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お料理上手になりたかった

書類選考の結果がなかなかこない。

やきもきして、書類を送った病院の求人ページに私の応募した業種がまだあるか確認してみたり。ちょっと眠れなくなってみたり、お腹を痛めてみたりしている。家族も呆れるほどの食いしん坊の私が、今晩のおかずを1つだけ残してしまった。

というのも、今回応募した求人は私にとって逃したくないチャンスだった。実は以前も、同じ病院の同じ業種の求人に応募して最終面接までいって落ちている。同じ求職者からの応募って採用側から見るとどう見えるのか分からない。けれど、当時面接に行って面接で仕事の詳しい説明を受けて、病院の雰囲気を実際に感じて改めて「ここで働きたい!」と強く思った。だから、また同じ病院が求人を出しているのを見てそのチャンスをみすみすスルーはしたくなかった。


私は「慎重」といえば聞こえがいいが、重い腰がなかなか上がらないというか、すぐに頭の中にGOサインがでない。じっくり考えて、吟味して、ようやく手をつける。

家で料理を作るときも、まず作るメニューを決めるところから始まり、材料をメモして買い物をしたら、作り方を全て転写する。転写したら1度頭の中で料理を作る。まずは野菜を千切り…、その前に肉を切って下味をつけたほうがいいかな…、オーブンはどのタイミングで予熱しようか…。イマジナリークッキングしながら転写した調理工程にさらにメモを書き込み…ようやく調理を開始する。最近は少しずつ手慣れてきたものの、料理を始めた頃は手際が悪い上に実際に野菜を切るにもどのくらい時間がかかるのか分からなくて頭の中で料理をするのにも一苦労だった。ぱっとメニューを決めて、作り方を見てぱっと料理できるお料理上手が羨ましかった。


でも今回は違った。求人を見てとにかくすぐに電話をかけた。勢いで行動してしまったが、今思えば人生で初めての直接応募だった。こんなこと今までの人生で多分あまり経験がない。他人事みたいなことを言うけど、その時改めて自分の本気を感じた気がした。

今回は望み薄かもしれない。けど、挑戦するのは自由だし。ひょっとしたら私の熱意を感じてくれる人もいるかもしれない…。落とされたらまたいいところを探したらいい。


なんでも作って食べてみる。食いしん坊なので、いっぱい食べて、苦いのも甘いのも味をいっぱい覚えて、次に生かしていこう。


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