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認知症の方に合わせてホームの環境を変える

ホームの環境は認知症の方に合わせて変えなければいけません。

認知症の方は今までわかっていた事がわからなくなったり
環境に合わせる事が難しくなっているから認知症なのです。
それなので、ホーム側が認知症の方に合わせなければなりません。

以前、トイレにおいて
手を拭く為のペーパータオルでお尻を拭いてしまう方がいました。
それは、認知症で物の区別が付かないのに、
おしりを拭く紙

手を拭く紙
の 2つの紙がトイレにあった事が原因と考えました。
どっちを使えば良いかが分からなかったのだと思います。
そこで、ペーパータオルホルダーを撤去して、普通のタオルに変えました。
その結果、
ちゃんとトイレットペーパーでお尻を拭き、
タオルで手を拭くようになりました。

ここには大きな学びがあります。

その方は、今まで2つの紙を使い分けていたので、
実際に認知機能は低下したのだと思います。
しかし、
認知機能が低下しても、
わかり易い環境であれば生活行為は継続できたのです。

つまり、
このことは
脳の機能が低下した事と
生活行為ができなくなる事とは
直接因果関係がある訳ではない事を教えてくれました。

認知症であっても
わかり易い環境であれば
生活行為は継続できます。

ただ、ホームの利用者さんは
声を出して
「ここは使いやすくて…」
「ここは困っていて…」
等とは教えてはくれません。

だから、私たちが
認知症の方の行動から
推察して
考える必要があるのです。

ペーパータオルでお尻を拭く
という行為は
この環境はわかりづらいですよー
と、教えてくれていたのです。

だから、
私たちは
認知症の方にとって
ホームが生活しやすい環境かどうかを考え
ホームの環境自体を変えていかなければいけないのです。

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