構造的暴力と平和 / ヨハン・ガルトゥング〔著〕 ; 高柳先男〔ほか〕訳
(2017-07-21 Soka Book Waveより)
本書は、平和学教授ヨハン・ガルトゥングの論文である。
第二次世界大戦、帝国主義、そして冷戦期に起きた事実を「構造的暴力」というガルトゥングの鋭い分析を用い書かれている。
帝国主義においては誰が何を搾取しどのような影響を及ぼすかを図式化しながら、主に経済的視座をとり説明がなされているため、整理しながら読み進めることができた。
内容は決して容易に理解できるものではなく時間はかかるが、「構造的暴力」が実際に起きた世界史の出来事を考えることで、現代の社会でも生じている「暴力」の点在について考えることができると思う。もう一度読みたい一冊である。