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二者択ゼロ

2つのうちどちらかが正解だと
どちらを選べばよいのか悶々としていた
ひとつが正解じゃないのは分かっていたから
もう一つを選べば消去法では正解なんだけど
どうにもそっちにもしっくりこない

なんでだろう
何でダメなんだろ
何に躊躇っているのだろうと

2週間くらいモヤッていたのだけど

天は自らを助くものを助くとはよく言ったもので
溺れる者藁を持つかむでもイイケド
勿論それが正しいかなんてわからない
けれど
ああそうかと別の視点に気づけて
靄っていることにも意味があった
危うくまた別の正しさでギター侍か波田陽区さんみたい切ってしまうところだったと思った

なんだか読んでる方がモヤモヤすんだよ
オメーが言いたいのはなんなんだよって
ツラツラ紀貫之厚いのは面の皮?笑
書いてるけど

言いたいことだけ
あった出来事だけ
いきなりステーキみたいに書く訳にはいかない

だって物事には順番ってものがあるし
バナナフィッシュにだってうってつけの日があるのだから
それが起きるのにだって時と場と人とせめて3つくらいは揃わないと
物語は始まらないし転がってだっていかない
そう後藤さんも転がる岩に朝が来るって言ってる

もったいぶるなよって
大した話でもないくせに笑

長女の就活のことだ

国立理系なんだから
そのカードが最大限に生きる使い方をしたらと
大学に求人が来るんだから
この売り手市場で要はお給料が良くて会社の図体がでかいところに行くのがいい選択じゃないのかと

親として子供が小舟で大海に漕ぎ出そうとするのを岸壁の母みたいに見送るのは忍びないから
頼む戦艦大和に乗ってくれ
いかん大和は沈んだ
じゃあ外資系で戦艦ミズーリに乗ってくれと
言いたくなるのだけど

それは違うだろうと
たとえ娘とは言え他人
人サマの人生に口出して引っ掻き回す権利は親にもない
人生の主人公は本人だから
選択は自分でしなくちゃいけないと思ってる
ケツを自分で拭くためにも

そうでないと
上手く行かなかったとき
自分の思ったのと違った時
誰かのせいにしちゃえると
お母さんがああ言ったからとか
本当は僕は〇〇したかったのにって
無限ループにはいれちゃうと
永遠に次の展開に踏み出せない

だから絵を描くことを仕事にしたいと言った娘の選択を応援するってところまでは
私なりにも相当の葛藤があって
自分の中でいろんな言葉を引っ込めたり
戦わせていやそれは違うだろってすったもんだの挙げ句だったけど

ごく一般的とは言えないけれど
あなたの選択を尊重しますと言ったまではよかった

けど
今度は院進したいと土下座する娘の希望に
首を縦に振っていいのか横に振っていいのか分からなくなってしまった

一般的にはより広い道を歩もうとしているように見える選択に
ほっと胸をなでおろす自分もおる

けどあなたは絵を描いて生きていきたいんじゃなかったのか
院進って決断のモラトリアム
君はもう進む道を決めたんだったら
大学院で何を学ぶというのか

インディーズバンドでやっていくんでしょう

今絵を描いて自分で稼げるお金で生活を維持できないなら
あとは居酒屋でもなんでもバイトして才能と生活とチキンレース挑むんでしょうって

夢ってそうやって道なき茨の道を行って叶えるものなんじゃないのと

言いそうになる

実際大学出たのにインディーズでバンドやってメジャーからデビューしたこのコの父親は

院進に眉根を潜めて

その選択には応援できないし共感できない
周囲にイラスト描いてる人間も沢山いるけど独学じゃない人間はいない≒みんな独学
フリーランスじゃない人間もない
人との繋がりの中で次の仕事に繋げて
それで足りなければもう片方の草鞋で稼ぐ

その割合は仕事の大きさによって常に変動して食えるときもあるし食えないときもあるそういうの人間ばかりだと

ただ自分の時代にそうだったからと言って
半世紀近く前のことを今の人にもそうだと説教するのも違うと思うし
今には今のやり方があるのだろうと
だから否定もしない
けれども自分は違うと思うと

ああよくそういう話になると
私達揉めたねってデジャブな展開になって
苦笑いしてぢまつた

ジッと手を見るだよ
全くもう💢

彼女にモラトリアムなしの
背水の陣で行けと
その道がクリエーターの生きる道だと
パフィにみたいに言えばいいのかと
思いがチヂミにじゃなかった千々に乱れるけど

どうも両論ともにしっくりこない違和感を抱えて

ボケッとテレビを見ていたら
逃避だよね逃避
思考から決断からの逃避苦笑
宮本亜門さんの最後の講義というドキュメンタリーをやっていた
亜門さんが
あなたらしいという言葉、それからあなたらしくないという言葉
どちらも同じくらい呪いの言葉ですねえ
どちらも他人がアナタでない他人がアナタを規定する呪いの言葉だと僕は思いますと
あなたはあなたであって、あなたらしさは他人が決めるものじゃないと思います
あなたの一回限りの人生はあなたがなりたいと思う自分をあなたが脚本を書き主人公になり演じればいいのだと思いますと

そう語りかけていたのを聞いて
ハッとした

そうだ
あなたらしいも
そして
あなたらしくないも
肯定しているような言葉も
否定しているような言葉も

歩いたこともない茨の道を
まるで大人のしたり顔で
こうした方が良いこうするものだろいうのは
イエスにせよノーにせよそれは暴力だ

問の立て方が間違っているのに
どちらかを選ぼうとして悶々としていた事に気づいて
ああどちらも不正解笑
どちらも他人の人生に先輩面してジャッジしてるのには本質的に変わらないことに気づいて

イラストレーターという職業につくのに
医者とか看護士みたいな国家試験があってなるわけじゃない
なにか登山道があるわけじゃない
その人の歩いた道がイラストレーターになる道になるだけで
こうしたからなれるなんて百発百中なセオリーもない
だからどうゆう選択をしたからそれはイラストを描く人らしくないとは言えないんだ

つまり
私は何も言わないことにして
彼女の選択を応援するだけ

何も言わないことを選んだ
そういう選択もあるんだよなあと思う
クソ暑いベランダで洗濯物を干す
二日酔いの土曜日の朝に

岸田さんを見ると
洋服はもうジーパンとTシャツだけで生きていこうかなと時々思う









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