#138 ブースター・ケーブル バッテリー救援車

刑事コロンボの再放送を見ていたら,”年代物”自動車のバッテリーが上がりエンジンがかからなくなり「ケーブル持ってませんか?」とコロンボが立ち往生した自分の車の側を通り過ぎる車に声をかけて回るというシーンがありました.(懐かしいなぁー)と思えるのは,中年以上のドライバーだけなんでしょうね.

 ところで最近のガソリン自動車,昔のようなバッテリーが上がってエンジンがかからないということが減ったのではないでしょうか?市販車に載っている多くのバッテリは,密閉式となっていて,昔のようにバッテリー液の比重を測り,蒸留水を自分で足すなんて面倒な作業を多分しなくなったと思います.たぶん,製造技術と製品管理がしっかりしていて,以前のような”手間”(てま)がかからなくなったんと推測します.

 そういえば,エンジンのシリンダと呼ばれる小部屋の中でガソリンと酸素を適切な混合比と圧力にして電気の火花を飛ばすときに使うプラグと呼ばれる部品も,昔は火花が飛ぶ電極の間のすき間が変化すると調整が必要だったけれど,今ではコンピュータを用いた電子制御で”上手いこと”調整してくれて,部品のメンテナンスをしなくてもよくなったようです.(ディーゼルエンジンは,その原理からプラグを用いた火花が元々不要ですが.)

 ヘッドライトや車幅灯を付けたまま長時間車を離れるとバッテリーが上がったものですが,最近の車のワイヤレスキーでは,ロックして車から離れると”ピー”と警告音がするので消し忘れによるバッテリー電圧低下も起きなくなりました.同じように、インロックも,車のキーを車内に入れたままではできなくなったので便利です.

 でも,ごくまれに(今までに二度),冬場の朝などにエンジンがかからずに困っている車を見かけることがあります.そんなときには,自分の車に積んでいるブースターケーブルを使って,こちらのエンジンから相手の車のエンジンのバッテリーに赤と黒の二つのケーブルを相手のバッテリ端子にそれぞれ繋いでしばらく充電すると,エンジンがかかります.「エンジンを切らずに,このまましばらくエンジンをつけっぱなしにしてから出発してくださいよ.」と告げてその場を立ち去ります.相手は喜んでくれて,こちらも嬉しくなります.

 ブースター・ケーブルを積んでいる理由は,子供のころに父親がいつも車に積んでいて,たまーに,困った車に出くわすとエンジンをかけてあげると相手が喜んでいたのを見ていたからです.雪がほとんど降らない土地で生活しているので,スノータイヤやチェーンなどの冬用装備は積んでいない我が車も,ブースター・ケーブルは積んでいます.もしかしたら,自分がエンジンがかからなくなったら,誰かに助けてもらえることもあるかも知れません.(今までに自分の車のバッテリーが上がって困ったことはないですが,,,)

 ちなみに,Wikipediaによるとハイブリッド車と電気自動車は,ブースターケーブルで,ガソリン車から電気をもらって助けてもらうことはできますが,他車を助ける(救援する)ことはできないようです.気を付けないと,動けない車をその場にもう一台作ることになります.(あら,気を付けねば.今のところ,我が家はガソリン車なので大丈夫.でも,通りすがりの車がガソリン車でないと救援を頼めないんですね.)

 今,新型コロナ感染症で世の中,以前よりも互いに”心配り”をしないと,何かと難しい時代になっていきそうです.ストレスも増えてきますが,周りの誰かが困って”エンジンがかかりにくなった”ときには,”ブースター・ケーブル”でエンジンの始動だけでも助けてあげればと思います.一度エンジンがかかれば,皆,”定常走行”できます.キッカケだけです.まずは,そのためには,いつも自分の心に余裕を持っていなければと,,,そう思う今日この頃です.