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きっかけはいつも壁だった

私が食と健康について学んだのは、ちょうど4年前、長女を出産後のこと

看護師でありながらも産婦人科は実習で少し関わったのみで、知識は浅くごく一般的なことしか知らなかった。

とりあえず母乳で育てたい、産後母乳は自然に出るものとばかり思っていた。
そんな私の予想はことごとく外れまくった。
入院中、母乳は数滴しか出なかった。退院後はミルクと併用しながら混合でやっていきましょうと産院から指導された。
でも私にとっては不安だらけの退院。急に泣き止まなくなった娘を前に、「こんなんでこれからどうやっていけばいいの?」
ホルモン的なのもあり退院前日、病室でひたすら泣きじゃくっていた。

退院後少しずつ母乳は出始めたものの、生後2週間頃から一気に寝なくなり泣き続ける娘。しだいに母乳を嫌がりミルクだけを欲しがるように。

飲んでもらわないと出なくなるのになんで!
途方にくれいていた矢先、急な発熱、、そう、それは乳腺炎だった。
ただでさえ寝不足で体も本調子でない産後、発熱の辛さよりもっと辛い胸の激痛。腕も上がらない。
でも容赦なく新生児のお世話は24時間続く。
こんなに辛いものとは思わなかった。死んだほうがマシとまで思った。
かけこみで乳腺炎に対しては産院を受診し対処療法は行ったが根本的な解決にはならなかった。母乳の状態は相変わらずでありその後も乳腺炎は何度か再発した。

その頃主人は激務で、早朝から遅ければ深夜近くまで仕事から帰ってこず休みも月に数日。実家は母親が重度のうつ病を発症し、義実家は県外。誰も頼る人はいなかった。私も産後うつ寸前だった。

そんな時、偶然ネットで個人の助産院で母乳外来をしているところを見つけた。藁にも縋る思いでそこを訪れた。個人が経営している助産院で、助産師さんは、ただ乳腺炎に対して治療するのではなく、身体の全身状態をみて原因がどこにあるのか探ってくれた。
医学でいう、東洋医学と西洋医学の違いのようなものだ。

言われたのは、「母乳が出ない、詰まりやすいのは単なる体質、で済まされるものではなく、根本の原因は、私自身のこれまで積み重ねてきた生活習慣によるもの。」
母乳は血液で出来ている。すなわち自分の血液がドロドロであると、当然乳腺も詰まりやすくなる、また母体の免疫力が低いと細菌感染が起こりやすいためこれも乳腺炎の原因になる。
つまり

母乳トラブルは、栄養不足を改善することで防ぐことができる

ということを告げられた。

私も自分なりにネット等で散々調べており、授乳時間の問題や赤ちゃんの姿勢、吸引力の弱さなどが原因あるため食事は関係ない、何を食べてもよい、という文献も多くみてきた。確かにこれも嘘ではなくあり得ることだと思う。
しかし母乳=血液という観点で考えると

母体の血液状態すなわち食事によって血液の質は変わる

ということから食事が母乳と切り離せないことだというのは、まさにその通りである。

もちろん、これは私がその後勉強して納得した答えで、その当時は勉強などする余裕もなく、とにかくそれを信じてただただ助産師さんの指導通り食生活や生活習慣根本を、改善できることは徹底して行った。

その後みるみるうちに母乳状態は改善し、生後4か月以降は完母で一切ミルク使用せず、乳腺炎などのトラブルなく母乳育児を終えることができた。

少し余裕ができたころ、助産院で開催されたさまざまなセミナーに参加し勉強して、育休中に資格も取得した。そこでよくやく自分なりに解釈することができた。私は自分が勉強して納得するだけで終わるのではなく、これを世の中のお母さん方だけに限らず、多くの方が知っておくべきだと心から思った。
勉強していた当初は予想もしなかった、コロナ時代がやってきた。
まさに、自分の健康な体は自分で守っていかなければならない時代がきたのだと私は思っている。
ほんの少しだけでも、健康なうちから健康管理について知っておくと、その後の変化はかなり大きい。
人生100年時代。
医学の進歩により、平均寿命はどんどん延びている。しかしただ、寿命を伸ばすのではなく健康寿命=健康な状態で生きていきたい。

そして最後に私が今日1番言いたいこと。
それは、これらすべてのことは、もし私が産後母乳トラブルに悩まなかったら勉強することはなかったと思うし、今の私は全く違った人生を歩んでいたと思う。

あんなに悩んで、毎日泣いて、辛かった日々があったからこそ、その時よりもステージが上がった、今の自分にレベルアップすることができたのだと思う。

どんなに辛い出来事でも、その捉え方やその後の行動によって、人生は大きく好転する。

だから、人生において、無駄な出来事なんてない!!

その時は分からなくたっていい。だって辛くてどうしようもない時は誰だってあるから。存分に悲しみに浸ってもいい。
でもそこでただの悲劇のヒロインで終わるんじゃなくて、少しでも動き出せるなって思ったらどんなことでもいいから、「じゃあどうすればいいのかな?」って考えてみる。これだけ。

だって、

自分の人生は自分で切り開くことが出来るんだから。壁があるからこそ、人は成長する事が出来る。

私はこれからも辛かった日々の事は決して忘れない。

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