見出し画像

ピンクはヒーローの色になり、スパイちゃんの流血は生きている証になった

こんにちは。Jの先生/藍澤 誠です。

本好きの方なら『自由への手紙』(オードリー・タン)さんの書籍は、長いこと書店で平積みされているので見たことがある人も多いと思います。タンさん自身は、いろいろとハードな問題を克服してきた「最年少デジタル大臣」です。

画像1

もしこれから立ち読み or 購入 or プレゼントされる方がいたら、89ページがおすすめ! 述べられているのは台湾での話。コロナ禍でマスク不足の中、「ピンクのマスクを息子が着けたがらない・そんなことしたら確実に学校でいじめられる」という国民の訴え(国民とソーシャルイノベーションのアイデアを共有できる電話番号がある※87ページ)に対して、衛生福利部の担当官が、大臣たちに下のようなお願いをしました。

「次の会見からは全員、ピンクの医療用マスクをつけてカメラの前に出てくれませんか?」

その結果、ピンクは学校で「ヒーローの色」となったとのことでした。これが日本でもあり得えるエピソードかは不明ですが……。

先日、6月の頭、私の仕事場に相談しに来た子(中2女子。最初の日はお母さんだけで、二回目は二人で来られた。ここではスパイちゃんとします)が、個人的な、一般的には理解されづらい深い悩みを抱えていたので、この『自由への手紙』を参考書籍としてお薦めしました。

と同時に、私としてたった今、スパイちゃんに対し、具体的な力になれる方法はないかなといろいろ考え、あるアイデアを思いつきました。

美術部に所属している(でも悲しいことに、部活にほぼ行けていない)スパイちゃんは私との面談(90分間)の最後の方で、スケッチブックに描いた自分の絵を見せてくれました。

はずかしそうに、でも力強く手渡してくれたスケッチブックには、ごくごく、個人的なスケッチたちが、鉛筆で描かれていました。とくにお気に入りと説明してくれた自分を投影した「うちの子」は、水彩絵の具で着色されていました。インスタなどのアカウントの絵にしているそうです。

スパイちゃんが帰ったあと、私はその「うちの子」の絵を模写し、ペン入れし、デジタル画像で表現してみることにチャレンジしてみました。現状の鉛筆→水彩着色もすごくいいのですが、ペン入れとデジタル絵にチャレンジすると、スパイちゃんの世界がぐっと拡がると考えたからです。自分で描くようになると、見たものから得られる情報量が多くなるのも、新しい技法に挑戦するメリットです。美術部の活動に活かせることも増えてくると思います。

私自身、絵の知識なんてぜんぜんないし、専門的な練習なんてしたこと一回もないのですが、YouTubeで得られた情報だけで(私はペガサス・ハイドさんと、さいとうなおきさんを先生に師事している)いろいろ表現できるようになりました。

まず、スパイちゃんの元絵を鉛筆でスケッチして、そこにペン入れしました。いつものお絵かきはサインペンでペン入れするのですが、それだと新しいことにチャレンジしようね、という自分の言葉に説得力が出ないので、マンガ仕様ということで、丸ペンとGペンを初めて買って来て使用しました

画像3

インクなんて久しぶり過ぎて、ペンで描いたばかりのところに触れると汚れるという物理法則すら忘れています(笑)

画像2

ペンや鉛筆、消しゴムの色に合わせて、スヌーピーのペン皿も買ってきました。新しいことに挑戦すると、モノが揃っていく楽しみもありますね。

ということで下絵が完成しました。本人の元絵は、髪の毛が柔らかかったのですが、パンクなボーイ&ガール(男の子のマインドで女の子のボディ)ということで、ハードにしました。またスパイちゃんがスキな『SPY FAMILY』のキャラクターの衣装を着せました。構図はカッコイイ車の中のシーンを選びました。

画像4

これをiPadに取り込んで、デジタル絵に変換。

画像5

今細かく見ると、いろいろと「やっちゃってるミス」もありますが、ひとまず完成です。

スパイちゃんの流血は、スパイちゃんがまだ生きている証。手ひどくやられちゃっているけれど、目は死んでいない。ハンドルを握り、ここではないどこかへ向かう。自分を優しく包んでくれるファミリーやフレンドの待つ場所へ。

スパイちゃんには「人の目から自由になる生き方」を伝えられたらと直感的に思っていたけれど、そのためには、自分自身がワールドを構築する姿勢を見せて行かなくちゃな、と思ったJの先生/藍澤 誠でした。

ここから先は

0字

¥ 100

読後📗あなたにプチミラクルが起きますように🙏 定額マガジンの読者も募集中です🚩