見出し画像

ネオン(風)看板を自作した (作り方付き)

年末年始に台湾に行っていました.
台灣や中国の街を特徴づけるドでかい看板.
その中でも一際目を引くネオン看板を見ているうちに自分で作りたくなってきたので,作ることにしました.

ポメかわ

皆さんご存知の通り,本物のネオン看板の製造にはガラス加工やネオンガスの封入など熟練技術が必要で,素人が作るのはまず無理です.
そこで代わって多く使われているのがELワイヤー.自由に曲げられるチューブ状の光源です.
結構多様な色を選ぶことができます.

ELワイヤー

制作

構造

今回は3層構造のアクリルで作ることにしました.
構成は以下の通り.

  • A層
    カバーになる板.
    透明2mm,ネジ穴のみ.

  • B層
    ELチューブを沿わせる溝を掘った板.
    透明3mm,ネジ穴・溝.

  • C層
    ELチューブの見せない部分を裏に隠すための板.
    黒2mm,ネジ穴・チューブを通す穴.

このような構成にした理由は,カットデータを作ってレーザーカッターを借りてアクリルの加工さえすれば,あとはドライバー1本で完成させられるからです.

デザイン

モチーフを選ぶ上で考えたのが

  • 中国語を入れる

  • なんかかわいいやつ

  • 土星を入れる

そこでこれ,スタプリです.
プリキュアは中国語でQ娃,スタプリは星閃Q娃というそうです.

かわいい (かわいい)

土星と星を入れてデザイン完了.

データ作成

無料で使えるInkscapeでデータを作成します.
欲張って大きくすると,材料費が嵩んだりレーザーカッターの加工可能範囲を超えたりするので,なるべく小さいほうが良いと思います.あと,ELチューブが相対的に太く見えるのでポップ感が出ます.
ただ,小さい範囲でELワイヤーを急角度で曲げようとすると,断線したり,そもそも曲がらない可能性があるので注意が必要です.
今回のは8x28 cmで作成しています.

データの大まかな作成方法を書いておきます.

  1. ドキュメントサイズをアクリル板サイズに設定

  2. 鉛筆ツールでおおざっぱに線を引く

  3. パスツールで調整

  4. 「オブジェクトをパスへ」で線の輪郭をパスにする

  5. ネジ穴やELワイヤーを通す穴を配置

  6. ストロークを0.1 mm, 赤 (255, 0, 0)に (レーザーカッターで切るための設定)

これでデータ完成です.各層のデータを用意しましょう.
B層で線によって内側のパーツが分離してしまわないように少し間を開けたり,接続部の強度に不安がある部分にはネジで補強を入れたりするのが良いかと思います.

B層.ちょろちょろ補強のネジを入れてます.

切断

 近くのレーザーカッターを借りられるところを探して,切断します.

きれた

組み立て

最後は組み立てです.B層とC層を仮止めしてELワイヤーを通していきます.予め,通す順番を決めておくとスムーズです.

通す順番

無心に穴に通して引っ張ってとやっていると竹籠を編んでいる気分になります.引っ張りすぎると多分断線するので要注意です.

適宜仮止めする.なんかマステ見つからなかったから適当なテープでやりました.

通せたらA層を取り付けて完成です.余ったELチューブは切って,絶縁とすっぽ抜け防止のためにキャップをつけ直しておきましょう.

完成

 ソリッドな仕上がりで満足です.

裏面もさっぱりしていていて良好.

ELチューブの光量は本物のネオンよりははるかに暗いため,暗所でないとあまりわかりません.暗所で点灯するとこんな感じ.

いい感じ.
レーザーカッターを借りるところさえ見つかれば,とても簡単にできるので,興味ある方は作ってみてはいかがでしょうか.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?