《詩》勇気の旅路

勇気はどこから来るのだろう
あの無限の星のかなたから　降ってくればいいのに
あの川の流れをたどった先に　湧いていればいいのに
もしくは
あの草原の中のどこかに咲く花のように　見つけられればいいのに

そうだ
宇宙船に乗り　星のかなたに行ってみよう
不安が襲うスターダストをかきわけ
無限の暗闇という不遇な環境を耐え
無重力という名前の不自由を克服しよう
そうすれば
その先にあるような気がする
星の光が私を導くように

いや
未経験だが船をつくり
急流にさからいながら上流へ向かおう
石にも岩にも耐えながらただ先へ行こう
そうすれば
その向こうにあるような気がする
川の流れが私を支えるように

それとも
この広い広い草原を旅しよう
多くの雑草をかきわけ　傷ついても前へ行こう
太陽の照りつける真昼に　負けずに進もう
火のゆらめきに　孤独の寂しさを乗り越えよう
そうすれば
きっと手にできる気がする
草の香りが私を癒すように

そうか
勇気は
宇宙の果てと
川の上流と
草原の向こうにある
そこへ行こうとする
私の中に
もう湧いている

（にじぐち）

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