『羽 : 進化が生みだした自然の奇跡 / ソーア・ハンソン著 ; 黒沢令子訳』のレビュー
概要
羽は昔から装飾品や矢羽根に用いられ、現代では空気力学にも使われている。羽の起源に対する見解の歴史、装飾用の羽の歴史、羽の機能のメカニズムも。なにより表紙のデザインが素晴らしい。これから羽を見かけるたびに、この本に書かれていることを思い出すだろう。
内容は、
はじめに 7
序章 自然の奇跡 13
進化 23
綿羽 101
飛翔 135
装飾 179
機能 239
終章 自然の驚異に感謝 291
謝辞 301
付録A 羽の図説 306
付録B 羽と保全 316
訳者あとがき 318
羽は隠蔽機能、目立たせる機能、音を出す機能、色素を使わない発色、貯水、撥水、断熱というふうに、形態や機能の多様性において羽に敵うものはない。
一番好きな部分
初めてこの描写を見たとき、今まで言語化できず探し求めていたものがここにあったのか!と心を打たれ、以来何十回もこの文章を読み返している。今まで見た文章で一番好きだといってもいい。「驚きが好奇心を掻き立て、探求が感動を呼ぶ。人はこうして虜になるのだ。」と。もう一回見てみよう。「人は/こうして/虜に/なるのだ。」と。
評価
分かりやすさ 9/10
おもしろさ 10/10
手軽さ 7/10
有益さ 8/10
表紙のデザイン 10/10
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