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弘前市の公園への犬の立ち入りは、今後広がっていきますか?公園緑地課の方にお話しを聞いてみた。

■お話を聞かせていただいた経緯

弘前市の公園への犬の立ち入りは、今後広がっていきますか?公園緑地課の方にお話しを聞いてみた。

先日の記事でも少し触れましたが、昨年青森市から引っ越してきて、弘前市はなんと犬と暮らづらい場所なんだと、事態の深刻さを改めて感じているタナカです。

近所の公園はどこも犬の立ち入りを禁止さてれいて、うちの子のお散歩コースはもちろん、正直お預かりしているようちえん生の子たちのお散歩コースも私の満足のいく環境ではありません。

せっかくわんこOKの素敵なお店の多い弘前市(津軽地方)。

公園をもっと自由にわんこと一緒に利用できたら・・・

そんな思いが募り様々に現状を発信している中で、どうやら弘前市内の公園は「公園緑地課」というところが管理しているらしいということを知り、さらに犬の立ち入りが広がってきた経緯を知っている担当者の方につないでくださるという方が現れ(元々レッスンを受けてくださっていた生徒さんだった方)、早速お話しを伺ってきました。

まだ弘前市に越してきてまもない、そして起業家としてもまだ店舗を構えてまもない私一人がいっても信用性に欠けるなと(笑)、頼もしい助っ人にもお声がけさせていただき一緒に同行していただきました。

「DOG FES IWAKI」を主催する「Won Up TUGARU」代表の宮川さん。

これまで地域の公園を犬たちも利用できて、もっと愛犬と楽しめる場所やつながりをつくりたいと尽力されてきた方です。

以前から「弘前のこの状況、どうにかならないんですか?」と相談させていただいて、「公園緑地課」が管理しているらしいということを教えてくださったのも宮川さんでした。

公園緑地課に話を聞きに行ける機会ができました!一緒にいっていただけませんか?というメッセージに二つ返事でOKしていただき一緒にいってきました。

今回の目的はあくまでも「現状をお聞きすることで、意見しにいくことではない!」そんな心づもりで伺ったのですが、宮川さんのアツい思いに引火されて結局いろいろお伝えしてきちゃいました(笑)

担当してくださった方はとても丁寧にいろいろ教えてくださったり、私たちの話にも親身に耳を傾けてくださいました。

■いつから公園への立ち入りが禁止になったの?

眉毛細すぎでお恥ずかしいですが、これは8年前に私がフェイスブックに投稿していた記事です。

社会実験としてそれまで全面禁止だった弘前市の2つの公園で犬の立ち入りのお試しが行われました。

あれからもう8年もたっていたのかと感慨深い気持ちでいっぱいです・・・

スクリーンショット (45)

当時青森市民だった私にとっては衝撃的な地域の状況。
実際に足を運び、設置されていた意見箱に「犬の立ち入り賛成」に丸を付けて思いをしたためて投函してきました。

そこから8年たった現在まで、少しずつ犬の立ち入りOKの公園が増えてきました。

たくさんの愛犬家の方とそれをサポートする地域の方たちの尽力があられたのだと思います。

現在弘前市内には道路端の小さな広場?スペース?も含め約350ほどの公園と言われる場所があるそうです。

そのうちわんこの立ち入りをOKしているのは150か所になるのだそうです。(多いか少ないか、これをどうとらえるかはあなた次第!そして大切なことなのでこの後にも書きますが、立ち入りできるからOKというわけでもない・・・)

そして生まれた純粋な疑問、いったいいつから弘前市はすべての公園の犬の立ち入りが禁止になったの?

今回対応してくださった職員さん2名が丁寧にいろいろ教えてくださいました。

私:「いつから弘前市の公園は全面犬の立ち入りが禁止されたんですか?」

職員さん:「実は誰もはっきりといつからというのはわからないんです。そして記録も残されていないんです。でも私の小さいころにはもう、公園に【犬立ち入り禁止】の看板はありましたから。」

私:「失礼ですがおいくつですか?」

職員さん:「40歳です。」

私:「ということは昭和の後半にはもう市内の公園の立ち入りが禁止されていたということになりますね。」

驚くことに犬の立ち入りについていつから禁止だったかという明確な記録は残っていないとのこと、ミステリーですね~・・・

ですがそのあと職員さんからお伝えいただいたのは、おそらく昭和のころはそんなに今よりもペットと暮らしていた人が少なく、その当時の犬を飼っている人のマナーもよくなかったのだろうということでした。

公園が徐々に整備されていく中で、なんとなく全面犬禁止のまま進んできてしまったいたのではないかということでした。


■どうして社会実験をおこなったのですか?


8年前の長四郎公園と三岳公園での社会実験「犬と散歩ができるモデル公園」はなぜ行われたのかを聞いてみました。

やはり市民の愛犬家からの公園の立ち入りを希望する声があったのだそうです。

ここ数年の情報だけしか確認できなかったのですが、動物愛護センターに確認させていただいた登録頭数がこちらです。

弘前市の犬の登録頭数
28年 6053頭
29年 5949頭
30年 5837頭

青森県内の犬の登録頭数
28年 60430頭
29年 58476頭
30年 56608頭

全体的に犬の飼育頭数は減少傾向。
青森市に比べ人口あたり犬を飼っている人の割合は弘前市のほうが少ない。

社会実験が行われた8年前はまさにペットブームと言われていた時代。

そんな中で、弘前の犬たちは公園を利用できずに、様々なものになれる社会化の大切な機会を得られなかったり、愛犬家同士のコミュニティーをつくりづらかったりという状況もあったのではないかと推測します。

青森市と比較すると、人口に対しての犬を飼育している割合の少なさも、そんな犬と暮らしづらい地域環境が影響していることもあるかもしれないなと思いました。

当時働きかけてくださった愛犬家の方々の声がちゃんと形になり、こうして公園解放に向かってきたのだなと、うれしい気持ちにもなりました。

地域の声、大事なんですねー!!
そして、ちゃんと反映してもらえるんですねー!!


■公園に入れればいいってわけじゃない!

約350あるうちの約150が犬の立ち入りOKな現状。

これを聞いてどう思われますか?

「それなりにあるからいんじゃない?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はアスファルトやタイルの敷いてある通路のみ立ち入りOKとういうところがほとんどです。

犬たちの散歩の楽しみは、草木の匂いや他のお友達の排泄の匂いを嗅いで情報収集すること。

そして適切に欲求が満たされることで問題行動の予防や改善にもつながるのです。

アスファルトやタイルの上だけOKというのは、犬たちにとっての十分な欲求充足にはつながりません。

そればかりか、夏場はアスファルトやタイルが強い日差しによりアツアツになっている状態。
足裏のやけどにつながりかねません。

緑地課でもそのことはご意見も寄せられ把握していたそうですが、犬たちの欲求充足のために草木の匂い嗅ぎが必要なのだということはあまり把握されていなかったようです。

「もっと公園で犬たちと遊びたい」ということを宮川さんがおっしゃったときに、「犬とどのように遊ぶのですか?」と逆に質問をいただきました。

私たち飼い主がただ犬と一緒に過ごすその時間のイメージが、飼っていない方にとっては少し理解しがたいのかなというのも感じました。

私の思いとしては、とにかく犬たちの欲求充足のために草地での匂い嗅ぎができる環境が欲しということ。

そして緑地課の方も、まずは公園自体への立ち入りができるようになったことが1つのステップで、これからマナー向上をしていってより利用できる範囲を広げていけるのではないかということでした。


■弘前市の公園への犬の立ち入りは、今後広がっていきますか?

緑地課の方からいただいたお話は「私たちは地域のみなさんに自由に利用していただきたいと思っています。そして毎年管理をしてくださっている町内会の方たちとの会議の中で、犬の立ち入りについて議題にあげ意見をいただくようにしています。」とのことでした。

やはり管理に直接かかわる町内会の意見が尊重されるとのことで、皆さんおっしゃるのが、子供たちの遊び場での排泄の衛生上の問題。

放置うんちはもちろんですが、子供たちが遊ぶ場所の衛生は保ちたいとのことでした。

そのお話を聞いて、私たちもすみ分けは必要と思っていますというお話をさせていただきました。

・遊具のそばでは排泄させない。
・排泄させた場所にはマナー水をかける。

そして放置うんちに関してはこれから愛犬家の方々が、放置うんちを見つけたらみんなが当事者意識をもって回収処理することを広めていきたいというお話やうんちポストの取り組みについてもお話しさせていただきました。

先日の記事はこちら

うんちポストクラウドファンディング実施中
こちらからご支援ください。

今回わかったことは、緑地課の方々は犬たちの公園への立ち入りのためにこれまでもたくさん尽力してくださってきたということ、そして、直接管理する町内会の方々の賛同を得られなければ公園の解放にはなかなか向かわないということ。


■公園解放にむけて私たちにはなにができますか?

ストレートにお伺いしましたが、担当してくださった方は返答に困っていられるようでした。

なので、愛犬家のマナー向上のために活動していきますと勝手に宣言してきました(笑)

本来であれば緑地課でもマナー啓発の講習などを検討されていたそうですが、コロナの影響ですべて見送っているとのことでした。

話は災害時のペットたちとの同行避難にも至りました。

災害が起こったとき、同行避難しましょうということが言われる中、公園への犬の立ち入りを禁止していても、避難所にはペットたちがやってきます。

日頃から公園の立ち入りを禁止していながら、災害時などなにかあったときに地域ではどのように連携を取りながら対処していくのでしょうか。

全てはまったく不透明です。

ただ、DOG FESを主催されている宮川さんたちをはじめ、危機感を持っている地域の愛犬家の方々が「なにかしなければ!なにかできるはず!」といろいろと考えても下さっています。

個人の力だけではなかなか動かしていけないようなことも、こうしたつながりや情報の中でどんどん良い方向に進んでいけるのではないかと思います。


■権利や希望を主張する前に!

「愛犬家のマナー向上」

一言でいってしまえるこの言葉は実に深いです。

愛犬家としてのマナーの定義も人それぞれで、無意識にやっていることが実はマナー違反になっていたりすることもあるかと思います。

一度このことについてもしっかりと情報発信していかなければと思っています。

良くしていきたいと願う愛犬家の方たちが、無意識に地域や周囲に迷惑をかけてしまっているとしたら、それはとても残念なことです。

でも意外と愛犬家に求められるマナーや義務をしらない人も多いようです。

具体的に発信していける機会をしっかりと作っていきたいと思います。

今回お話させていたぢた公園緑地課の方からは、このようなご意見があったことを参考にさせていただきますとお言葉をいただきかえってきました。

良い方向に向かわせるために、まだまだみんなで取り組んでいかなくてはなりませんね!!

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