マイノリティが苦しむ世界は間違っているし、マイノリティステータス内に許容順位をつけるのも間違っている

※日本にいるときに書いたものなので、留学やドイツ一切関係ないです🙇‍♀️

私は「左利き」というマイノリティステータスを持っている。
今まで不自由なく過ごしてきたように思っていたがよくよく考えると、不自由が当たり前になっていただけで過ごしづらい場面はたくさんあったと思う。

例えば、改札。交通系ICや切符を入れる口は必ず右側にある。それによって、左利きは自ずと手をクロスさせる必要がある。他にはスープ用の横口お玉。小学生の時に給食当番になり、やりづらかった記憶がある。このように全員が当たり前に過ごしてきた日常の中で過ごしづらさが当たり前になっている人は私のように当たり前に存在する。

なぜ私がマイノリティに関して考えるようになったかというと、最近始めたアルバイトが元である。

私の勤め先はホテルだ。
ホテルと言っても皆が考えるフロントやハウスキーピングとかではなく、ホテルの宴会場の食事を運ぶ仕事だ。ホテルの宴会場ではブライダル、忘年会、新年会、懇親会など様々なパーティーが行われる。

私が数ヶ月働いて感じたことは、
ホテル内での仕事はどの仕事も統一性を大切にしているということだ。

そのため、食事を出す時や飲み物を注ぐとき、お盆の持ち方でさえ矯正される。右利きの人が過ごしやすいように。どんなに重いもの、熱いもの、高いものを運ぶときでも右利きの人と同じ動きをしなくてはならない。失敗でもすれば自分の能力が低いと評価される。

ここで、向いてない仕事ならやめるべきだと考える人もいるだろう。

自分が左利きであるがために、希望している仕事ができない。自分が左利きであるがために、無能であると評価される。自分が左利きであるがために、やめさせられるかもしれない。私はこの状況は完全に間違っていると思う。

これがもし国籍、宗教、LGBT、障害、難病などの原因が元に起きた悩みだったら周囲はどのように考えるだろうか。実際にLGBTの人口は左利きと同じ割合であるとされるほど珍しいものではなくなってきている。
友達に左利きだと伝えるとすぐに飲み込むのに、LGBTであると伝えると難しい反応をするのはなぜだろうか。テレビタレントが左利きだ言っても特に反響を得ないのに、LGBTだと言うと良くも悪くも評価するものが現れるのだろうか。

こういった差がマイノリティを持つ者の心を傷つけ、なおかつマイノリティステータス内に順位をつけているのだと思う。左利きである私でさえ困難を抱えているのに、世間に認められづらいマイノリティを抱えている者はどれだけ傷ついてき苦しんできたのだろうか。

年々SNSを通しての情報共有が活発になり、自分も何かしらのマイノリティに属しているのではないかと考える人が増えてきていると予想する。
どの場面においても、各マイノリティの考えや価値観を最大限にくみ上げることによってより多様性に富んだコミュニティを作れるのではないでしょうか。


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