英語が話せることは利点でないが、2ヶ国語話せることは利点である

私は現在3ヶ月ほどドイツに留学しています。
そこで強く感じるのが他国に比べ、日本の英語教育レベルが低いということです。
主語があまりにも大きすぎるので壮大な社会問題、教育問題かのように思うかもしれませんが、これは各個人の英語レベル、英語学習の履歴を差しています。

言わずもがなですが、ドイツの公用語はドイツ語です。
では、ドイツ人は英語が話せないのでしょうか?

答えはいいえです。

私と同じ世代の大学生に焦点を当てて説明していきたいと思います。
まず、私の通っている大学では英語の授業とドイツ語の授業がベースとして用意されています。私の日本の大学も同じような形をとっていますが、参加している生徒の割合が明らかに違うのです。

私はビジネスの授業を2つほど英語で受けています。だいたい授業参加者数は各20~30人ほど。もちろん私のような交換留学生もいますが半分ほどはドイツ人です。さらにいうと、授業で発言をする人の9割はドイツ人。この大学に通っている学生の割合的にどの授業もドイツ人が多くなることは自然かもしれませんが、みんな当たり前のように英語の授業を受け、自発的に参加しています。

では、日本の大学だったら?
私の経験をもとに予想すると、国籍の割合は同じような数になったとしても授業内発言者の割合は正反対になると思います。

今度は街中に焦点を当てていきましょう。
まず街中でよく聞こえてくる言語といえば当たり前にドイツ語です。お店のレジも電車のアナウンスも全てドイツ語。
しかし、圧倒的に日本と違うのは英語で話しかければほとんどの人が英語でちゃんと対応してくれるということです。ドイツ語が話せないという意思表示をすればみんな当たり前のように英語で説明してくれます。

日本ではどうでしょう?
東京の中心地や有名な観光地にあるお店なら英語での対応も可能かもしれませんが、ほとんどの街のお店は外国人がお店に現れ英語での対応を求めたらトラブルが起きたかのように対応すると思います。

彼らにとっても、私たちにとっても、
英語は「第二外国語」という同じ立ち位置なのにも関わらず

ドイツはEUに属しているので国籍や文化が混ざりやすく、それに比べて島国の日本は他国の文化や人が入りずらいので当然の状況なのかもしれませんが言語文化の常識が圧倒的に違うのです。

もう一つ言えるのが、世界レベルで考えるとドイツのような言語文化が一般的であること。日本が特殊であるということです。
どうしてそのように言い切れるかというと、私はこの留学期間中さまざまな学生寮のパーティーに参加しさまざまな国籍の人と関わってきました。アジア人を含め、中南米の人や他国のヨーロッパ人など。
みんなに共通して言えるのが、英語を使うことに対して一切の抵抗がないこと。また、みんな流暢に英語でコミュニケーションをとっているということです。私自身が自分の英語能力に対して自信がないので、異常に周りが流暢に話せているように感じているだけかもしれませんが、この経験から英語を話せることは世界で生きることにおいてなんの利点でもないと気付きました。

ここまでの話を振り返ると、なんだか日本人って情けないなって思うかもしれません。ただ一つ言えるのは決して、私はこの文を通じて日本を否定したいわけではないということです。
悔しさや闘争心は大きなエネルギー源となります💪

ヨーロッパの大学生のリアルを伝えることによって少しは自分も頑張ろうと思っていただきたく、この文を書きました。

そして忘れないで欲しいのは、
私たちは「日本語」という複雑な母国語を持っているということです。

ソースが2013年なので定かではないのですが、習得の難しい言語ランキングで日本は第5位とされています。
私たちからしたら当たり前ですが、この複雑で難しく美しい日本語を扱えることは圧倒的なアドバンテージになります。今まで、自分の英語力のみに焦点を当て自信を失っていましたが言語能力という面で考えると私たちはすでに英語圏の他言語を勉強していない人より能力が高いのです。
また、日本語が通じる国は日本しかありませんが、日本に関心がある人は世界各国にいます。そして、日本語を勉強している人も世界各国にいます。
通じる国が他になかったとしても日本語を話せることは良きアイデンティティの一つであり、大きなアドバンテージなのです。

日本の英語教育の遅れやそれに伴う各自の英語能力の低さや自信のなさは大きなディスアドバンテージではありますが、自分の言語能力自体に誇りを持てたらより言語学習のモチベーションが上がるのではないでしょうか。

ということで、勉強再開してきます!🙇‍♀️

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