セイオロサム(貝の採れるところ)
2024年8月8日本日発売
十勝ワイン『セイオロサム』。北海道内2000本限定販売の特別なワイン。
やっと情報公開です。
このワインをアイヌ文様をあしらった特別なラベルにして販売したい。
2年前のそんなご要望にお応えするべく、取り組んでまいりました。
今回はこのラベルが出来るまでの流れをご紹介します。
きっかけはお問い合わせフォーム
アイヌ文様の使用について詳しいお話を聞きたい。というお問い合わせがあり、早速お打ち合わせの日程を調整しました。
セイオロサムはアイヌ語なので、アイヌの文様を使用し新しいラベルを作成したい。できれば現在管理されている文様の中に十勝の文様があればなお良い。とのことでした。
阿寒湖アイヌコタンのクリエイターは、様々な地方にルーツがあるアイヌの方も多いです。もちろん十勝にゆかりのある方もいらっしゃいます。
池田町ブドウ・ブドウ酒研究所様(以下池田町十勝ワイン様とします)の要望にお応えするべく、十勝地方出身の方の文様を選定してもらおうといくつか提示し、この先の進め方などをお話させていただきました。
協議を重ねる内に、せっかくアイヌ文様を使うのであれば、オリジナルの文様を作った方がよいのではないか。という結論に達し、オリジナルの文様を制作してもらう事になりました。ここまでに1年かかっています。
次に私どもが進めるのは、「新規デザイン」を制作するクリエイターの選定です。
池田町十勝ワイン様の要望は、十勝にルーツのあるクリエイターが制作する十勝らしいアイヌ文様で、セイオロサムのビンテージとして特別感を出したい。という事。
当会の理事5名で組織された「アイヌ文様デザイン等認定委員会」を開催し、十勝が母の出身地である平良智子さんが選定されました。
詳細な打ち合わせをするため、池田ワイン城へ平良さんをお連れし、文様のイメージを膨らませていただき、完成した文様がこちらです。
この文様が出来上がった時、池田町から阿寒湖までの道中で平良さんと車窓から見える風景について話した事が思い出されました。ブドウ棚の隙間から見える葉、ブドウが鈴なりになっている様子、若葉、緑、ブドウのつる…。これまでに掛かった時間を考えると、紆余曲折あったけれど平良さんのイメージなさった事がこうして形になったという感動、喜びはひとしおでした。
平良さんが伝承されてきたアイヌ文様は、十勝地方に使われる特徴がよく表現されている文様だと聞きました。
この文様を十勝ワイン様に納品後、ラベルに落とし込み、レイアウト、色など時間を掛け相当熟慮なさった事を後にお聞きました。
そして、2024年7月中旬。約2年の製作期間を経て完成の報告をいただきました。
この商品は阿寒アイヌコンサルンの認証商品です。
十勝はかつて、海だった
かつて池田町周辺がアイヌ語で『セイ・オロ・サム』と呼ばれていたそうです。直訳すると(※貝・ところ・側)。現在の池田町は明治39年から大正15年までこのセイオロサムに漢字を当てた『凋寒村(シボサム)』という地名だったそうです。
※訳す方によって、「貝があるところ」「貝が採れるところ」など様々。
この商品企画書には”約130万年前池田町は、冷たい海の内湾にあった事から商品名がつけられた”とあります。
このラベルには文様がもう一つ使われています。どんな文様かぜひ手に取って見つけてみてください。
本日発売の『セイオロサム』北海道内限定で2000本限定です。
北海道土産に、贈り物に是非いかがでしょうか?
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知的財産保護事業
知的財産保護事業では、アイヌ文化を正しくお伝えし、広く周知する活動をしています。アイヌ文様を使って商用利用したい、アイヌ料理を提供したい、アイヌ文化講演を依頼したい等、アイヌ文化に関わる様々なご相談を承っております。
どうぞ、本サイト『アンコㇿプヤㇻ』からお気軽にご相談ください。