これまでのあらすじ

アイザワの身に起きた事ダイジェスト(2022年版)

同棲と結婚

恋人のドギーと春から一緒に暮らし始め、秋頃に籍をいれた。
別になんにも相談してないのに実家を出るタイミングがきょうだいと丸被り(しかも二人とも【恋人と暮らす】という理由で)してしまい、住む場所も同じ町というミラクルを起こした。

自分の人生に結婚というイベントが起こるとは思っていなかった。世の中何が起こるか分からないものだなあ。
しかも付き合ってから結婚まで一年経たなかった。人生RTAか?(理由は後述)

入院(一回目)

普通の人と比べたらあまり丈夫では無い方だったが、今まで入院とは無縁の人生だった。
……が、重度の貧血により完全にダウン。眩暈で立ち上がれないレベルだったため夜中にドギーに病院へ連れて行ってもらった。
検査の結果、輸血が必要なレベルだったので入院することになったのだが……ここで問題が発生した。

この時結婚していなかったドギーは赤の他人扱いになるため、アイザワの代理人になれなかったのである!

輸血や入院に関する書類を書いてもらうため、深夜に親を呼ぶ羽目になった(来てくれてありがとう両親)。

入院と治療自体は滞りなく済んだが、入院中に担当のセンセイが「ちょっと数値おかしなところあるから退院した後に調べてみようね」と検査の予約を入れてくれた。その時は「まあ今回の貧血とは関係ないと思うけどね!」「そうですか良かったです〜」的ななごやかムーヴで終わったのだが……

宣告

「なんかあるね。これ悪性っぽいわ」

退院後、なごやかムーヴメントで行われたエコー検査はセンセイの一言で結構な騒ぎになった。
この時のアイザワは検査のセンセイの言葉より、その後喉にぶっ刺された組織採取用の針の痛さに悶絶していた。ちょっと泣いた。そして数週間後……

「結婚したての人に言うのはちょっと心苦しいんですけど……悪性腫瘍でした。癌ですね」

結婚して二日後に、甲状腺癌を宣告された。
そんなことある?あったよ。

ちなみにドギーは前回の入院で自分だけほっぽり出されたのがショックだったらしく「次同じことがあったら自分も一緒に聞く!」と意気込んでおり、そのために本来結婚する予定だった日より少し早く籍を入れた。
めでたく他人じゃ無くなったドギーは無事に説明を聞けたがアイザワより落ち込んでいた。なんでだよ。

「少なくとも5年くらい前にはもうあったと思います」「他の癌と違ってほぼ死なないです」「症状もほぼ無いので今回見つかったのはラッキー」「転移も無いので片側だけ摘出すれば完治できる可能性が高いです」

センセイが色々説明してくれていたが覚えてるのはこのあたりで、大半はなんかドラマみたいだなあって思いながらぼんやりしていた。ドギーが聞いてくれてるし。

入院(2回目)と手術

そんなこんなで、前回から2ヶ月ぐらいしか経ってないのにまた入院することになってしまった。

家族やドギー含め、デカい手術をした身内がいなかったので不安にさせないように「手術やべ〜w」とヘラヘラした感じで話していたが内心かなりビビっていた。
なのでこっそり手術(される方)のプロの友達に色々聞いて励ましてもらったりした。

そして入院2日目、いざ手術。
麻酔担当さんの「薬入りますね〜」という声を聞きつつ、なんとなくうとうとしていたらいつの間にか意識が無くなっていて……目が覚めたら手術が終わっていた。
体感10分くらいで夢すら見なかったのに3時間くらい経ってたってマジ?全麻のちからってすげー。

手術室からベットのまま運ばれる途中で両親とドギーが声をかけてきて、それに応えたような気がするけど麻酔から覚めたばかりで意識が朦朧としていたのであんまり覚えていない。……三人とも不安そうな顔をしていたことだけは間違いなかったけれど。

その日の夜(病室に時計がなかったので正確な時間は不明)は本当にキツかった。
全麻の影響でロクに寝返りも打てず腰が痛いし、なんか管がぶっ刺さっててトイレにも行けないし、喉をかっ捌いていたので血が溜まるし鼻呼吸しづらくて口が乾燥するし……正直意識が無かった手術中の方が遥かにマシだった。怠くてスマホも弄れなかったし。

癌になったのが自分でよかったとつくづく思う。
身内がこんなつらい思いするの普通に嫌過ぎる。母親なんて自分がガン宣告されたらショック受けてその場でぶっ倒れちゃいそうだし。

入院中〜退院後の出来事ダイジェスト

ご飯解禁日の献立がミックスフライ定食で、看護師さんが「大丈夫……?」って不安そうな顔で持ってきたけど普通にモリモリ食った。おいしい!

シャワー中に点滴の針がズレてしまい刺し直そうとしたものの、血管が全然見えないせいで看護師さんを交代してもどんなに擦っても上手く刺さらず30分くらい格闘したけどダメ。最終的に巡回で来た先生から「ご飯食べれてるしもう点滴いいか!」と諦められた。

同室の患者さんが「る○ぶの予約をキャンセルしたいから画面を見てほしい」と自分のスマホをアイザワに渡してきた。ああだこうだ言いながら無事にキャンセルできた。

病室はネットが繋がらないのでひたすらナワバトラーのレベル上げをしていた。無事にMAXになったがしょしんしゃクラゲをシバきすぎて気が狂うかと思った。

退院日に地元の駅でイベントをやっていて、病院を出た足でそのままドギーと友達数名とそのイベントに行った。首の手術痕を見せびらかしたりした。

退院して二日後に仕事に復帰したので看護師さん達と手術したセンセイに「なんで仕事してんの?」と言われた。なんでですかね……

おわりに

思い起こせば波乱万丈な一年だった。
ドギーには結婚前も結婚後も迷惑かけまくっているもんだから本当に申し訳なくなってしまう。愛想尽かされないことを願おう。

検査もちょくちょくやっているけれど再発も今のところは無いようで、特に以前と変わらず普通に過ごしている。
今年は平穏に過ごしたいものだ。


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