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天空の城ラピュタについて

こんばんは。ようやく平日の折り返し地点である水曜日に到達しました。あと2回頑張ればお休みだと考えると気分が高まってきますね。

本日は、昨日のナウシカに引き続き、同じジブリ作品である天空の城ラピュタについてお話ししたいと思います。

この作品は、浮力を持つ不思議な石、飛行石を持つ少女シータさんと主人公のパズーさんが、飛行石を狙う悪い大人達から逃げ、天空に浮かびかつて地上を支配したとされる「ラピュタ帝国」に辿り着くというお話です。

そのお話に登場するラピュタ帝国も、ナウシカのお話に出てきた大昔の地上の巨大文明と似たように「かつて栄えていたが今は衰退してしまった」という設定になっています。

私は昨日投稿した「風の谷のナウシカについて」の中で、ナウシカという作品に人と自然は共存していかなければならないというメッセージ性が込められているというお話をしましたが、今回のラピュタも同じようなメッセージが込められています。

まず、大昔に発展していたラピュタ帝国が衰退してしまった理由として、正体不明の疫病がラピュタ人たちを襲ったことが挙げられていますが、ラピュタ人たちは疫病がなくなっても帝国に戻ることはありませんでした。
それは、「地上の大自然が億万の宝物にも勝るものだったから」だと作中で語られていますが、これは、宮崎駿さんがナウシカでも描いていた「人と自然は共存していくべきだ」というメッセージに近いと思っています。

この作品は1986年に映画化されているので、人々がバブルに浮かれ、戦争を忘れかけていた時期に当たります。人々はラピュタ人と同じように科学を発展させ、空や宇宙などどこまでも上を目指していきますが、それでも大地を捨てるなと、大地を環境破壊などで犠牲にするなと言っているのではないでしょうか。

また、この作品に出てくる言葉の中でも特に有名な「バルス」の由来は、諸説ありますが、トルコ語の「平和」からきていると言われています。それを本当だとするのであれば、作中の最後に「バルス」と唱えて帝国が崩壊してしまったのは「平和のために帝国が崩壊した」とも読み取れますが、本作品はラピュタ帝国そのものがバブルの隠喩として表現されているので、「ラピュタ帝国の崩壊=平和(バブル)の崩壊」を指しており、バブルという名の平和がいつまでも続くのだと浮かれているのはダメだという宮崎駿さんからの警告だったのではないでしょうか。

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