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空想絵日記⚡️season1

19
毎日更新中‼️空想世界での出来事を日記に綴りました。シーズン1です⚡️どうぞよろしく。
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記事一覧

"空想絵日記"⚡️no.19

雷山は常に厚い積乱雲に包まれ、晴れ間をもう500年もみせていない。その天候により育つ作物も限られ、事実上"不毛の地"とされているため、食糧のほとんどは他国との交易により得ている。 雷山の生命線とも言える鉱業は、伍家門が協力し合うことで成り立っている。 "掘削・採掘作業"は…身体能力の高い雷藏家と空晴家 "鉱物探査"や坑道の整備などを…五感の鋭い飛雪家 "選鉱と製錬"は…繊細な時雨家 "製錬された葵石の取引"や祭事の取り纏めは…冷静かつ大胆、そして直感力のある、八雲家

"空想絵日記"⚡️no.18

祭りは、峡谷にある"竜滝の祠"で行われる この祭りでは、雷山に住まう伍家門が一堂に会する 伍家門には… ・空晴(くぜ)家 ・八雲(やくも)家 ・時雨(しぐれ)家 ・雷藏(らくら)家 ・飛雪(ひせつ)家 があり、 雷山の人々の生活を支えている鉱業は この伍家門が取り仕切っている。

"空想絵日記"⚡️no.17

そして… 雪花祭当日の朝 初『兄者、なんだか眠そうですね』 次男の初(はつ)だ。 太樹『そんな事はないよ…』 ………祭りが楽しみでここ数日まともに寝付けなかった とは口が裂けても言えなかった。 源『太兄は、祭りが待ち遠しくてしょうがないんだよねー。ここ最近ずっとにやにやしてたもん。』 四男の源(げん)がおちょくる。 太樹『…千(せん)!ちょっと源を黙らせてくれ』 千『……………………』 私には3人の弟がいる。 上から順に、初、千、源である。 祭りの日

"空想絵日記"⚡️no.16

宝刀『毘沙門』は "祭事"にお目に掛かるので 私も死ぬまでに一度くらいは 握ってみたいものだ。 丁度、 年に3度ある祭事のひとつ 雪花祭(せっかさい)は、今週末に行われる。 普段、外出できない私もこの祭りの日だけは 連れ出してもらえるのだ 私は、この祭りをどれだけ楽しみにしていることか… 『ふふっ…』 今から、ワクワクが止まらない。

"空想絵日記"⚡️no.15

個人的に好きな葵石は 【斬】模様の葵石である。 『斬』を原料に鍛刀された刀は 研ぎを必要とせず、刃こぼれもしない 生ける伝説・極刀匠  時雨廉造(しぐれれんぞう)も、この『斬』を刀の原料として愛用していた。 廉造の最高傑作にして "雷山の宝刀" 【毘沙門】(びしゃもん)は、山をも斬り裂くといわれている。

"空想絵日記"⚡️no.14

葵石には、様々な模様があり その種類によって 加工されるものが変わってくる。 最も多く出土するのが 【雷】模様の葵石だ。 この葵石は衝撃をあたえると 発光するため非常に重宝されている。 暗い坑道を歩くのには 『雷』は欠かせない。

"空想絵日記"⚡️no.13

大樹『天音、ありがとう、とても綺麗な葵石だ。こんなの今まで見た事ないよ!』 天音『でしょー!また、いいのがあれば持ってくるね兄様ー』 そう言って、彼女が走り去る音が聞こえた。 私は、布で包み 【覇】模様の葵石を 木箱にしまった。 なんだか… その石は 他のどの石よりもずっと重く感じられた。

"空想絵日記"⚡️no.12

この事は、私と天音だけの秘密だった。 ハス無しの私が呪力を発する"葵石"を集めてるなんて 家族に知れたらどうなることか… きっと、悲しい気持ちにさせてしまうのだろう。 そう思うと、とても後ろめたいが この石を見ていると… どうも気分が落ち着くのだ。

"空想絵日記"⚡️no.11

天音『わたしね、二輪咲(※1)になって、    深いところの仕分け作業が    出来るようになったんだよー。』 ※1 ハスの痣が2つあること 大樹『そうか…それは凄いことだ!』 天音『うん!それでね、    珍しい模様の葵石を見つけたから    あに様に持ってきたの!』 天音が持ってきてくれる さまざまな葵石が… 外に出れない私の、唯一の楽しみである。

“空想絵日記"⚡️no.10

『いくよー、それっ!』 窓の向こうから石が投げ入れられ 私は慌てて布団をかぶった… 太樹『こらっ! 投げるのはやめてくれと言ってるだろ…』 天音『あに様ー    ごめんなさい!    でも、表に周るのが面倒だし… 今日みつけた葵石を    早く見せたくて…』 太樹『素手で投げ入れたのかい?』 天音『えっ!?    ちゃ…ちゃんと手袋してるよー』 ん!?本当かな…… 天音は、とても優しいが 抜けている時がある… 葵石を直

"空想絵日記"⚡️no.9

もどかしい気持ちを抱えながら こんな私にも何かできないかと 日々、考えていた。 ーある日 いつものように空を見上げていると 窓の向こうから私を呼ぶ声が聞こえた 『あに様ー!』 んっ?……天音か… 彼女は隣に住む、空晴天音(くぜあまね) 八つの歳なのでハスは2つだ。 大樹『どうしたんだい?…あまね』

"空想絵日記"⚡️no.8

本来、 空晴家の跡取りたる者が 家にこもりきりでいたら 陰口はもちろん 勘当されてもおかしくないのだが 父や母、弟たちは 私に優しく接してくれた。 それがまた、いたたまれない気持ちになった。

"空想絵日記"⚡️no.7

ごく稀に生まれる ハス無しは、 貧弱な為 呪力のより濃い 鉱山での仕事は とてもじゃないが役に立てない。

"空想絵日記"⚡️no.6

詳しくはわからないが、 "ハス"には 呪力を中和するはたらきがあるとされていて、 呪力の中和ができなければ、 外で活動することは難しい… もう、十四になる私は その、 ハスが ひとつも無かった…