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想い出のなかで

陽が沈むと
たんぽぽは
花びらを閉じます

音を立てることなく
ふんわりと

たんぽぽのこころは
つぼみだった頃に
戻っているのでしょうか

朝がきて
花びらをめいっぱい開き
透き通った光と
話をはずませるまでの間

母さんを思い出すよるを繰り返すうち
いつの間にか
真っ白な小さい種に覆われて
自分が母になっている
そういうことなのでしょうか

もう二度と
母さんの夢は見られないと
知ってしまったたんぽぽは
一体どんな気持ちで
朝日を浴びるのでしょうか