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白雪姫と鏡の女王 (2012) MIRROR MIRROR 監督 ターセム・シン・ダンドワール

めずらしく娘からのリクエストで鑑賞。実は夏に飛行機の中で娘も私も一度見ていたんですが、当然のことながらモニターが小さいし、その上音声は英語のみで日本語字幕もなかったんです。それで映画館で観たいとのことで一緒に行ってきました(字幕版でしたが)。

湖に張り出した崖の上のお城、女王の鏡の別室にいく仕掛けなどすばらしい。この辺の美術の美しさは、さすがターセム。衣装も、目が奪われる鮮やかな色と形ばかりです。衣装は石岡瑛子ですが、これが最後の作品になったようです。女王の支配化にあることを示唆しているようで、街はいつでも冬。豪華な馬ぞりや、湖をスケートで行き来する紳士淑女たち。人間チェスも愉快で、映画館で見る喜びを十分に堪能しました。

ところで白雪姫の眉毛問題です。最初は冗談かと思うほど太いと感じたんですが、慣れてくるものですね。ちなみに演じたリリー・コリンズはあのフィル・コリンズの娘というから驚きました。最初の薄い桃色のドレスが凝っていて美しい(白鳥のかぶりものはちょっと疑問でした)。その後、小人のもとで修行を積み、戦いの技術が向上すると、ナポレオン(小人)が衣装をスタイリングしてくれます。この時の青い衣装に黒いロングスカートがメチャメチャ決まっています。

「いつでも王子がお姫様を助け出す、そんな結末を自分で変えたいの!」

このセリフにこの映画のエッセンスが凝縮されているように思いました。

自分の年齢から考えるともうジュリア・ロバーツの女王に何かしらの同情や共感を感じてしまってさみしい気もしますが…

エンドロールのダンス。これは何度みてもすごく楽しくて顔が自然とほころんでしまいます。それまでファンタジーだったのにいきなりインド映画みたいになっちゃうんです。ちなみに、2008年の「スラムドッグミリオネア」は舞台がインド、監督はイギリス人で、最後にインド映画でお決まりのダンスシーンがありました。映画はとても面白かったけど、ダンスシーンはちょっと弱いかなと思ったものです。インド人監督のターセムが、ダンスは「こうやるべし」と、洒落でダンスシーンを付け加えたのかしら、なんてちょっと思いました。

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