2022年真夏の大冒険⑱与那国島4日目 ダイビングと次のステージ
海で遊んで呑んで寝ての繰り返しは、時が過ぎるのがより早く感じる。今日が与那国4日目、6連泊の予定だからもう半分が過ぎてしまった。
そろそろこの先のことを考え始めねば...。ところで今日って何日?日付も曜日もわからなくなっている。
一度整理をつけておこう。この記事内の今日は「2022年7月26日(火)、与那国島4日目、家を出てから15日目」のことである。
出発前にExcelで作った詳細な予定表と旅行中にメモっていた行動表と金銭出納帳、ダイビングのログ、デジカメの写真データなどから記憶をかき集めて書いている。
持っているエアーチケットは往復割で購入した復路便のRAC与那国9時発→石垣9時30分着のみ。石垣からはなんの手配もしていない。もちろん与那国を離れた当日の宿も決まっていない。
石垣からの予定としては・・・
1️⃣.Peachで石垣→関空→仙台 と乗り継いで家に帰るいつもの与那国復路コース。でもいつもは仙台空港近くの駐車場に車を預けてあるので運転してすぐ帰れるけど、今回は徒歩旅、空港から上手く電車とバスが繋がらないので仙台か福島で1泊してからの帰宅になる。
2️⃣.Peachで石垣→関空 大阪新世界で呑んで新今宮のドヤ泊。翌日Peachi関空→仙台を利用して翌日中に帰宅する。
3️⃣.Peach石垣→関空。なんばバスターミナルから高速バスで舞鶴フェリーターミナル。舞鶴から新日本海フェリーで小樽。札幌に1-2泊して苫小牧からフェリーで仙台港。バスと電車を乗り継いで帰宅。
すごいルートを見つけてしまって震えた。舞鶴~小樽は毎日運行のようだし、舞鶴発23時50分→小樽着翌日20時45分なので大阪に泊まらなくてもフェリー泊で翌日夜に小樽到着後に札幌までJRで移動して札幌泊ができる。
4️⃣.Peach石垣→福岡泊で去年すっかり気に入った福岡で食いまくる。1-2泊して福岡→大阪→仙台と乗り継いで帰る。
ざっと4つのプランを立ててみた。一番ワクワクするのはもちろんプラン3️⃣だけど、「これ以上金と日数をかけてアンタ何がしたいの?」と、内部から問いかける声も聞こえてくる。
とりあえず今日海の中でじっくり考えて、今晩予約を進めよう。
朝恒例の路上での西崎海況観察。あれ?なんか、つるっとしてる。ベタ凪やん。側に立ってたガイドいわく「いや、流れ速いですよ。水面は静かだけど中は流れてますね」
うーん、どこで見るんだろう?実戦経験豊富なプロと頭でっかちなだけのアマチュアの差はでかいぞ。
「1本目はダンヌ浜西にします」ガイドがポイントを発表した。
え?宿泊組だけの、それも全員がリピーターのこのメンバーでダンヌ浜?ポイント名を聞いただけで状況がわかるメンバーばかりなのでざわついた。
ダンヌ浜はおそらく与那国で最も優しい穏やかなポイントで、ちょっと西に(沖側に)ずれたところで大きな変わりはないと想像はつく。
けっこう兵揃いのこのメンバーでもここでしか潜れないという判断は、西崎は危険なくらいのブン流れなのかも知れない。
過去に潜った「中干瀬(なかびし)」を思い出した。
水中に入る前にガイドはだいたいの地形の感じや集合方法を説明する。
「エントリーすると-15mくらいのところに馬の背のような出っ張りがあるのでその付近に着底集合してください」
透明度がいいからエントリー直後から馬の背は見えている。ゆっくり降りていくと-10mくらいから急に背中を蹴飛ばされるような激流に入った。このままゆっくり潜行してたら集合場所を軽く通り越してしまう、全速フィンキックで馬の背にやっと取り付いたけど、だいぶ遠くまで飛ばされたメンバーもいる。
ガイドからは「そこに留まって」のサイン、散らばって着底しているメンバーを馬の背に集めようとしてるのだろうが、私が取り付いてる馬の背がいちばん潮上なわけで、下のものを上に集めるのは到底無理な話で、その最中も潮はグオングオンと強弱をつけて襲いかかってくる。こんな激流ならグローブするんだったと後悔しても後の祭り、岩を掴む指先が痛い。けど力を弱めるわけにもいかない。瀬の裏側ではダウンカレントも発生していて、俺が吐いた泡が俺より深いところでぐるぐる渦巻いている。小粒の泡がキラキラ光ってきれいなんだけどね。
ついにガイドから「離底して下に流されて」のサインが出て全員でドリフト開始、流されながらの集合ならば簡単にできるので、そのまま安全停止に入ってエキジット。ダイブタイム17分、水中で見たもの「渦巻く泡」だけのエキサイティングなダイビングだった。
西崎ではきっとこの時以上の潮の流れなんだろう。朝に言われた「水面は凪だけど水中は流れている」はあの時の中干瀬みたいな感じなのかも知れない。
たっぷり休憩を挟んで2本目は西崎に入るという。でもエントリーポイントはヌルガン沖。→南の根→ハンマーヘッドロックを通過してエキジットのプランだろうから相当な移動距離になるはず。
人間は流れに乗って潮下に運ばれるけど、魚は楽はしない。どんな魚でも潮に逆らって潮上へ泳ぐ。そりゃあ魚だって、これだけ向かい風が強ければ好き好んで外出しないよなー。ぽつりぽつりとGTが泳いでいたくらいで、最後はダウンカレントの洗濯機の中で身を清めてエキジット。
魚は少なかったけどエキサイティングなダイビングだった。
ついに黒潮に白旗を上げたガイドが選んだ3本目は、湾内魚多めな「ダイヤティ」。ムレハタタテダイやらグルクンやら沖縄っぽい魚は満載。めったに流れないここもソコソコ流れていて、背を押されるように隣のポイントまで流れていってエキジットしたらつるんとした海面だった。
今日の与那国は、見た目可愛いアイドル、化粧を落としたら百戦錬磨な元ヤンみたいな海だった。表面の穏やかさが全てだと信じちゃうとエライことになる。
風呂に入って着替えて「うーん、与那国の後どーしよー?」海の中では考えがまとまらず陸まで持ち越していた。
「明日休みだから、飲みに行きましょう」と昨日誘われていたのを忘れていた。
今晩の夕食をキャンセルして「まるてぃ」に行く。
久部良には「まるてぃ」と「海響(いすん)」の2店舗くらいがマトモな居酒屋だけどどちらの店も甲乙つげがたく、「まるてぃ」の方がダイビングサービス名義のボトルが入っているのと、女将が元民宿ヘルパーで島に来た時から知っているぶん使う頻度は多いかも。
ネイティブオキナワンガイドのN美さんはダイビングの師匠と思ってるくらいの人で、潜り始めた2004年からの長い付き合いだ。
那覇でさんざんお世話になって、やがて彼女は与那国に移住。与那国でのダイビングを何度も誘われたが、調べれば調べるほど与那国の海は上級者の海としか出てこない敷居が高い海で、自分のスキルにも自信が持てなくて、与那国で潜る決心が付くまで3年を要した。
潜ってみたら今までの心配とは裏腹に全然普通に潜れたのには一安心。
与那国1stダイビングが終わって陸に上がった時、彼女がニヤニヤ笑いながら近づいて来て「どうでした?」私はただ一言「おもしれーっ!」「でしょー!」与那国の海にハマった瞬間だった。
軽く酔っ払って自室に戻って課題の次の予定を考える。
プラン4️⃣の福岡食道楽ツアー経由に決めた、
プラン3️⃣の舞鶴~小樽のフェリーは次の楽しみのために残しておく。博多港~福江島の太古フェリーも次には乗ってみたいフェリーなので実現できるように頑張ろう。いくらなんでも勢いでプラン3️⃣に乗っかっちゃうのははしゃぎすぎだ。
行き先が決まったらどんどん処理していく。宿は去年が天神だったから今年は博多にしよう。
福岡県で行ってみたいところは2つ、関門海峡とカルデラ台地の平尾台。関門海峡は博多からJR日帰り、平尾台はレンタカー。博多くいだおれの日も作らにゃならんしね。博多のビジホ4連泊を19800円で押さえた。レンタカーは福岡で手配しよう。
29日石垣発のPeach福岡行きも予約完了。八重山ラウンドの次は福岡ラウンドが開催決定。
エアーと宿の予約を終えて与那国4日目終了。まだ旅は終わらないぜ。
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