億の言葉を重ねるよりも

朝の忙しない時間。
モーニングヨガに参加してから
いつものひとり言というか、1.5人言を呟きながら、
朝ごはんとお弁当の支度をして
洗濯物を風に旗めかせる。

娘たち聞いてはいるのだが、この人は返事を必要とせず持論をドヤっていることが大方だと認識されているので涙RADの名曲ふたりごと文字って我が家では1.5人言という造語が存在する笑

ーねえ、この話、昨日したっけ?Tちゃんの会社の話💢💢

ー次女。無言。…。

ーし、したよね。怒り心頭に発するとはこのことだよ。怒って話した記憶はあるんだけど、どこまで話したっけかな、って。

ー次女。無言。…。

次女が何やらボチッとスピーカーに接続する音がして
流れ出す音楽。

❇︎皆さんのお耳に音楽が届いていることを祈ります。

ーあ、スパークルだ。

私が1番大好きな曲だ。黙ってかけてくれよった。泣けるなあ。無言のメッセージ。

ママ、そんなに怒ったら血圧上がるよ。病気に悪いよ。それより、好きなRADでも聞いて朝からご機嫌に行こうよ。ママ、いつもズレズレで歌詞も間違ってるけど、楽しそうに歌ってるじゃん。

そんなことは言ってない。言葉にしたらチープに陳腐化するなあ。

けれども、千と万と言葉を尽くすよりも、億の言葉を重ねるよりも伝わる彼女の思い。

声は発していない。質問には答えてくれていなくても、その思いを受け止めてくれて、返してくれたら、これも会話と呼ぶのだと思う。逆にいうと、慇懃無礼とか、暴力的で相手の存在を踏みにじるように発せられた言葉というのは、会話ではない。

ふと、セックスモチョットそう言うところがあるかなと思う。言葉でない会話、コールアンドレスポンスであるというという意味で。思考というには烏滸がましいから、妄想といおう笑。言葉の音や韻、イメージの重なりから展開していくところに醍醐味が。

それにしても憎いなあ次女の演出。ママはこれさえ聞いてればご機嫌さんだってバレておるのか笑。

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