三十年近く愛用していたカップアンドソーサーが割れた。毎日一緒に過ごしてくれた器。これが割れたらどうしようと想像する度、代わりはないと頭を振って考えないようにしてきた。喪失感で何も手につかない。泣きじゃくる私に「黄色い器さんの代わりね」と、黄色い服を着た母が、頭を撫でてくれた。
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毎日、書く歓びを感じていたい、書き続ける自分を信じていたいと願っています。