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ピアノレッスンをアップデートしたい ①


下の子もあと2ヶ月で1歳になるし、

そろそろ今後の働き方を考えねば、と少々焦りも出てきた。

ありがたいことに、40を超えても転職のお話はないわけではないのだけど、

今回はとても慎重になっている。

次、どちらに一歩踏み出すかによって、後半の人生が決まる気がするからだ。

「好きなことを仕事にする」ことについて、

賛否両論あるけれど、やっぱり私は賛成だ。

自分の人生のテーマを設定したい。


産休に入ってからの約1年、仕事もやめて赤ちゃんのペースで暮らしてきた。

そして、ほんの少しの隙間時間は、

「自分の好きなことだけをやる」と決めて、

今までお金も時間もなくてできなかったことをやることにした。

ジャズピアノの練習、理論の勉強、DTM・・・

それで気づいたのは、やっぱり私はピアノが好きだということ。

4歳から始めて高校、大学と音楽の専門教育を受けながら、一般企業に就職して以来、ほとんど弾かなくなってしまったピアノ。

ただ、自分がピアノを人生のテーマにするならば、

ピアニストを目指す、という道とは違うアプローチをとるべきだろう。

「この社会を少しでも豊かにしたい」、と考えた時に、

自分が演奏するなんて私の実力ではちっぽけだし、

もっともっとインパクトを出せると思うからだ。


それで、私がずっとおぼろげに思ってるのは、

ピアノで即興演奏できる人が増えたら素敵なんじゃないかということ。

以前、出張でカナダ・バンクーバーの大手通信企業の本社オフィスに行った時、

エントランスの広い空間にフルコンサートサイズのグランドピアノが置かれていて、

そこに半分浮浪者のような格好をしたおじいさんが徐に座り、

ピアノを奏で始めた。

ジャズっぽいコードでポロンポロンと即興で弾いている姿が妙にカッコ良くて、

そこにいる人たちも自然と聴き入っていた。

オランダの鉄道の駅には、よくボロいアップライトピアノが置かれていて、

そこにも次々といろんな人が座り、自由に演奏していた。

最近では、都庁ピアノも話題になっている。


街のあらゆるところにピアノが増えていく世界は

間違いなく豊かだと思う。

街中だろうがピアノバーだろうが、

ピアノを弾ける機会にふと出会った時に、

クラシックのように楽譜ありきで練習を重ねた物をアウトプットする、というスタイルだと、

練習していない曲をいきなり弾く、というのはハードルがある。

私も、1日8時間練習して弾けるようになった曲が、

本番1週間後には全然弾けなくなる経験をよくしたものだ。

だけど、即興演奏ならば、

その場で、その日の気分で、TPOに合わせて

曲を生み出すことができるのだから

「ちょっと弾いてよ」

にバッチリ対応できるはずだ。


何もジャズピアニストのインプロヴィゼーションのように

華麗な指捌きができなくてもいい。

その場で自分がイメージしたオリジナルを

自由に奏でられるようになったら素敵すぎる。

強い憧れを持ってるにも関わらず、

私はピアノ科を出ていながら、即興演奏はまるでできない。

おそらく、楽譜を見て弾く、という行為と

その場で音を紡ぎ出す、という行為は全く別なのだろう。

ということは、違う鍛え方をしなければいけないのだと思う。


次回は、ピアノ教育に対する課題感について

書いてみたいと思う。


続く。










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