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何よりも、しれっと仲良くなっていくのがたまらないのよ。

和山やま『カラオケ行こ!』を読みました。

※ネタバレ注意※
合唱部部長の聡実(中3)が、ヤクザの狂児(39歳)に歌を教える話。

『女の園の星』『夢中さ、きみに。』でも感じた、低いテンションとしれっとしたやり取りが大好物な私。今回池袋のジュンク堂で表紙を目にして、登場人物がヤクザと知った瞬間即断で買いました。ヤクザも大好物です。

今回もしれっと感をしっかり供給していただきました。

しれっと誘拐同然でカラオケ屋に中学生を連れ込む狂児と、ヤクザ怖いって言いながら食べたいもの(主にチャーハン)はしれっと注文して食べる聡実。カワイイ。
でも狂児は、聡実の前で煙草は吸いません。誘拐はOKだけど受動喫煙はだめらしい。モラルの線引きがちょっと複雑。

一見にこやかでとっつきやすそうな狂児の車のダッシュボードから詰めた指出てきたり、アタッシュケースの角で容赦なくコカイン星人の頭殴ったり顔を意識飛ぶまで殴ったり、「あ、コイツヤクザなんだァ」って瞬間がちょくちょくあって、ヤクザとしての狂児の顔の想像が掻き立てられてとても良かったです。コカイン星人の返り血が聡実くんにかからないように握りつぶしたシーンが1番好き。汚したくないんでしょうか。

そしてラストの空港、どうして狂児はあそこにいたのかな…… 正直尾行していたとしか考えられんのだけど、だとしたらどうしてそんなに聡実に執着するのかわからんな。まあ、ただの偶然なのかもしれませんが。どちらにせよ、また2人が一緒にカラオケへ行ってくれてうれしいナ……☺️

あと、『ファミレス行こ。』というタイトルで続編が出ているみたいです。ファミレスで数年ウエイターをやっていた程度にはファミレスが好きなので、絶対に読みます。楽しみ。



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