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東北・北海道旅行 10日目

旭川近く、けんぶち絵本の里家族旅行村(キャンプ場)で目覚めた朝。

このキャンプ場が湖畔の近くで丘の斜面を利用して段々畑のようにサイトが広がっていることがわかった。

キャンプ場の夜は早いが、朝は早い。子供たちが走り回る声、朝食を準備している食器の触れ合う音などにぎやかだ。

我々もキャンプサイトまで降り、芝生にシートをひいて、コンロでお湯を沸かす。カップスープと昨晩コンビニで購入したパンを食べながら、夫の焼くチーズのトロトロ焼きを食べる。(この旅で何回目・・・)

こうして自然の中で朝食を食べるとこんなに簡単なものだが、やはり美味しく感じた。

周りのキャンパーは子どもたちが駆け回っている間、父親と母親が朝から炭をたいて本格的な朝食を作っているようだった。我々はそんな人々から少し違和感のある視線を感じながらも、食事を終えて、シートをたたみ、サクッとキャンプ場を後にする。

旭川を経て、丘の町”美瑛”へ。私は学生時代に一度訪れてことがあり、当時はその自然美にたいそう驚いたことを覚えているが、その後の美瑛の人気ぶりと既視感のある風景にあの時ほどの感動を感じなかった。

その後、お隣の富良野へ。

まずは、”ファーム富田”へ。ラベンダーが見たくて尋ねたのだが、素晴らしく手入れされた花畑に驚く。入園料を取る花畑も多い中、ここは入園料は無料。施設内には至るところにカフェやレストラン、気の利いたお土産や体験工房などがあり、そこでお金を落としてくれればよいという考えのようだ。

簡単な資料館が併設されており、覗いてみると現在は3代目のオーナーだという富田忠雄さんは祖父が明治期の北海道開拓民としてこの地に移り住んだ。忠雄さんは結婚を機に1958年、念願だったラベンダー栽培を開始し、現在に至るようだ。

ラベンダーへの深い思いとスタッフの方々の誇りをところどころで感じることができた。園内はインスタ映えを狙っているのか、フォトジェニックに飾り付けられており、それも自然で気に入った。見事な花畑を眺めながらランチをとも思ったが、この富良野でどうしても行きたいお店があり、車で移動。

ランチで伺ったお店は”ひつじの丘”と呼ばれるジンギスカン専門店。
富良野の街並みを見渡しながらテラス席で食べるジンギスカンは臭みがなく柔らかく、子どもたちもモリモリ食べてた。
ドリンクはシンプルな牛乳にホームメイドのイチゴジャムを入れただけのイチゴミルク。デザートは店を出ても食べれるソフトクリーム。どちらも絶品!

このお店の素晴らしさは単に景色や雰囲気、お肉の美味しさだけでなく、ジンギスカンのみのシンプルなメニューにテーブルで各自注文する電子オーダーシステム。メニューがシンプルだからこそ、出てくるのが早い!若いスタッフが会計を終えたテーブルをチャキチャキと掃除し、テーブルの回転も速く、かなり行列だったが、すぐに順番が来た。

また、お隣にはうさぎの小屋があり、自由に入って餌をやったりすることができる。子供たちは待っている間に、そこで時間をつぶす予定が、ご飯よりもウサギと遊びたいと、なかなかうさぎ小屋から出てこなくて困ったのだが。

ランチ後、今回の旅で私が行きたいと言っていた目的地の一つ”北の国から”の世界へ。

東北・北海道キャンピングカーの旅行を決めたとき、夫からどこか行きたい場所があれば教えてねと伝えられていた。

そこからすぐにフジテレビオンデマンド(FOD)で北の国からを家族で見始めた。
そう、小さな頃から大好きだったあの北の国からの世界を子どもたちと見に行こうと決めた。

子どもたちと同世代の兄妹が東京から何もない、雪深い北海道の富良野の町に引っ越してきて、繰り広げられる数々の事件、そして画面いっぱいに広がる雄大な自然。皆、自分たちがじゅんとほたるになった気分で見入っていた。

子どものころドラマを見た記憶があるが、こうして親になって東京に住んでから見る北の国からは改めて多くの学びを与えてくれた。と同時に、この場所へ子供たちを早く連れていきたいと思った。

実際に撮影が行われた”麓郷の森”・そして”拾ってきた家”と”石の家”がある入口には当時の撮影風景の写真などがパネル展示されており、脚本家の”倉本聰”のこの自然を愛する数々の名言が残されている。

あの時代に、あの時代だからこそなのか、あの脚本がかける倉本聰さんは天才だと彼の富良野塾というものに本気で通いたいと思ったのだった。(すでに閉塾しているが)

子どもたちも実際に中に入ることができる建物にドラマで出てきたお部屋だと喜んでいた。”北の国から”は”おしん”と並び、日本を代表する名ドラマだと思う。FODで見ることはもちろんできるのだが、もっと幅広く現代の子どもたちに見てもらいたい。当時の映像のままで現代の民放、もしくはネットTVで放送してほしい。切にそう思った。

その後、富良野と言えば美味しいものを食べに富良野マルシェへ。しかし、オシャレな見た目ばかりでここならでは!という目ぼしいものがなかった。

早々にマルシェを後にし、トマムに向かう道を走っていたら道路沿いにメロン農家さんの軒先ショップがズラリと並んでいた。

そこに立ち寄るとメロンやトウモロコシをその場で切り取って食べさせてくれた(もちろん、有料)。価格は観光客価格だったかもしれないが、こちらの方が街中マルシェで食べるよりもよっぽど富良野の雰囲気を感じることができ、子どもたちも大満足の富良野デザート体験となった。

その後、トマムまでひたすら車を走らせ、星野リゾートの運営するホテルリゾナーレトマムへ。

ここに来た目的は2つ。

波の出るプールと早朝の雲海。この日はお昼にジンギスカン、その後もメロンやらトウキビをおなかいっぱいおやつに食べていたので、コンビニで夕ご飯を購入し、夜はひたすらプールを楽しんだ。

もちろん、宿泊していなくてもプールは一般で入れる。スタッフに確認し、明日の雲海を見るために駐車場にキャンピングカーを停泊させてもらう許可も得ていた。

以前、山梨小淵沢のリゾナーレに行ったことがあるので、波のでるプールは2度目。子供たちは海に入る気満々で北海道に来ていたものの、入ることができない海ばかり眺めていたので、久しぶりのプールに時間を忘れて遊んでいた。

プールから上がると、ちょうど花火があがり、とても良い思い出となった。

明日は早起きして雲海を見るため、早めに寝る。


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