【ジャンプ本誌ネタバレ有】呪術廻戦236話感想と五条先生について

⚠注意⚠ この記事は現時点での呪術廻戦の最新話(236話)について書かれています。ネタバレが嫌な方は戻るボタンでさようならしてください。また、個人の感想なので好き勝手書いております。解釈違いだ!と思ったら即回れ右でお願いいたします。内容はキャラクターへの思いをまとめたもので、感情がめちゃくちゃになったオタクの書いた文章にしてはプレーンなものに仕上がっていると思います。カップリングの話題はありません。


236話読みました

 呪術廻戦236話「南へ」読みました。1コマ目を見た瞬間、あっ……となり、ページをめくるごとにそれが確信に変わり、例のシーンで確定し、ラストでなんとも言えない悲しさを覚えました。今まで五条先生のことはまあ普通に好きだけどそこまで入れ込めるキャラではないなーと思っていましたが、この話を読んで、思っていた以上に好きだったんだなあ……と気づきました。
 さて、236話では自他共に認める現代最強の呪術師、五条悟が初めて敗北し、そして死を迎えるというストーリーでした。最強故に孤独を感じていたが歴代最強の呪術師と戦いすべてを出し切り強さを認められ、そして楽しかった思い出に見送られ笑顔で去るという本人としては最高の最期だったわけですが、一読者としては重要人物がいなくなったショックはもちろん、寂しさを抱えた人が笑顔で終われてよかったな、とか遺した仲間はどうすんねん特に伏黒恵!とかいろいろな感情が入り混じって夜中じゅうTwitterのタイムラインを読み漁っているうちにほぼ徹夜してしまいました。なのでほぼ寝てないテンションでこの文章を書いています!ちなみに夜中は夜中でこんなこと言ってました。

揺れ動く複雑なオタク心がよく現れているツイートですね。

五条のキャラクター観

 私が五条先生を初めて見たときの印象は最初はこの人めちゃくちゃピュアでは!?でした。作中どころかジャンプ至上最強の力を持ってるのに目標が「聡い仲間を育てて呪術界を変える」で主人公属性が眩しすぎて陰キャの私は感情移入があまりできませんでした。壊玉・玉折編ではバトルジャンキーなクソガキ、そして今回の話で寂しさを抱えている一面も持ってるんだなあなどといろいろな印象が加わっていきました。その今回見せられた一面に情緒がメチャクチャにされ、最期の笑顔で脳みそ壊れそうになりました。だってこれまで一切弱みを見せなかった人が急に悲しげな表情であれが心残りだとかお前がいればとか言うなんて思わないじゃないですか。主人公みたいだったから苦しくても未来を見ていたと思いきや、根底では過去の楽しかった思い出の中に帰りたいとずっと思っていたんだろうなあというのをまざまざと見せられて。それは今までの印象から私が無意識に五条に対して前を向け、先を見ろと主人公らしさを求めてしまっていたためにショックが大きかったのかもしれません。だけど、改めて考えてみると笑顔で去れたのは仲間に送り出されて最高の状態で最強の敵と戦えた今だからで、高専時代の思い出だけではこの最期はなかったんだろうなと思います。

高専時代

 五条が最も輝いていた時期は言うまでもなく高専時代ですが、意外に親友の夏油と一緒に過ごせた時間は短いんですよね。入学~2年の夏、それから夏油が離反するまでは任務の合間くらいじゃないでしょうか。生まれたときから特別な存在だった五条がアニメのEDで描かれていたように普通の高校生みたいに友達と遊んだり買い食いしたりするのはさぞ楽しかったことでしょう。それから時が経って仲間が減り、汚い呪術界を見てしまったからとても短い時間の思い出がより尊いものに昇華されたんだろうな。
 高専時代はパパ黒との戦いで最強になったことが一番のエピソードではありますが、それと同時に人間らしさが形成されたのもこの時期だったのだと思っています。初めて自分のことを色眼鏡で見ない対等に接してくれる同世代の友人ができて、人と関わる楽しさとか思いやる気持ちを知ったんじゃないかなと。情が湧けばその分判断が鈍るし実際そこを羂索に利用されてしまったのですが、そうでなければ人を育てるどころかいずれ孤独をこじらせて宿儺のようになっていたのではと思うんですよね。
 最期は申し分なかったけれど決戦前に夏油もいてくれたらこれ以上なく満足できたとのことで、本音でははずっと夏油に味方でいてほしかったんだと想像させるところも寂しい人だなと思ったポイントです。今でも青は棲んでいるって的確な表現だなあ。ミュージシャンの表現力ってすごい。

教師になってから

 今回、生徒含め他の仲間のことを花に例えていました。「花を咲かせるし愛でることもできるけど線引きをしていたかも」。花が咲けば嬉しいし(生徒の成長)、枯れたら悲しいし(夜蛾や七海の死)、誰かに折られたら怒りが湧く(少年院のとき)のような感情だったのかと考えるとかなりしっくりくる例えだと思うし、同時に自分より弱い存在なのでどうやっても自分とは対等にはなれないと線を引いていたんだなという寂しさも感じました。逆にみんなからもそういう扱いを受けていたと思いますし。もう少し長く生きていたら生徒たちが育って五条先生に劣らぬ力を身につけて、そうしたら過去を選ばず未来に進む世界線もあったのかな。
 話は変わって生徒第一号は伏黒恵ですが、幼少期の伏黒恵を引き取って(しかも非術師の姉も)9年間育てたというのは高専時代のクソガキからはイメージできませんでした。でも、頭がよく警戒心の強い伏黒恵が五条先生のことを信頼しているので思ったよりちゃんと子育てしてきたんだなーと思いました。伏黒恵は五条先生に対して遠慮がないしぞんざいに扱うし殴らせろとか言うし、そういうのって信頼関係がないと言えないですよね。キャラクターブックによるとクソガキらしくしょっちゅういじわるをしていたようですが、本当に嫌がることはしなかったし、いざというときに頼りになってたから信頼を得られたんですかね。五条先生もまた伏黒恵のとんでもない頼み(虎杖の件)をきいてしまうのでお互い信頼関係があったんだなと思ってます。
 そして今回真っ先に挙げていたのが「恵に父親のことを話していない」で、ずっと気にかかっていそうな様子だったのは意外でした。だって初対面の幼い伏黒恵にヘラヘラしながら話そうとしてたし。一度話すタイミングを失っただけじゃずっと話せなかったとはならなさそうだし。子育てするうちに多少情緒が育って一応気遣いみたいなのができるようになったんでしょうか。それとも伏黒恵の反応が怖くなったかったからでしょうか。単に周りから無神経だと怒られたからでしょうか。今となってはもうわかりませんが、真実を知ったときの伏黒恵の反応や五条先生に対する感情がどうなるのか知りたいので伏黒恵には早く帰ってきてもらいたいです。

これからどうなるんだろう

 いつかのイベントで、芥見先生は「1年の4人組は1人だけ残すか、1人だけ去るかどちらかになる」という旨のことをおっしゃっていたそうですが、これで2人目の退場者です(野薔薇は新田弟の発言で保留のようにとれますが)。なので、1人だけ残る方にしたのだと思っています。
 先に退場したこの2人に共通している点は納得のいく死を得られたんだなと思われるところです。

それで野薔薇、五条の順だったのは2人がすでに納得できる理由を持っていた(条件を満たした)ためだったのでは?と思いました。だとするとこの先、残る虎杖、伏黒のどちらかが納得いく理由を見つけたらそこでそのキャラクターは終わりを迎えるのでは?とも。今のところ残った2人には納得できそうな理由はないし、このまま終わるのはあまりにも、なのでせめてそうであってくれという気持ちだけで言ってますが……。
 だけどやっぱり2人には他の人にはできなかった、生きる理由を見つけて未来に向かうということをしてほしいなと思います。そこに芥見先生の愛はあると信じたいです。一読者のエゴです。でもやっぱり信用していないところもあるので、今私の心を支えているのは「ジャンプだから」という一点だけです。だってジャンプだし。
 おそらく今後五条先生は最終戦までの一ヶ月で何をしていたかが明かされたり回想などで出てくるはずなので、楽しみに待つことにします。

 最期に、五条先生追悼の意を込めて、以前投稿した無下限呪術の解説記事を貼っておきます。もしお時間あればご一読いただけると幸いです。

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