『君がくれた花束』グッズのおはなし
『君がくれた花束』の配信リリース記念グッズについて、考えたことや込めた思いを皆さんと共有できたら嬉しいので、noteでお届けします。
①“価格”はどう考えた?
今回、イラストを描いてくれたのは、Nagai Milan。
感性がとても近くて、初めて会った日から意気投合するくらい、大好きな双子の姉妹のような子です。
そんな大好きな彼女と、制作を“共に”することの意味を考えて、今回はイラストの制作に対し、インセンティブ契約(商品が1つ売れるごとに○%彼女の利益になる)を結びました。
(グッズのためのイラストは、基本的には、イラストレーターさんと私で話し合い、最初にイラスト制作費を決めています。インセンティブ契約は、今回が初めて!)
今までグッズは「私の利益、度外視だ〜!」みたいなことが多々あったけれど、今回は価格の面も真剣に考えました。
勿論、ご購入くださる皆様のことも、変わらず、じっくり考えました。
ファンコミュニティで、何度か「この金額って、高いと感じる?」と聞いたり、「表現の価値って、どう考える?」みたいな話をしていたのも、そのためです。
作家が、作家として生き続けるためには、お金も向き合うべき部分だと私は思っています。
人によっては「マネージャーに任せてOK」という意見もあると思うけれど。
売れっ子は、お金とは向き合う必要もなくなるのかもしれないけれど。
資本主義(安くて大量)とは真逆かもしれないけれど。
今年3月4日に出演した企画『月の正夢』へ書き下ろした2つのエッセイ
(1)自分を磨くこと、鏡になること
(2)物語は続く|金銭的自立と金銭的孤立
の中でも、
・作家として生き続けたい。
・同じ時代を生きる作家たちと一緒に考え動きたい。
・金銭的孤立を生みたくない。
のような話を書きました。
こういうことを、その時々の最善を尽くして、達成したいと思ってます。
【つくること】【届けること】【共存すること】に、責任を持ちたいし、そういう私のグッズを受け取ってくださる皆さんのことを、大事に大事に思って、価格を決めてました。
②紅茶はどの“会社”にお願いした?
今回のグッズは、
・音源(CD)
・紅茶(和紅茶ティーバッグ×2)
・楽曲に纏わる文章(小説とエッセイの2種類)
の3点を軸に、五感で自分を満たすことをコンセプトにお届けします。
【日常の忙しなさから少し離れて、ゆっくりと紅茶を入れて、楽曲に纏わる文章を読み、改めて曲を聴く】のような体験を、皆さんと共有できたらと思い、企画を動かし始めました。
紅茶の仕入れ(という表現で正しいのだろうか…)をお願いしたのは、春芳茶園です。
私の祖父が創業し、現在は私の叔父が代表取締役をしているお茶屋さんです。
祖父の祖父(私のひいひいおじいちゃん)は農家で、祖父の父(私のひいおじいちゃん)はお茶の研究をしていたそうです。
繋いだ時間が美味しさを生み出していると、叔父の話や春芳茶園のWebページから知りました。
4世代前から育て続けられているお茶も、そのずっとずっと前から繋がっている血も、私の心身に流れていると思っています。
今回、紅茶をオリジナルグッズにするにあたって、発注できるお茶屋さんがどのくらいあるのか、色々と調べて、いくつか候補をあげた上で、春芳茶園にお願いの連絡をしました。
春芳茶園が突き詰めている「形を作ることではなく、美味しさを創る」は、私が大切にしている【つくること】と【届けること】の間を強く結びつける理念だと思います。
春芳茶園のお茶の美味しさは、皆さんとグッズを通して【共存すること】を力強く支える、確かなものだと思います。
これは、祖父や叔父との“縁”以上の、皆さんと共有したいものだと、グッズの準備を進めれば進めるほど、感じました。
今回のグッズを通して
「豊かな時間を過ごせたな〜」
「表現とお茶をゆっくり楽しむ時間って、いいな〜」
「曲やエッセイや小説や絵を、五感で楽しむ時間をもっと過ごしたいな〜」
「春芳茶園の和紅茶だけではなく、日本茶も飲んでみたいな〜」
と感じていただけたら、うれしいです。
紅茶のデザインにある私のシルエットはNagai Milanが描いてくれました。
パッケージデザインは私がしました。
小説の中表紙っぽくできた〜!と思って父に見せたら「遠くから見ると宇宙人みたい」と言われました。
えええ、そう言われたら、そう見えてきた。。
③“発売の日”はどう決めた?
沢山の方に、丁寧に
5月2日 HUG ROCK FESTIVAL から小説版を、
5月19日 下北沢DY CUBE『you DO you』からエッセイ版を、
発売します。
HUG ROCK FESTIVALでは、渋谷Gee-ge.のトリを務めます!フェスでトリ任せていただくの、久しぶりでドキドキする!
20:30から、30分ステージ、グランドピアノ!
『you DO you』ではトップバッターを務めます!企画のおふたりから「凪ちゃんがトップバッターがいい!」と考えてくださったらしく、うれしい!
19:00から、35分ステージ、アップライトピアノ!
『君がくれた花束』は2019年に作詞作曲し、大切に育ててきた曲です。
今回のグッズのために書き下ろした小説とエッセイも、過去や記憶や今の気持ちに向き合って、大切に書きました。
大切に大切に作ったグッズを、
・多くの方に届けれられるように、フェスであるHUG ROCK FESTIVAL
・丁寧に物販をできるように、穏やかなDY CUBE の『you DO you』
から発売しようと、決めました。
物販の時間が持つ「商品をお届けする側面」と、「感想や日々考えていることを教えていただく対話の側面」の両方を、大事にしようと思うと、5月2日と5月19日がぴったりでした。
両日とも、生ピアノでライブができるので、より『君がくれた花束』の色を出したライブの後に、グッズをお届けできると思います。
時間の経過も一緒に
次のような理由で、小説版とエッセイ版を同時に販売せず、期間を空けて発売しようと決めました。
(1)曲や小説やエッセイが持つ時間の経過と、実際の時間の経過を、リンクさせて楽しんでいただきたいから
(2)お仕事やお勉強やお家のことを頑張る皆さんに【日常の忙しなさから少し離れて、ゆっくりと紅茶を入れて、楽曲に纏わる文章を読み、改めて曲を聴く】のような体験をしていただくために、私からも時間のゆとりを作りたかったから
(番外)私自身がゆとりをもって、執筆したかったから
時間は、流れて行きやすいもので、案外“舵取り”には技術が必要だと思っています。
些細な心配りで、心ばかりだけれど、私がお届けする時に、時間の舵取りまで一緒にできたらと思い、このような期間を空けての販売方法を考えました。
グッズ販売日のライブやグッズを通して、「時間を豊かにできた」と感じてくださった方は、ぜひ教えてください。
さいごに
今回、一緒にレコーディングをしてくださった、ベースの飯塚さん、ドラムとパーカッションのちっくんさん、
音源制作に沢山の力をお貸しくださったエイベックス・エンタテインメント(株)が所有するプロフェッショナルレコーディングスタジオ prime sound studio formの皆さま、
素晴らしい絵を描いてくれたMilanちゃん、
今までもこれからも美味しいお茶を届けてくださる、春芳茶園の皆さま、
グッズ制作を見守ってくださったファンコミュニティの皆さま、
グッズを楽しみにしてくださっている皆さま、
この文章を最後まで読んでくださった皆さま、
心から、感謝しています。いつもありがとうございます。
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