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阿修羅城の瞳 (2005) 監督 滝田洋二郎

もともとは劇団☆新感線の舞台だったものを映画化したようです。

かなり評価が低かったからあまり期待はしてなかったけど、やはり舞台装置がチャチすぎました。だってどうせ舞台を映画にするなら(お金さえあれば)舞台とかCGとかもっと凝れるところだろうと思うだけに、惜しい。

阿修羅城そのものの狭さウソや臭さは言わずもがな、最後の阿修羅王の白い衣装とかも、学芸会レベルじゃないのかと。美惨(びざん/樋口可南子)の尼さん姿はまだしも、その後の変化がなんだか戦隊ものの悪役を彷彿とさせるし…

宮沢りえちゃんは阿修羅になってからのほうが美しかったと思います(それだけに衣装が惜しい)。でも西遊記とかの玄奘みたいとも言える。全体にチャイニーズアクションぽくもあるし。

しかし私にとっての拾い物はなんといっても市川染五郎(現:松本幸四郎)でした。顔が全然好みじゃないのでノーマークだったのだけど、着流し姿、その着流しでの立ち回り、ちらりとみえる太もも、歌舞伎シーンでの見栄を切る姿、ほんとにセクシー。それだけで☆3ついかせていただきます。

阿修羅王と出門(いずも/市川染五郎)の立ち回りの際、こんなやりとりが。

「手練手管でいかせてやるぜ… 地獄へな」

「今度こそ… 最後までいかせてくださいますね」

そうそう、さっきは途中までだったからね、うん。っていうか、観客としても手練手管でちゃんとクライマックスまでいかせてほしかったよ。

今まで染五郎氏のあの大事故(2012年当時)と怪我のこともニュースで聞いて通り一遍の心配しかしてなかったわけだけど、今こうして染ちゃん(いきなりちゃん呼ばわり)を見いだしたからには、そして、来年早々には復帰してくれるという話だし、ちゃんと歌舞伎でみてみたいなあ… と思ったのでした。そのときこそ、きっと最後まで… (現在:でもまだ見てない^^;)

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