元に戻るのをもう待ってはいない
本記事は、オレゴン州・ワシントン州など米国北西部を中心に毎月発行されている日系紙「ゆうやけ新聞」に連載中のコラム『第8スタジオ』からの転載(加筆含む)です。
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最近とみに思うのは子供たちの巣立ちで、ステイホームでひとつ屋根の下で、学校も仕事の場所も共有しているのになんとも遠いということ。
つまり私が不要になっている。
学校は午後2時におわっているのに、階下に降りてこない、同じリビングにいても話しかけられない、は日常茶飯事です。
唯一必要とされているのは、ごはんの提供くらいか。
去年でさえ、「一人の時間がほしい&遠くにいてほしい&こちらに話しかけないでほしい」と願っていたのに、去年と今年でこんなにも感覚が違えている。
これが成長なのか。驚くべきスピードだな。
勉強やこれから訪れるであろう思春期の気持ちのうねりを除けば子育てが終了した感がある。ちなみに9歳と7歳です。
一人の無為な時間を、ただスマホとにらめっこしていても充分に幸せなのだが、なんとなくつまらない。
人生の素敵な時間を無駄にしているんじゃないかという暗澹たる気持ちが筍のように後からあとから現れる。
これじゃいかん。いかんぜよ。
そんなこんなで始めたのが、オンライン学習です。これなら家から世界中の人と勉強できる。
コロナ禍は確実に学習の概念を変えた。家から学べる、開催場所に出かけなくていい、己れが甘受できるなら時差も関係ない、日本の授業だって受けられる。
これまであらゆる制約があったことがまるで嘘みたい。私はその変革を存分に享受しているのです。
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