センター試験

17年ぶりのセンター試験

本記事は、米国オレゴン州ポートランドを中心に毎月発行されている日系紙「夕焼け新聞」に連載中のコラム『第8スタジオ』からの転載(加筆含む)です。
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冬の風物詩ともいえるセンター試験。受験生の皆さん、寒い中お疲れさまでした。そして受験生の親御さんも同じくらいお疲れさまでした。

わたしがセンター試験を最初に受けたのは、な、なんと18年前でして(!)、現在36歳ですから、はい、センター試験がわたしの人生のちょうど半分地点ということに。

ちなみにわたしは一浪してますから、センターは2年連続受験、つまり18年前と17年前の2回受けたわけです(思い出したくないけれど)。
その事実に驚愕よ。時間経ちすぎ!

受験したのも高校生だったのも10年前くらいの感覚だし、なんなら、もうすぐ「平成」がおわろうとしているのに、わたしのなかではまだ「昭和」を引きづっているし、ともかく時計だけが早く進み、自分の時間感覚はその3倍の遅さで進んでいる気がします。
というか、止まっている、、、??
道理で、老けた気はするのに、中身の成長をさほど感じない。

今年のセンターといえば、地理・ムーミンの出題に賛否両論が巻き起こり、わたしが受験生なら正答できなかっただろうと思う一方で、あれは完全に出題者の趣味だったのではないかと邪推。出題者はムーミンファンで、それを地理の試験に取り込んでみたかったんじゃないかと思うわけです。かくいうわたしが大のムーミンファンでして、その気持ちがなんとなくわかるような(飽くまで個人の見解)。

それだけじゃなく、地味なニュースでしたが、愛媛大(松山市)の会場で、試験監督が本来よりも2分遅く数学の試験を始めながら、予定時刻通りに終わらせるミスをしてしまい、希望すれば再試験を受けられることになった、というものがありました。対象者は93人。2分足りなかったために、再試験できる!

なんという平等徹底主義。こんなにも平等を重んじ、徹底する国がほかにあろうか。

自分の解答用紙を再度配られて、2分だけの受験をするのか(考えにくいね)、それともまったく内容が違う別の数学の問題をもう一度60分解けるのか(まさか同じ問題を受けさせるわけにはいかないでしょう、だって答え出てるもんね)。とすれば、こういう不測の事態のために、予備となるテストを全科目用意しているのだろうか、など色々気になります。

ああ、この対応のすべてに、故郷“日本”を感じる。潔白であることを重んじるところ、嫌いじゃない。嫌いじゃないけど、ときどき窮屈。

近所に住む好事家の友人(日本人)から「一緒に今年のセンター試験を解かない?」というまさかの誘い。夫がのってしまったので、わたしも友人宅に一緒に出掛けることになり、引きずられるようにセンター試験を受けることになってしまいました。

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