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2024-1. i/西加奈子

友だちにすすめられて、いつか読もうと思っていた本。
Amazonのほしいものリストに入れていたら、心優しい方がプレゼントしてくださった。

すすめられた経緯はもうほとんど覚えてないけど、読んだよって連絡したときにこんなことを言っていたので、そういう理由ですすめられたんだと思う。 ※掲載許可もらってます。

私は小説をあまり読まないできたからか「どんな山場が待ってるんだろう」と思いながら読み進めていたけど、これはわかりやすく起承転結がある物語ではなくて、主人公であるアイの一生を少しだけ覗かせてもらうものだった。

そうだよな、人生って明確な起承転結で成ってないよな、と思った。

これまでの人生での出来事をひとつひとつ起・承・転・結に当てはめていくと、いくつの物語になるのかな、それを考えるとしたら「結」から思い浮かべるのかな、なんて考えた。

大小それぞれいろんな起承転結を経て今に至っていることがわかっておもしろそうだけど、なんか、真剣に数えようとすると頭がおかしくなりそう。

アイの生い立ちは私とは全然ちがった。
アイはシリアで生まれ、アメリカ人と日本人の夫婦に引き取られた。
小学校まではニューヨークに住み、中学校からは日本に住むようになった。
ニューヨークではシリアからの移民がシッターとして出入りしていた。
アイを育てた義両親は子どもを子ども扱いしない方針で、4歳で世界の不均衡について教えられ、6歳でセックスの不思議について教えられた。
自分が養子であることを教えられたのは何歳のころだったか、覚えてもいない。

だからなのかわからないけど、共感することは少なかったように思う。
「私がアイの立場だったら、同じように思うかもしれない」と思うことはあったのかもしれないけど、そういうふうに自分に置き換えて想像するのではなく、ただ「アイの一面を知る」という感じだった。
不思議な感覚だった。

これは私がはじめて読んだ小説と言っても過言ではないので、小説というものを読み慣れていないからこういう感想を抱くのかも。

次はまた違った感想を抱きそうだし、わからなかったことがわかったりしそうなので、また読みたい。


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