見出し画像

AJSインターン紹介#01 茂木麻希「失敗するほどの挑戦ができているか」

日米協会(The America-Japan Society, AJS) では大学1年生から4年生を対象とした長期インターン制度があります。インターンでは、日米協会のプログラムにおいて企画準備を経験することができたり、インターンが主体となって企画の立案や実行をします。このインターン制度は2013年から始動し、現在は約30名の学生が活動しています。

今回は、インターンでの活動を4年間続けた東京学芸大学の茂木 麻希(もてぎ まき)さんに、協会での活動や大学生活についてインタビューをしました!

茂木さんは留学期間を含めて5年間の大学生活を間も無く終えます。「意外とあっという間という感じはしない。やっと終わるのか〜と思うくらい、ふり返ると濃い学生生活で毎日やりたいことを欲張って生き尽くしました!」とのこと。インターンでの活動と大学生活について振り返っていただきました。

** PROFILE **

画像1

茂木 麻希(Maki Motegi)
◎出身大学:東京学芸大学
◎出身学部:教育学部 初等教育教員養成課程 英語選修
◎学 年:2020年3月卒業
◎インターン歴:4年


** About AJS Intern  **

(1)インターンに入ったきっかけは?

Facebookで友人が日米協会の学生インターンの募集案内をシェアしているのを見て、はじめて協会のことを知り興味を持ちました。高校生の時に『AIG高校生外交官プログラム』でアメリカに派遣され、その時からアメリカの文化や日米関係への関心がありました。正直に言うと、応募当時の大学1年生の時はまだ具体的に「日米協会でやりたいこと」は分からず、学業や他の活動と両立できるか心配でした。しかし、このチャンスは一度しかやってこないと思い、理屈で考えるよりもこのチャンスに惹かれた直感を信じて、パッションで行動してみました。あの時行動してよかったです。あれから4年経った今でも、「できるかどうか」よりも「やりたいかどうか」を軸に決断と行動をするようにしています。

(2)AJSインターンの活動で印象に残っていることは?

4年間の活動の中で貴重な経験があまりにもたくさんあるので、語りつくせませんが。。。
まずは何といってもアメリカボウル大会です。これは、日米協会100周年記念事業の一つで、アメリカに関する知識や英語力を問う、高校生を対象にしたクイズ大会です。アメリカのことが好きな私にとっては、もちろんその内容も楽しみの一つなのですが、運営に携わる中で運営委員の方と議論を重ね、意思決定をし、実際に大規模な大会を運営するまでの一連の流れに加われているということもとても楽しいです。大会当日に、高校生がクイズに答えて喜んだり悔しがったりする姿をみるとにやけてしまうほど嬉しい気持ちになれました。

画像3

(2019年7月 第2回アメリカボウル大会の様子)

アメリカボウル大会の更なるの魅力で、入賞校に贈られる『アメリカ訪問プログラム』という夏休みの一週間、ワシントンD.C.に訪問する機会があります。私は去年その引率者としての役割を果たしました。クイズ大会で勝ち残った生徒さんたちはとても優秀で頭が上がらないほどですが、ほとんどの参加生徒が初めての渡米ということもあり、英語や生活面でのサポートをしました。はじめは英語で話すことに苦手意識を抱えていた生徒が、日ごとに積極的になり、英語でアメリカ人と交流したりプレゼンテーションをして挑戦する姿を見ることができとても嬉しかったです。渡米プログラムから数ヶ月経った今でも、参加生徒と連絡をとっています。志高く活躍し続ける彼らの姿にとても良い刺激をもらっています。

画像4

(2019年8月 アメリカボウル大会入賞校の渡米プログラム)

もうひとつ、印象的な想い出を語らせてください。今でもよく思い出すのは、アメリカ大使公邸でのケネディ元駐日大使のフェアウェルパーティーと、ハガディ元駐日大使が駐在されていたときのガーデンパーティーでお手伝いで出席したときのことです。ケネディ元大使に手作りでメッセージカードをつくってプレゼントしたところ、とても嬉しそうに受け取っていただきました。そのことを思い出して、ハガディ元夫人にもオーナメントをつくりました。私のような小さな存在でも、このように人と人の繋がりの中で相手のことを思いやる行動から日米関係は築いていけるのだと実感して、嬉しかったのをよく覚えています。

画像8



(3)AJSのインターンで印象的な出会いはありましたか?

日米協会にいると魅力的な出会いが本当にたくさん溢れています。
2017年に日米協会が100周年を迎え、100周年記念式典に関わることができました。その時には運営のお手伝いや、レセプションゲストの雅楽演奏家 東儀秀樹さんのリエゾン役を担当させていただいたり、ご出席された当時の皇后両陛下(上皇明仁様・上皇后美智子様)の傍で働く役割がありました。今でもよく覚えているのは、美智子様とお話をするチャンスがあり、将来の進路について話したことです。緊張しながらも私の夢や悩みを告白すると親身に寄り添ってくださり、「あなたにしかできないことがあります。あなたらしく、しっかりね。」と心強いお言葉を頂きました。

画像2

(2017年 日米協会100周年式典の様子)

他にも、宇宙飛行士でISSから帰還したばかりの金井宣茂さんとお話したことも印象的ですね。金井さんからは「僕は未来を計画してこようとはしなかった、好奇心が自分の道を切り拓いた」という言葉をいただきました。進路に迷っていた時期だったので、金井さんの言葉は鋭く胸に刺さり、前向きに頑張ろうと思えました。日米関係にとどまらず、世界の舞台で活躍する方々から直接刺激を受け、自身の将来を考える上で大切な指針を頂くことができました。

画像5


(4)インターン活動を通して学んだことや得た力は何ですか?

自信・信頼・機会。この3つの要素は日米協会でインターンをする上で重要なキーワードだと思っています。自分には身に余るような緊張する場面を何度も経験していくうちに、どのような場面でも自信をもって取り組むことができました。力不足で思うようにならなかったことも経験しましたが、働く上で最も大切なのは、知識や能力以上に、共に働く人や会員さんとの信頼関係であることを学びました。そして、様々な選択肢がある大学生活において、できるだけ多くの機会をつかむための心構えや優先順位付けができるようになりました。
そして、4年間インターンの活動をして特に感じたことは、それらの自信・信頼・機会は、「得るもの」ではなく「自ら作るもの」だということです。何かで評価してもらえたら…、誰か自分と相性の合う人がいれば…、いつか自分に与えられるチャンスがやってきたら…、と与えられるまで待ち望んでいても納得のいく結果はなかなか得られません。もし、自分で望む形があるのであれば、自分の型にはまるものを探すことに時間をかけるよりも、まず自分で築きあげてみて納得するまで作りなおすことの方が効率的で身になります。インターン生になって初期の私は、シャイで消極的だったので自ら動いて失敗しないように周りの様子を伺ってばかりいましたが、今振り返ってみるともったいないことをしたなと思います。自分から動くようになると失敗することも多いですが、「失敗していないのは、挑戦していない証拠だ」という教えを信じて日々前向きにトライしています。


** About College Life **

では、AJSでのインターン活動だけではなく茂木さんはどんな学生生活を送られたのでしょうか。4年間の大学生活を振り返ってもらいたいと思います。

(1)大学での専門や学んでいることは何ですか?

私は東京学芸大学の教育学部で、小学校を専門に英語教育について学んでいました。特に小学校における英語指導法は奥が深く、「音」に敏感な時期に良質なインプットを与え、できるだけ日本語を介さずに意味を理解させる方法を学びました。大学では、教育実習を行ったり、附属小学校でALTをしたりして実際に子ども達に英語を教えました。また、バイリンガル塾の講師やイングリッシュライブラリアンのアルバイトも経験し、様々な方法での英語教育に携わりました。

(2)4年間の大学生活で最も印象に残っていることは何ですか?

私は大学3年生の時に大学の交換留学とトビタテ!留学JAPANの奨学生としてアメリカのインディアナ州に一年間通いました。アメリカ人にこれを言うと、「え?なんでインディアナ?」と必ず聞かれるくらい、トウモロコシ畑しかないような豊かな州です(笑)
大学の協定校が内陸にしかなかったというのが主な理由なのですが、実際には教育学部が有名な大学で学びを得ることができたので素敵な同志に恵まれた実りのある留学でした。”リアル”なアメリカ生活を日々送っていたので、下の写真から15キロ体重が増えてしまいました。毎日糖分たっぷりのマフィンを食べていたのが原因でしょうね。

画像6

(インディアナ州に留学中 アメリカンフットボールの試合観戦にて)

留学中は大学のディベートチームに所属して活動していました。私は、中学英語から英語を学び始めた身なので、ネイティブの英語には到底及ばないと思って、はじめはディベート部への入部を辞退しました。しかし、勇気を出してディベートの授業を取ったことをきっかけに、素敵なディベートのコーチと出会いました。私が最初の授業に追いつけなかった事を正直に伝えると、「アメリカ人でも分からない授業で、君だけが分からないことを素直に認めて質問をしにきた」と称賛され、自分の弱さを知る人こそ強いのだと教えてもらいました。ディベート部に入部した私は毎日練習し、授業が終わってから図書館が閉まる朝の3時まで、大会前はさらにそのあと朝の3時から6時まで寮のパソコン室で準備をしました。結果的に、州大会、全米大会で優勝をすることにつながりました。日本では自分の可能性に蓋をしてしまっていましたが、留学で一歩を踏み出せたことで見える世界が大きく変わったように思います。

画像7

(お世話になったディベート部のコーチと)


** Message **

最後に、後輩へのメッセージお願いします!

大学生活とは、「食べ放題ビュッフェ」のようなものだと思っています。大学生活では、限りなくチャンスと出会いがあります。せっかくそのような食べ放題を楽しめるのですから、(私であれば)ひとつばかりに夢中になるのではなく、できる限り様々なジャンルのものに少しずつ手を出して、その中で本当に気に入ったものを見つけてそれは後で専門店で美味しく楽しめばいいと思うのです。(もちろん初めから好き嫌いがはっきりしている人は、決まったジャンルを究めることも楽しみ方の一つかもしれませんが)私は、欲張りなので、全部を美味しく味わいたいと思うのです。

大学生活を楽しむためだけではなく成長の期間としたいのであれば、「知らない人に出会うこと・知らない場所に行くこと」をおすすめします。海外に行くというのはもちろんお勧めですが、それだけではなく、自分の専門分野以外を学ぶ人とも関わりを持ったり、将来目指す方向ではない仕事も体験してみたりすることです。「人は身近な5人の平均値にしかなれない」と教わりました。自分と同じような価値観の人と居ることは心地の良いことですが、そのコンフォートゾーンの先にはもっとあなたが出会うべき人々と世界があります。もしも、最近新しいことを知ったり見たり、知らない人と出会ったり話したりする経験がないのであれば、挑戦が足りていないのかもしれません。大学生のうちに、フットワーク軽く出会いを求めてください。

そして、日米協会でのインターンも、新しい世界へ踏み出す挑戦のために役立つかもしれません。みなさんと共に活動できるのを楽しみにしています。

画像9

◆お問合せ先◆

一般社団法人 日米協会 
TEL:03(3588)6344 FAX:03(3588)6355 
Email: info@ajstokyo.org
Website▶ http://ajstokyo.org/ 
Facebook▶ https://www.facebook.com/ajstokyo/
Twitter▶ https://twitter.com/AJS_Tokyo

*AJSインターンの募集は2020年5月10日が締め切りです。募集は大学1年生と2年生が対象です。詳しくは以下の記事をご確認ください。