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「月曜から夜ふかし」から学んだ人生の意味の見つけ方

生きている意味がわからない。将来の夢がない。

そんな事を言う若者の数が増えているらしい。

「何のために生きているのか?」そう問われて、即答できる人はそんなに居ないし、そもそも真剣に考える必要もないのかもしれない。

僕自身も、小学校低学年ぐらいの時から
「自分の人生の意味は?」とか、「自分ってなんで生きているんだろう」
とか小難しく考えこむ変な子どもだった。

ただ、小学校4年生のときに、経営者である祖父に憧れてからは
人生の意味についてそこまで悩むことはなくなったんだと思う。
「おじさんは昔、借金があったんだ。君のおじいちゃんが居なかったら今頃このお店はなかったんだ」
と嬉しそうに話すラーメン屋の店長から、サービスの(あまり美味しくない)チャーシューを受け取ってなんだかとても誇らしい気持ちになった。

その時だったと思う。僕は将来、社長になりたいと思った。

すぐに祖父に「経営者になるためにはどうしたらいい?」と聞くと
「まず、経営学部に入って友達を作りなさい。周りの同級生はみんな起業して取引先になるから。」
と言った。それを信じて僕は10年間もの間、経営学部を目指した。

大学では無事に経営学部に入った。同級生に「みんなは、どんな会社をつくるの?」と聞くと「会社をつくる?就職するに決まってるじゃん。潰しがきくから経営学部に入ったんだし。」と答えてきた。呆然としたのを覚えている。

「経営学部なのに誰も起業したがらないんだ」と祖父にいうと
「俺の時代は、ほとんど誰も大学なんて行かなかったし、あたり一面焼け野原だったからなぁ....」とぼやいていた。
(いや、こっちは10年信じてたんだぞ!)

経営者になるのは目的ではなく手段

母校の法政大学

大学に入ってからは、色々な経営者に会いに行く日々を送った。
周りの経営者からはこう言われた。
「経営者になるのは目的ではなく手段。水島くんはなぜ経営者になりたいの?」
(僕は、経営者になるために生きてきたんだ。手段じゃなくて目的なんだ)
そう思ったけど、祖父と同じように印刷会社を経営するかと言われるとなんだか違う気がした。

ここで初めて、自分の人生の意味をきちんと考えた気がする。

「経営者になるだけじゃダメなんだ。」
「自分はどんな人生にしたいんだろう。」

そんなとき、アルバイト先の塾の教え子に言われた言葉が僕に突き刺さった。彼は「大人になんかなりたくない」と言った。おじいちゃんみたいな経営者に早くなりたい。そう思っていた僕からすると理解のできない言葉だったが
「就職したくない、ずっと大学生で居たい」という同級生や「学生のうちにたくさん遊んでおくといいよ。社会人になると遊べなくなるから」と言うつまらなそうな先輩を見て、日本は「大人になりたくない」人たちの国なんだな、と思った。

人生の意味を成し遂げようとする大人たちとの出会い

若かりし頃の水島(だれ)

23歳になり、Serendipity to the world(人生を変えるような出会いを世界へ)という理念の
NPO法人から始まった、ちょっと変わったスタートアップに入社した。
そこでは、かっこいい大人と学生をマッチングするOB訪問のサービスを開発していた。その会社では、10年以上大手企業で出世街道を歩んできた人たちが、「自分の人生の意味を見つけたから」という理由で年収を半分近くに削って入社していた。

そんな人達を見て僕は、「この会社は成功しないといけない。」「絶対に世の中を変えないといけない。」そう本気で思った。ここで成果を出すことが、僕の人生の意味を成し遂げるのではないかと信じた。

2年が経過したとき、僕と同じタイミングで入社し、1番尊敬している先輩が退職した。心臓に病を抱えて生まれてきた子供ための決断だった。

会社の未来を信じていて、会社を引っ張ってきた存在だった先輩が退職するとき、「家族を守ることが彼の人生の意味なんだろうな。」と思った。
心の底からかっこいいと思った。

そこから月日が経ち、ある日のこと、朝方に母から、「実家に差し押さえ通知が届いた。助けてほしい。」と連絡を受けた。

とうとう僕の番が来たのだな。
そう思いその会社を退職。そして、今に至るーー。

人生の意味の見つけ方

さて、主題に戻そう。
個人事業主として独立し、実家のことも一段落し、2021年、子どもが「大人になりたい」と思える世の中にという理念の会社を創業した。

僕は、テレビなんてほとんど見る時間もなく
大好きな「月曜から夜ふかし」だけは録画して見る生活を送っていた。

いつものように夜ふかしを見ていたら、年間1億5,000万円赤字の動物園を経営する73歳の方が取り上げられていた。

引用:「月曜から夜更かし」

廃業寸前の動物園を買い取り、殺処分されそうな動物を見つけては引き取って面倒を見る。そんな動物たちは体も弱くなっているので、エアコンの数も馬鹿にならず常に赤字を抱えているという。

引用:「月曜から夜更かし」

2回目の放送のときに「銀座で飲んだら1日で1,000万円する。それを全部園に突っ込んでるだけ」と言っていた彼を見て僕は想像した。

歳をとった動物園の動物たちは処分される。檻の中に一生いて、年を取ったら殺される。こんな酷い話を知り、助けたいと純粋に思ったんだと思う。

彼は動物園の園長に年間の維持費を聞いた時、「自分なら払える。」そう思ったのだろう。そして、彼の人生の意味は動物たちを助けることだと気づいたのだと思う。このエピソードを考えていたら、あることに気がついた。
今まで、実力、お金、仲間などは、人生の意味を成し遂げるために必要なものだと思っていた。

でもそれだけじゃなかった。
こういったものが揃っていないと、気づくべきタイミングに自分の人生の意味に気づけないのかもしれない。

最後に

Marcheは創業からスタートアップを支援してきた会社です。

日本は戦後、焼け野原から世界中で見ても例のないスピードで復興した国で、シリコンバレーもびっくりするぐらい、新規事業と大きな会社が生まれる国だったのだと思います。

そこから80年以上が経ち、
「経営学部を出たら起業する」が当たり前ではない国になりました。
就職する会社の選択肢も多く、新しい会社、事業の興し方なんて
ほとんどの人が知らなくてもいい国です。

そんな日々から一転、
終身雇用制の崩壊、老後2,000万円問題が3,000万円問題になるなど、少しずつ状況が変わってきています。この10年でスタートアップの資金調達額が6倍以上まで上がっています。大手企業でも、新規事業部、オープンイノベーションなど、新しい事業を作る人達が花形になる時代が来つつあります。

日本が再び新規事業大国になれば、
僕の祖父のようなかっこいい大人がたくさん生まれるのではないか?
そうしたら、子どもたちは「大人になりたい」と思えるのではないか。
そう本気で信じています。

私達は子どもが「大人になりたい」と思える世の中を目指して新規事業の支援をしている会社です。
新たに経営体制が代わり、Marche第二創業期として今年も最大限の価値を発揮していきます。

Marcheはこれからも面白くなっていきますので、ぜひ興味がある方はお気軽にお問合せください。お待ちしております。

会社概要
https://mar-che.com/

連絡先
https://mar-che.com/contact/

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