見出し画像

父娘とプログレと

早朝、元夫から娘宛に小さな荷物が届く。

ー何か頼んだの?

ーうん。CD。プログレのやつ。

ー笑。ナルホド。平沢進から先祖返りしてるんだね。

長女は中学生の頃ポルノグラフィティにはまり、最年少ボッチ参戦ではないかと思われ幕張メッセやら横アリにセッセと出掛けては、いつか因島に聖地巡礼するんだと心酔していた。

高校に入ると、てっきり科学部か山岳部か天文部と思っていたら、まさかの軽音部で、周囲をどよめかせたけど、父親が元バンドマンで永遠のミュージシャンなんだから何も驚くことはなかった。お茶の水でテレキャスを書い、粗大ゴミでエレアコを救出しメカニック担当祖父と修理して、我が家にギターがまた増えて行った。

ラットやバンプや、アジカンを皮切りに、後は凝り性なので物凄い知識を邦楽ロックに関して若い脳と感性に詰め込んだと思われる(もう、親には見せない世界、あなた、いや私の知らない世界苦笑)

よく10年前に産んで欲しかった。そしたら、リアルタイムでどれだけバンドを見られたか。好きになったバンドも、知ったときには時に既に遅し涙解散、活動休止で、生で動く雄姿を見ることが出来ないそう。

まあ、ママとパパの子に産まれ、且つ10年前は無理よね。ご希望に添えず。悪しからず。

殆ど自分のやってることは喋らないけど、最近好きな世界が古い時代のことで、逆にママに聞きたいと思うらしく、話しがあう今日この頃。ホクホク笑

平沢進さんご存知でしょうか。古くて新しい。オンリーワンで1周回って気づけばトップランナーみたいな方。カルト映画パプリカの音楽担当で有名かと。

もっと、彼の時代の音楽を知りたくて。プログレ、キングキリムゾン、ロバートワイアット、クラフトワーク、四人囃子、CANが父から送られてくる。

一緒に住む選択肢は私の都合で奪ってしまったけど、父娘がこんな風にまた繋がるのをみて、朝から涙ぐんでしまう。

動画は長女推しメンのバンド。八十八カ所巡礼。

聞いていただけばお分かりになると思うのですが、ネオ東京、ブレードランナー的なアキラ的な世界観と、間違いなく寺山修司の世界観の反映があり、人間の狂気に何故か惹かれてしまう、表現として魅力を感じてしまうところに、嗚呼私の娘だと、遺伝子の捻れを感じてしまう。勿論これは互いの一部の共鳴。全てではない。彼女と私は全くもって別人格なのを、絶対に忘れてはいけない。

でも、私もこのバンド好きだなあ❤





この記事が参加している募集

これからの家族のかたち

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?