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EDHで《最後の審判/Doomsday》を使おう

とあるデッキの調整中、「デッキを《最後の審判/Doomsday》に寄せよう!」と思って情報を仕入れようとしたところ、


レガシーの記事しかねぇ・・・


ということでよく一緒にプレイさせていただいている方々と意見を出し合いながらとりあえずの形になったので、メモがてら記事にすることにした。


1.《最後の審判/Doomsday》とは何か

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聖書的宗教,とりわけキリスト教における重要概念。英語でThe Last Judgement。世界の終末時に神が人類に下す裁きをいい,メシア(救世主)の到来とともに行われるという。終末論を端的に体現する思想であり,〈審判〉が〈救済〉をも意味するところに独自性がある。古来,多くの美術作品の主題となり,ミケランジェロのシスティナ礼拝堂壁画は近代の大作。(出典 株式会社平凡社 百科事典マイペディア)






冗談です。


今回の話題はこっち。

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長々と書いてあるけど、起きることは3つ

・山札と墓地から5枚選んで好きな順番に積んだデッキを作る

・残りのカードを追放する

・ライフが半分になる

山札を好きな順番に出来る上に、5枚という少ない枚数にするため、ドローソースをチェインさせて《タッサの神託者/Thassa's Oracle》や《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》で特殊勝利を狙っていくのが直接の勝ち手段となる。

つまり、《最後の審判/Doomsday》と積み込んだ山札の1枚目を引く手段の実質2枚コンボと言える。

基本的にはレガシーのDoomsdayPileに追従する形になるが、統率者ならではの要素として、

・全てのカードは1枚ずつしか採用することが出来ない

・ジェネラルの固有色によって採用できないPileが存在する

・キャスト後3人のヘイトが向くため、そのターン中に勝利しなければならない(レガシーのようにターンを返せない)

というデメリットと、

・レガシーで禁止されているカード/使えないカードを使うことが出来る ex)《噴出/Gush》《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》《汚れた契約/Tainted Pact》

・コンボ以外の使い道がないカードを極力廃することが出来る。

というメリットが存在する。

また、《最後の審判/Doomsday》コンボ独特の要素として、メタすり抜け能力が高いという点が挙げられる。

それは、ルートの多さによるもので、盤面に応じてルートを変えることで、《三なる宝球/Trinisphere》や《虚空の杯/Chalice of the Void》、《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》などの追加コスト系や《タッサの神託者/Thassa's Oracle》メタの《倦怠の宝珠/Torpor Orb》もすり抜けることが出来る。

《耳の痛い静寂/Deafening Silence》はそのターン中に勝つことは難しくなるが、統率者によっては勝利できる。

《法の定め/Rule of Law》《秘儀の研究室/Arcane Laboratory》《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》《弁論の幻霊/Eidolon of Rhetoric》は無理。最強。


2.誰が《最後の審判/Doomsday》を下すのか

《むかつき/Ad Nauseam》の記事でも書いたように、EDHというフォーマットはカードプールが広すぎるあまり、パワーカードはいくらでも存在する。

問題なのはそのパワーカードをうまく使えるジェネラルは誰なのか、ということだ。

《むかつき/Ad Nauseam》の場合は《騒々しい写本、コーディ/Codie, Vociferous Codex》と《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》+黒共闘であると結論づけた。

では、《最後の審判/Doomsday》は?

《最後の審判/Doomsday》は《むかつき/Ad Nauseam》同様、一枚でゲームをウィンコンディションに持ち込めるカードである。そんな彼に必要な手助けは始動のドロー、それだけ。

つまり、任意のタイミングでカードを引くことが出来るジェネラルをパートナーとして据えることが考えられる。

そういう意味では《精神破壊者、ネクサル/Nekusar, the Mindrazer》みたいなのはダメ。

加えて固有色の問題がある。先述の通り、フィニッシュは《タッサの神託者/Thassa's Oracle》と《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》になるので、《最後の審判/Doomsday》と合わせて、固有色に青黒を含むことは最低条件となる。

ということで最終的な最低限の条件は2つ。

・カードを引くことが出来る(タイミングをコントロール可能)

・固有色に青黒を含む

実用性の話をするならば、《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》や《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero》+黒共闘はドローにマナがかかるためできるだけ避けたい。

となると、まず白羽の矢が立つのは《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》+青共闘だろう。

白を取れるので、《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》《沈黙/Silence》といった対話拒否カードを用いた上で安全にフィニッシュすることが出来る。

ドローするために攻撃を通すことを要求されるので、飛行持ちの《鋭い目の航海士、マルコム/Malcolm, Keen-Eyed Navigator》、《ルーデヴィックの名作、クラム/Kraum, Ludevic's Opus》が性能的にも現実的な線。

しかし、《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》+《ルーデヴィックの名作、クラム/Kraum, Ludevic's Opus》は基本的に必要になる(B)(B)(B)(U)(U)を捻出するのが大変そうなので、色の安定性、マナを伸ばすという行為に対する安定性、白を取れる優位性を加味して、僕は《鋭い目の航海士、マルコム/Malcolm, Keen-Eyed Navigator》+《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》を《最後の審判/Doomsday》のベストな相方として結論付けている。

他に可能性があるとすれば、《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》+青共闘

呪文を唱えることなく3枚引ける安定性が高い分、メタ貫通能力はこちらのほうが上かとも思っている。

この場合のパートナーは《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero》が性能的にベスト。先程の話とは若干矛盾するが、この場合のみ《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》の[+2]能力と組み合わせて《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》で捻出したマナであわよくば単独で完走することも夢じゃない。

《選別の儀式/Culling Ritual》《花の絨毯/Carpet of Flowers》とも相性がいいので、結構アリな気がしている。まだ想定の段階なので、今後しっかり研究してみることにする。


3.どうやって《最後の審判/Doomsday》を迎えるのか

ここからは実際のDoomsdayPileについて考えていく。

予め言っておくが、ここに書くのは基本的なものでしかなく、状況に応じて自由にPileを組み立てることが出来るのが《最後の審判/Doomsday》コンボの強みの一つなので、何度も一人回しをしたり、実戦を経験してアドリブ力を高めることがコンボ完遂への近道である。


・基本Pile

条件:場に島が2枚以上/始動後に(U)(U)が必要

《通りの悪霊/Street Wraith》→《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》→《噴出/Gush》→《タッサの神託者/Thassa's Oracle》→(自由枠)

※自由枠はカウンターや《魂の洞窟/Cavern of Souls》がおすすめ

1.《通りの悪霊/Street Wraith》→《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》→《噴出/Gush》と順に撃つ

2.《タッサの神託者/Thassa's Oracle》をキャスト。山札が0枚なので勝ち。


《噴出/Gush》Pile

条件:盤面に島が2枚以上

《噴出/Gush》→《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》→《通りの悪霊/Street Wraith》→《思案/Ponder》→《タッサの神託者/Thassa's Oracle》

※《思案/Ponder》の枠はキャントリップなら何でも可

1.《噴出/Gush》をピッチコストでキャスト。《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》と《通りの悪霊/Street Wraith》を手札に加える。

2.《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》キャスト。《通りの悪霊/Street Wraith》サイクリングに対応して《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》起動。(U)(U)(U)を出して《思案/Ponder》を手札に加える。

3.《思案/Ponder》をキャスト(残り(U)(U))。《タッサの神託者/Thassa's Oracle》を手札に。

4.《タッサの神託者/Thassa's Oracle》をキャスト。山札が0枚なので勝ち。


・《渦まく知識/Brainstorm》Pile

条件:Pileに使わないカードが手札に一枚あること/始動後に(U)が必要

《渦まく知識/Brainstorm》→《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》→《通りの悪霊/Street Wraith》→《思案/Ponder》→《タッサの神託者/Thassa's Oracle》

※《思案/Ponder》は《定業/Preordain》《考慮/Consider》《選択/Opt》などのトップを一枚弾けるキャントリップなら何でもOK。

1.(U)で《渦まく知識/Brainstorm》キャスト。《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》《通りの悪霊/Street Wraith》《思案/Ponder》を引き、《思案/Ponder》→不要牌の順で積む。

2.《通りの悪霊/Street Wraith》サイクリングに対応して《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》起動。(U)(U)(U)を出して《思案/Ponder》を手札に加える。

3.《思案/Ponder》をキャスト(残り(U)(U))。トップの不要牌を弾き《タッサの神託者/Thassa's Oracle》を手札に。

4.《タッサの神託者/Thassa's Oracle》キャスト。残り山札1枚なので青信心1以上で勝ち。(この時不要牌が盤面に出ているフェッチランドで持ってこれる土地だと除去もケアできる)


・《考慮/Consider》Pile

条件:《最後の審判/Doomsday》解決後、ライフが4点以上あること/始動後に(1)(U) が必要。

《考慮/Consider》→《綿密な分析/Deep Analysis》→《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》→(自由)→《タッサの神託者/Thassa's Oracle》

※自由枠にはカウンターや《魂の洞窟/Cavern of Souls》などのカードを積むのがおすすめ。

1. 《考慮/Consider》キャスト(残り(1))。《綿密な分析/Deep Analysis》を墓地に送り、《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》を手札に加える。

2.《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》をキャストし、起動して(U)(U)(U)を加える(残り(1)(U)(U)(U))。《綿密な分析/Deep Analysis》フラッシュバック(残り(U)(U))。自由枠と《タッサの神託者/Thassa's Oracle》を手札に加える。

3.《タッサの神託者/Thassa's Oracle》キャスト。山札が0枚なので勝利。


・《耳の痛い静寂/Deafening Silence》貫通Pile①

条件:始動で3枚ドロー出来ること/始動後に(U)(U)が必要

(自由)→(自由)→《通りの悪霊/Street Wraith》→《タッサの神託者/Thassa's Oracle》→(任意の基本土地タイプを持った土地)

※自由枠は一枠《魂の洞窟/Cavern of Souls》にするのがおすすめ。

1.始動で3枚ドロー。《通りの悪霊/Street Wraith》サイクリング。《タッサの神託者/Thassa's Oracle》が手札に。

2.《タッサの神託者/Thassa's Oracle》キャスト。山札が1枚なので、場にフェッチランドがあれば0枚に出来て除去もケア可能。


・《耳の痛い静寂/Deafening Silence》貫通Pile②

条件:始動で2枚ドロー出来ること/始動後に(U)(U)が必要/固有色に緑

(自由)→《通りの悪霊/Street Wraith》→《秋の際/Edge of Autumn》→《タッサの神託者/Thassa's Oracle》→(任意の基本土地タイプを持った土地)

※自由枠は《魂の洞窟/Cavern of Souls》がおすすめ。

1.始動で2枚ドロー。《通りの悪霊/Street Wraith》サイクリング。《秋の際/Edge of Autumn》が手札に。

2.《秋の際/Edge of Autumn》サイクリング。《タッサの神託者/Thassa's Oracle》が手札に。

3.《タッサの神託者/Thassa's Oracle》キャスト。山札が1枚なので、場にフェッチランドがあれば0枚に出来て除去もケア可能。


・《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》Pile

条件:島が2枚以上/始動後に(2)(U)(U)が必要

《通りの悪霊/Street Wraith》→《噴出/Gush》→《渦まく知識/Brainstorm》→《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》→(自由枠)

1.《通りの悪霊/Street Wraith》サイクリング。《噴出/Gush》を手札に。

2.《噴出/Gush》をピッチコストでキャスト。《渦まく知識/Brainstorm》と《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》が手札に。

3.(2)(U)(U)を使って《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》をキャストした後に、《渦まく知識/Brainstorm》キャスト。山札を引けずに勝利。


・番外編:《汚れた契約/Tainted Pact》

始動が《汚れた契約/Tainted Pact》だと、ボトムの《タッサの神託者/Thassa's Oracle》を加えて唱えてそのまま勝ち。仮に《ネクロポーテンス/Necropotence》とかで他のパーツが全部追放されていてもこれで勝てるので覚えておこう。


・超番外編:《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》

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基本的なものはこのあたり。《沈黙/Silence》や《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》が通っているか、始動に使うキャントリップの種類、Willのコストにせざるを得なかったカードなどで柔軟に組むPileを変えよう。


4.《最後の項目/Doomodaysita》

以上が、現状僕のEDHにおける《最後の審判/Doomsday》に関する考えの全てである。もともと、《むかつき/Ad Nauseam》をミッドレンジに採用することに対する疑問を感じて、その代替カードとして採用するに至ったカードなので、ほとんどゼロからの研究で、まだ掘れるカードだな、と思っている。

特に、《鋭い目の航海士、マルコム/Malcolm, Keen-Eyed Navigator》+《織り手のティムナ/Tymna the Weaver》と《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero》+《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》以外でこのカードを上手く使えそうな統率者がいたら是非教えていただきたい。

疑問、質問、いちゃもん等々は僕のTwitterまで。それでは。


追記(2021/11/05):《虎の影、百合子/Yuriko, the Tiger's Shadow》のことを完全に忘れてました。独自ルートとして追加ターンとかを積むといいと思います。Twitterで数々のご意見ありがとうございます。

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