせましょう」と一緒に仏間に入る。毎朝の祈りの時間はとても好き。お仏壇とお札様に今日もよろしくお願いしますと手を合わせる。2人で一緒に。気持ち良い時間。
リビングに戻ると、うーちゃんはもうパンを焼いてて、わたしは松葉杖からコロ付きの椅子に移動する。これに座ると台所の中ではほぼ自由に並行移動できる。低いところの引き出し以外は。
湯飲みにお湯を入れて、トーストをお皿に載せて、カウンターキッチンからうーちゃんに渡す。バナナを切って小さいお皿に入れてヨーグルトとナッツをかける。その前に牛乳をカップに注いでレンジで温める。先にバナナを、そして牛乳に青汁きなこの粉末を入れてカウンターに置く。
自分の分もカウンターに置いて「テーブルに載せて〜」とお願いする。ゆっくり、テーブルに移動して、うーちゃんの向かいで朝食を食べる。この時間がとても好き。入院中は、出勤前に1人でこれをやっててまあまあ大変だったって。だよね。だいたいいつもの朝に戻っただけなんだけど、助けるのも助けられるのも、いいね。そんなふうに思える。
今日はゴミの日だったから、全部お任せするつもりだったけど、なんかできる気がして、ここちゃんのトイレ掃除をゆっくりやってみた。できた。わたしが小さな袋にまとめて、うーちゃんがそれを大袋に入れてゴミ置き場に持って行ってくれる。ピタゴラ装置みたいに流れていく。気持ち良い。
いってらっしゃい。今日も気をつけて。

動きたくなる
やたらと動きたくなって、できる範囲で掃除した。掃除機は重いのでコロコロをうまく使う。柄の長いタイプがよかったなぁと思いつつこまめにやるとできる。コロ付き椅子も便利だし、骨折患者にコロコロは貢献してくれると思う。動き始めるとあれこれ気になってくる。そうだ、太陽に当たった方が良いって言われた、と思い出し、椅子を動かして日向に座る。裸足になって陽に当てる。昼ごはんはカップラーメンにしよう。ネギがあったから切ってみよう。洗濯物、乾いたみたい。畳めるかな。畳めた。しまえた。晩ごはんの支度も、昨日の鍋を使ったうどんだけど、うーちゃんが帰るまでに準備しよう。一つ一つ、ゆっくりでも、できるってことがうれしい。

落ち込み 
劇団のみんなは心配して時々LINEくれる。事務作業頼んでくれたり、普通にお話ししたりしてる。だけど、ちょっと落ち込む。昨日、病院で1月の復帰は難しいと言われたからかもしれない。これからどうなるんだろうって不安もある。
劇団代表とビデオ通話した。1月の舞台手話通訳者のワークショップ受けられないと伝えたら、落ち込まないで、まだ先にもあるし、できる仕事は他にもあるから、って。いや、なんか、そうじゃなくて……うまく説明できない。言葉にならなくて、気力もなくて、黙ってしまった。
うーちゃんがまっちゃん(義弟)に頼んで、一緒に岐阜まで車取りに行ってくれて、やっと帰ってきたなって気になれた。
わたしは行ってないのになんだか疲れて、お風呂出たらまた悲しくなって、早く寝た。

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演劇の公演中に舞台から落下。骨盤単純骨折で入院してから自宅療養する間に変容していくわたしの日記です。

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