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#短歌を詠んだら歌集を編もう ワークショップにこっそり参加してました

あかみと申します。
このたび、#短歌を詠んだら歌集を編もう というワークショップに参加し、先日全8回が終わりました!!
超〜〜〜楽しかったので振り返り記事を書きたいと思います!



ワークショップに申し込んだよ

ある日ぼーっとTwitter(現X、以降Twitterと記載)を見ていたら、このような告知ツイートが流れてきました。

まずサムネイル画像に連なる名前の豪華さ!! こんなん夢のチームすぎる。
そして詳細を見てまた驚く。えっ隔週豊洲朝9:30集合!!??? 無理では?????

それでも、詳細を見れば見るほどこの人たちの話を聞きた過ぎる。現地でこの話を聞きたい、でもどうしよう〜と悩んでいたら、ちょうど紀伊國屋国分寺店で穂村弘さんのトークイベントがありました。
そうだ、このサイン会の時間で、「ワークショップ申し込もうか迷ってるんですよね〜」って相談しよう!
と思いながらトークイベント当日。サイン会で自分の番が来て、目の前に穂村さんが!!
「あの……SPBSワークショップ申し込みます!!」
相談するつもりが、テンパって宣言してしまいました。
穂村さんも「じゃあまたそこで会えるね〜」と言ってくださって、もう自分で宣言したからには申し込もう、と帰り道に申し込みをしました。
サイン会でテンパりすぎてツーショットを撮ってもらうのを忘れたので、そのリベンジも心に誓いながら……。

申し込みの決め手

穂村さんにぺろっと宣言しちゃったのが決め手ではあったのですが、もちろん気持ち的にはほとんど申し込みたい〜という気持ちで決まっていました。
理由を三つあげたいと思います。

①"短歌"の"編集"ワークショップであること

元々、将来の夢が本の編集者だったこともあって、編集者の人の視点にずっと興味がありました。
今回はナナロク社の村井さん、書肆侃侃房の藤枝さん、そしてナビゲーターの左右社の筒井さんという、短歌の読者側からも観測できるくらい短歌シーンをつくっている編集者さん方のお話がみっちり3時間聞ける!! というのが個人的にかなり魅力でした。

また、自分は短歌をなんだかんだ10年くらいやっているのですが、「歌を落とす基準」「改作の仕方」「連作の組み方/並び替え方」が全くわからないままにここまできてしまいました。
結社などで添削を日常的に受けている人はそうならないのかもしれませんが、基本的に自分がつくったものをそのまま出すことしかしてこなかったので、これ以降の「推敲」「編集」を行う筋力がまったくないことに危機感を持ちつつ、どうしたらいいかぜんぜんわからない日々……。
この機会に第三者目線で自分の歌を見つめ直すヒントが得たい! と思いました。

②オフラインの習い事がしたかった

コロナ禍から完全リモートワークのため、家から出る機会がほんとうにない。なにか外に定期的に出るような予定がほしいなと思ったのも理由のひとつです。
そのうえ、全員が基本的に短歌に取り組んでいて、短歌をつくっている。こんなワークショップそんなにないんじゃないか……。
(短歌入門のワークショップはあるものの、今更申し込むの恥ずかしくて参加できないし……)

③歌集制作コースが瞬殺で埋まって焦った

募集開始から24時間以内に「歌集制作コース」(定員10人・受講料15万円)が埋まって焦りました。
8回×3時間で歌集が制作できて、しかもこの講師陣を考えれば決して高くない額ですが、しかしポンと出せる額でもないと思います。
なのに瞬殺……。
これは聴講コースも定員埋まりそう! と焦りました。(実際ほどなくして埋まったし……あぶなかった……)

ワークショップの感想(ざっくり)

正直ここでは書ききれないくらい学びの宝庫でした。各回ノートにびっしりメモ取ってました。

第一回は申し込みのきっかけにもなった方々から、ほんとうに短歌編集のリアルを聞けました!
特に印象に残った話は、短歌編集者のひとたちも一冊一冊手探りでつくっているということ。著者ひとりひとりに向き合って、その人とチームになって一冊を作り上げるという覚悟を見ました。
「歌集は本なので、それ自体はモノであり静物であるが、出版されてみんなの手に渡るとそれはコミュニケーションを媒介するのものにもある」「けれど本質的に、読書とは本と自分だけで楽しめるもの」という指摘が自分には目から鱗でした。最近はとくに歌集を読むときになんとなくアウトプットにうっすら目を向けてしまう気がしていたのですが、もちろん本として外から隔絶された世界を提供してくれるものでもある……。
また、「本の中にいくつも"隠れた文脈"を仕込んでいる」という話も興味深かったです。裏テーマや、デザインの意図など歌集には短歌以外のたくさんの要素が詰め込まれていることを再認識しました。

第二回はほんとうに驚きでした。穂村さんどんな話をするんだろうと思っていたら、ものすごく濃密な短歌史の授業でした。穂村さんが短歌史について体系的に語るところ、歌集についての意見を述べるところはなんとなく意外で、普段のトークイベントの和やかな空気ではなく短歌シーンを背負って立つ歌人「穂村弘」の思考を覗き見できたみたいでほんとうにすごかったです。
梅崎さんの短歌を「仕掛ける」という視点からの話も、ここでしか聞けない気がします。
アーカイブ何回も見直そ……。宝物だ……。

第三回では東直子さんをゲストに迎え、連作を組むこと、歌集を監修することについての講義でした。この回に向けたワークショップ課題が「東さんの短歌50首から10首選んで連作を作り、タイトルもつける」でほんとうに震えました。恐れ多過ぎる……。
自分は連作が苦手なので、東さんの一首一首を連作に組み立てるときの思考の話はめちゃくちゃ参考になりました。
東さんみたいな連作が編めるようになるのには遠い……。けど一歩を踏み出せた気がします。

第四回では名久井直子さん、枡野浩一さんをゲストに迎えて、本へのこだわり、装丁へのこだわりを存分に聞きました。
当然なんですが、本をつくろうと思ったときのこだわりの引き出しがめちゃくちゃ多い!
本一冊にこんなにこだわれるポイントがあるんだ、こんなに考えられるんだということに単純にびっくりしました……。でも、それらすべてのこだわりの道が一冊の印象をつくっているのだと思うと……。歌集出すってほんとすごいなと思いました。

第五回〜八回は岡野大嗣さんを講師にして、制作コースの方々が歌集を実際に作っていきます。
歌を選ぶところ、並び方、どのような思いを伝えたいかを岡野さんと筒井さんがヒアリングしてときほぐしていく過程がほんとうに贅沢な授業参観を見ている気持ちになりました……。
第八回で実際に出来上がった歌集を目の前にするとほんとうに壮観で、一冊の本をつくることってすごい気が遠くなるような・大変な・でもかけがえのない作業なんだなと思いました。

終わってからの感想

本当に申し込んでよかったな〜〜〜!!!!!
全8回、ほんとうに濃密で楽しく駆け抜けられました。制作コース、聴講コースのみなさんとこの時間が過ごせてすごく幸せでした。
結局早起きもできたし。(講師陣や遠方から参加の方はもっと早起きなのですごい)
早朝から、講師陣のみなさん、ナビゲーターの筒井さん、そしてSPBSのスタッフのみなさん、そして何より参加者みなさんのの熱量に押されるばかりでした。
第一回の講義の中で、「著者が好きな物だけを詰め込んだ本を作りたいなら編集者はいらない」という言葉にはっとしました。同人誌では自分たちの好きなように作れるなかで、商業出版を行うということは「好きなもの」だけでなく自分の作品がどのように見えるか、見てほしいか、どういう人に届けたいか、どうやったら届くかを、編集者の人と一緒にずっと考え続けることなんだなと感じました。
ここでしか得られない話がぎっっっっっちぎちに詰まっていたな……。
SPBSのスタッフさんに話を聞いたところ、もし第二回があったとしても、この講師陣の可能性はほぼないとのことでした。
なおさら、この第一回に参加できて、ここだけの話、ここだけの時間を現地で過ごせた経験を人生の糧にしたいと思います。

でも、全然違うメンバーの第二回があったらそれも気になるな……。ぜひ開催してほしいな……。

講義パートはいまからでも視聴申し込み可能!!(宣伝)

さっき公式ページを見直したら、アーカイブ視聴コースはいまからでも申し込みできるみたいです。
講師陣による講義パート5回分が聞ける!! わ〜〜〜〜!
気になった方はぜひどうぞ〜。

ワークショップ その後

作成された歌集はSPBS渋谷本店で売るほか、文学フリマ等でも頒布予定とのことです。
見かけたらぜひ手に取ってみてください〜!
自分はフリペなどに参加する予定なので、どこかで見つけてもらえればうれしいです! うお〜〜〜〜〜。

とっても良〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!! 歌集制作コース申し込めばよかったよ〜〜〜〜〜〜〜〜。


おわり。

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