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かいぞくの森キャンプ場

〒970-0313 福島県いわき市永崎馬落前105-3

いつも無料キャンプ場やワンコインキャンプ場ばかりを利用してるけど、高規格なキャンプ場を毛嫌いしているわけではない。泊まってみたい魅力的なロケーションであり、近くに比較するようなキャンプ場がない時は利用することもある。
高規格なキャンプ場と遜色ない景色の低価格キャンプ場がたくさんあるので、どうしてもそちらの利用が多くなるだけだ。

キャンプ場にとって『唯一無二』とは最高の勲章であると思っているし、他に比べようもない唯一無二なロケーションを有しているのならば利用してみたいと思うのは自然なことだ。

インスタグラムで見覚えある風景の中でキャンプ場開拓中の写真を見つけたのは2022年の暮れ頃だった。暖かくなったら連絡を取ってみようと思いフォローして進捗を楽しみに見ていた。
福島県は東側全部が太平洋に面してる割には、海が間近なキャンプ場はすごく少ない。それは2011年の大震災が絡んでいることで仕方がないとは思っているけど、海が好きなだけに海キャンプの飢えも大きいのだ。

2023年4月、インスタのDMで連絡を取って一泊キャンプの了解を得た。
当時は今のようなHPもなく、サイトに小洒落た名前もついてないし、キャンプ場の名前も決まってないので『永崎海岸のキャンプ場』と呼んでいた。
なお、掲載している写真は2023年4月のもので参考程度にしかならないと思う。

南からの風を防ぎ大きな日陰を作る森はありがたい

プレオープンのキャンプ場は完成されてるキャンプ場と違って、これからどんなキャンプ場になっていくのかを想像する楽しみがある。ただ、あくまでもたまたま利用するゲストの立場なので、こんな風になればいいなという思いはあるけど、それをオーナーに伝えたりはしない。現時点の感想は述べるけど、どんなキャンプ場に仕上げていくかはオーナー次第、与えられた環境に満足して正式オープン後も利用していくかはユーザー次第だと思っている。資金や労力を提供できるのならばいろいろ希望も言えるだろうけど、何も手伝えないたまたま訪れたキャンパーならばそれが分相応というものだろう。

オーナーから送られてきたGoogle Mapの座標で正確な場所を知って現地へ向かったのだが、看板もない保養施設の入口のような門にチェーンを渡してあるだけだった。
チェーンを外して車を中に入れて、またチェーンを閉めてキャンプ場があるらしい岬へ登る。

どのサイトからでも絶景が見える設計は見事だ


好感の持てる若いオーナーと友人、オーナーのご両親で開拓中とのこと。
これだけの広さと見晴らしがあれば、キャンプ場の成功は間違いなし。きっと人気のキャンプ場になるだろう。
でもねー、経営としてはどうなんだろう?自分だったら絶対やらないな。
私営のキャンプ場を営んでいる人はホントにすごいと思う。「予約が取れないキャンプ場」と言ったってそれは休日前夜くらいなもの、大半は空いている日のほうが多いわけで、混んでいる数日の営業でキャンプ場を維持していくためには並々ならぬ苦労があると思う。手っ取り早く利用単価を上げる方向に進むのは致し方ないことだ。できるならば週末のみ営業といった形態を取りたいんじゃないかな?

応援したい気持ちはもちろんある。3万坪の敷地の草刈りを考えるだけでも気が遠くなる。自分の人件費は限りなくゼロと考えてやるしかないかと思う嫌な現実と、夢を叶えたいという気持ちの凌ぎ合いは自分だったらすぐに逃げ出したくなると思う。
ユーザーとしては「頑張ってください」としか言えないのは歯がゆいけれど、ユーザーの立場なんてそんなもんだ。こんなキャンプ場になったらいいなという希望的未来図はあるけど、それがオーナーと一緒とは限らない。
私は数あるキャンプ場から、その日の天候・心模様・懐具合などを加味して一つのキャンプ場を選んで泊まるだけだ。いつでも候補地のトップに顔を出してもらいたいと思うだけだ。

棚田風なサイトは建設中だった

行った時は2000円で使わせてもらったのだが、区分けもなくどこに泊まってもOKということで、日陰があって展望がいいとこに設営した。HPで見てみると「ネバーランド」の山沿いになるのかな?
いちばん居心地が良さそうな場所を選んで設営し、誰もいないキャンプ場を夜明け前から歩き放題。悪いはずがない。いいキャンプ場になるだろうという予感しかなかった。

森の木陰の下に設営
夕暮れ
日没後

2000円という普段使っているキャンプ場からは考えられない高価格、とは言っても普通のレベルで車両乗入れ可ならば決して高くはない。そのうえ絶景込みだからむしろ安いくらいだ。年に一度くらいは利用してみるつもりだったけど、いわき市は家からなにげに遠く、結局あの日以来行ってない。

日の出

一年経って開拓も進んだろう、だいぶ変わった様子も見てみたくてHPを開いてみたら予約はなっぷ経由になり平日でも3300円になっていた。
3300円となると散歩の延長からは程遠く、私レベルではイベントになる。
この値段でも十分勝負になるキャンプ場であり、オートキャンプ場としては安いくらいかも知れない。
だから行ってみたい気持ちはやまやまなのだが、なっぷ利用というスケジュール先行のスタイルが自分のスタイルとは違っている。『行きたいときがキャンプの日』という大前提を崩すことが悔しいのだ。
それと、全部のサイトが区画サイトになってしまったのも残念だ。車を付けられなくてもいいから絶景フリーサイトも残して欲しかった。

HPやネットで拾う最新情報から見ると、概ね予想通りの方向に進んでいるが、大きくがっかりしたこともある。それがこの写真だ。

個人的に残念なライトアップ

ライトアップは止めてもらいたかった。もちろん映えの他に安全への配慮ということもあると思うが、キャンプ場は最低限の灯りで各々が楽しむもの。月夜は月の明かりで十分だし、闇夜は各自ライトを灯せばいい。
選択の余地を無くしてしまうのはいかがなものかな?正直言ってライトアップは私にとっては大きなマイナスポイントだ。夜の海の景色が台無しだ。マリンタワーの光と小名浜港へ出入りする貨物船の明かりが見えれば十分だ。
まあ、実際泊まるとなればライトの光が届かないサイトを選ぶと思うけど。

キャンプをイベントとして行う人にとっては十分に満足できるキャンプ場だと思う。
年に一回行けるかどうかのスパンになると思うけど、このキャンプ場の成長は見守っていきたいと思っている。

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