あいざわが読む

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3. Self-assembly of tetravalent Goldberg polyhedrafrom 144 small components

doi.org/10.1038/nature20771  今回は、藤田誠研のマイルストーン的な論文である2016年のNatureの論文について書いていきたい。前回の更新でヘリセン系の論文に触れたいと書いていたが、合成系が続くのも難なので今回は分子ケージについて書いていくことにする。筆頭著者の藤田大士先生は現在京大iCeMSで准教授をされており、現在も金属有機分子ケージ(MOCs)と多面体数学の融合研究に尽力されている。そんな藤田大士先生の論文を読みつつ、この藤田MOCs論文

    • 2. Synthesis and Interlayer Assembly of a Graphenic Bowl with Peripheral Selenium Annulation

      doi.org/10.1021/jacs.2c12401 カーボン系の合成で有名なYuan-Zhi Tanの新作。JACSに2023年2/6に受理。ヘキサペリヘキサベンゾコロネンのBayエリアをSeで架橋することで、ボウル型の構造ができ、それらが極性溶媒中でもきわめて強くスタックする上、お椀が重なったシリンダーが同じ方向を向くようにパッキングした異方性の結晶を形成することを報告している。また、その結晶は顕著な偏光依存性を持つ強い第二高調波(SHG)を発生させるらしい。 1

      • 1. Supramolecular chiral sensing by supramolecular helical polymers

        HG超分子ポリマーで有名な広大の灰野研究室の新作論文。2023年 1月25日 Chemical Commun誌受理。助教の平尾先生と修士の岸野さんがco-1st。内容としてはお得意のハミルトン型のポルフィリンダイマーのHGであり、すこしそのルーツから流れを勉強していく。 ルーツになっているのは(おそらく)この論文。ハミルトン型のポルフィリンダイマーによる自己相補的二量体形成に関する論文で、2005年に灰野先生が1stとしてTetrahedron Lettに掲載されている。こ

      3. Self-assembly of tetravalent Goldberg polyhedrafrom 144 small components