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相手が何を売ってるかを考える②

お疲れ様です、赤井です
日付変わるまであと5分。
ぎりぎり二日続けて投稿と言い張ります。


昨日に引き続き、ほとんどの「仕事」は何かを「販売」している、という話をしていきます。
昨日の記事では自分の過去の失敗談を交えて、
人って誰かに何かを売って仕事をしてるんだな~と実感したこと
そして、気づかないうちに誰かの商売に巻き込まれてる事ってあるよね、
という話をしました。

今日はその辺のことに少しずつ気づいてくると、また違ったものも見えてくるよね
という話にしていきたいと思います。

今の自分の感覚にだいぶ近づいたのは、独立してからだと思います。
銀行の人、税理士さん、色んな業種の経営者さん、営業さん。

自分で店を構えたり、事業を始めたりするとすっごく色んな人が現れます。
そう、望むとも望まずとも現れます。

固定電話番号を取ったり、その番号が食べログやGoogleに情報が載ったりすると
すっごく色んなところから営業の電話がかかってきます。

電話以外でも、店頭に色んな人が飛び込んできます。
門前仲町の KARASU のような駅チカ路面に店なんか構えたら、
最初の一年で目安100人ぐらい営業が来ます。

ここで物を知らないと、いろいろ買わされます。
買わされるし、交わされます。(契約を)
食べログの有料会員とか、
ぐるなびの有料会員とか、ホットペッパーの有料会員とか…
いや、この辺はまだ効果も期待できるし契約する意味もわかるでしょ?

いやいや、それだけではなく、なんだかよく分かんないものを買わされたり契約させられたりします。
Instagramでもっと集客しましょう!とか、お店のアプリを作りましょう!とか。
とにかく一年目は不安です。
集客に、売り上げに、少しでも繋がるのであれば…

藁にもすがる思いで、なんだか良さそうなものをなんだか良さそうに紹介してくるニコニコした人物の話を聞いてしまいます。
ハッキリと言いますが、その人たちにお金を払って簡単に売上が上がる方法はまずありません。

・・・はい。生々しいですね?そりゃそうでしょう。

勿論、体験談です。

独立したらちゃんと判断できる大人になると思いましたか?
訂正です。独立してもまだクソアホでした。

さて、僕のアホ自慢はちょっと面白いかもしれませんが
あまり深く説明しても恥ずかしいばかりなので、これ以上知りたい方はコメントするなり直接聞きに来てください。

改めて、今の立場で人の商売をどう考えるか。

まず、向こうから来るものは全て警戒します。
一度疑ってかかりましょう。

考えてもみてください。
我々は飲食店の人間です。
店に来てくれた人にお酒や料理を売って、お金を頂きます。
そもそも、店に来てない人にはお金を請求することがありません。

ですが、もしあなたがテーブルも椅子も店舗すらもなく、
「ケースに積まれた100個のサンドイッチを売りさばけ」
と上司から言われたら、いったいどうしますか。

あの手この手でサンドイッチを買ってくる人を探し出すでしょう?

道行く人、公園に座ってる人に声をかけて回ったり。
人通りが多い駅前で大声をあげてみたり。
昼前にタウンページを見ながら、事務所の番号にかけて売り込んでみたり、
SNSに投稿するのもいいかもしれません。

この『サンドイッチ』を、食べログなどの『店舗会員契約』に置き換えてみてください。
『集客に繋がるアプリ』でも良いですよ。

なんて電話しますか?
「食べログ本部から委託されている会社の物なのですが」
「あなたのお店の売上アップをGoogleを使って手助けできるご提案なのですが」
など色んな口上がありますが、要するに自分の売上を上げたいから電話しています。

つまり向こうからやってくる話には、
向こうからやってくる理由があります。
売るのが向こうの仕事なんです。
売るためなら不本意な事だってなんだって言います。

「無料で」って付いてたらつい聞いてしまう事あるでしょう?
仮に貴方だったら、サンドイッチを売るっていう仕事があるのに
お金が発生しないのに時間をつかってわざわざ知らない人に電話かけますか?

無料の先には必ず有料の何かが付いています。
本当に無料、または限りなく有利な条件の物は
人知れず内内に手渡されて終わります。
赤の他人から貴方へ回ってくる事はありません。

さて、ここ1,2年で
非常に有利な還元条件で大量のユーザーを、
手数料・導入費『無料』で一気に利用店舗を広げた新しいサービスがあります。
商品はQRコードを使ったキャッスレス決済サービスで、
動作も非常に使いやすく好評。
多分みんな知っています。

そう、Paypayです。
こういう現金の代わりになるものは
クレジットカードしかりお客さんが払った分から手数料を引いてお店に渡すことで利益を得ています。

クレジットカードなら平均3%
つまり、1000円をカードで支払われたお店は
30円引かれて、970円しか振り込まれません。
しかも大概の場合は翌月、月一回。

30円ならいっか、と思っても
100万円の売り上げがあれば3万円です。
いっか、と言ってもいられませんが
高額なお会計をいちいち現金で払う人は割合少なく
単価の高いお店程クレジットカードが使えないのは、お客さん目線で「非常識」となります。
なので、導入せざるを得ません。
クレジットカード会社はとても儲かります。

これはクレジットカードが世界中で確実な市民権を得ているから実現可能なのですが、
まだまだ新しいサービスであるQR決済は決定的に市民権がありません。

そこで、店舗側にもユーザー側にもとことん有利な条件で、
「先行投資」することで一気に市民権を獲得したのがPaypayです。
これはPaypayの資本が日本有数のキャッシュを持っている企業であるSoftbankだから実現できたことです。

そして、『無料』の先にはかならず『有料』の何かがある。
ということで、今年10月にPaypayが手数料有料化します。

今更辞める、というと顧客から面白く思われない可能性が高く、
半数以上ぐらいの店舗は継続するのではないでしょうか。
昨年広島県に酒蔵見学行ったときには、
目に入るほとんどのお店が。
かなり田舎のおじちゃんおばちゃんがやってる食堂ですら。
Paypayを導入していて結構驚いた記憶があります。

ものすごく赤字を出しながらここまで引っ張った甲斐がありそうですね。
絶対に有料化しない選択肢はない、と分かってはいたものの
委託されてる営業の人たちも

「違う方法でマネタイズするので有料化はしない方針みたいですよ~」

とか言ってて、明確には知らされてなかった辺り
何か黒いものを感じますね。

ちょっと話がズレましたがPaypay有料化は
分かっていたものの、人の仕事に付き合った時点でお金が発生した
最たる例かなと思って紹介しました。

さて、僕たちは飲食店の人間なので
道行く人を騙して店に連れ込んで
法外なお金を取る、みたいな手法は取れません。
というかそれはちゃんと違法です。

しかし世の中には結構それに近い、
近からずとも遠からずなグレーな手段で利益を得ている人が沢山います。

対企業、対個人ともです。

相手が商売をしている、と認識せずに話をすることは論外です。
必ず頭に入れておいてください。

相手が商売をしていることを分かったうえで付き合うなら、
例え全部無駄になっても痛くない金額に抑えるべきです。

月給25万円で5万円以上の買い物は、
向こうからやってきたものなら思いとどまるべきです。
人や雰囲気に乗せられる前に、
そのお金は誰が得するんだ?と考えましょう。

そして、乗せられて高いものを買いそうになる、買ってしまったぐらい上手な商売をされたら
せめてその商売のポイントを自分なりに見極め、
今後の糧としましょう。

そんぐらいしかできないなぁ…我が生涯のムダ金たちよ、成仏せよ。

せめて読んでる皆の糧になりますように。

P.S. 最終チェックしてたら0時回りました。

酔い夜を。

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