大人びたこどものひとりごと

人気者のきみは、いつか人気者ではなくなった時、どうなってしまうんだろう。私は最近、おとなになることについて考えています。私たちはみな学び舎を巣立って行ったらそのうち、なりたいかなりたくないかは置いといて、必ずおとなになります。(私がこどものまま天国に逝ってしまったとしても、私を知る誰かが大人になったとき、きっと私もおとなになるのだと思います。)おとなになったきみは、そのときも人気者のきみのままでいられるのでしょうか。どうなんだろうね。きみがおとなになったとき、きみもいつかすっかり人混みに溶けてしまうのかもしれないね。ああ、きみだけじゃない、私もだね。"おとな"と呼ばれるどこまでも量産的な存在になってしまう時が私たちにもくるのかな。それは、なんだか少しさみしいね。それでも、その時が来るまでは、最大限、私は人気者のきみに少しの憧れと軽蔑を抱くこどもでありたいなあ。

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