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投資AIを自作するVol.4

前回は、株価の分析で業績を見るファンダメンタル分析について、そしてファンダメンタルがどれほど良くても、それを市場(=世間)に認識されない限り、いつまでたっても上がらない事を書いた。

今回は、株価のトレンドを見るテクニカル分析について考えてみたい。

テクニカルの落とし穴1

テクニカル分析とは、大まかに言えば株価の過去の動きを分析して、今後の値動きを予測するものである。例えばチャート分析や移動平均線、ゴールデンクロス、デッドクロスなど、様々な用語と「上昇のサイン」「下落のサイン」があり、紹介する本が何十冊もあるほどだ。

しかしテクニカル分析の難しい点は、あくまで「過去に上がった値動き」であり、「必ずしも今回上がるとは限らない」所にある。これはどんな指標でも逃れられず、常に勝てる必殺技は存在しない。確率的にかなり高い投資法はあっても、どうしても機会が限られる事になる。

いや、ひょっとしたら世の中にはあるかもしれないが、仮にあれば、発見者は誰にも教えずに粛々と儲けているはずだ。株の必勝指南などは基本的にあり得ないだろう。

テクニカルの落とし穴2

もう一つのテクニカルの落とし穴は、ファンダメンタル、つまり業績の裏付けがない上昇は、いつか失速し、その谷も深くなる点だ。今回は私も買ったライザップグループ(2928)について考えてみたい。

ライザップグループ(2928)

ライザップはチョコザップ事業の先行投資で赤字が続いていたが、値動きが軽く、会員が増えているという話もあって個人投資家から人気を集めているようだ。めぼしい話がないのに、3月にかけて300円台から579円と、ほぼ倍近くまで上がっていた。

ところがそんな時に、大株主であるオーナー社長が保有株の一部売り出しを発表し、たちまち300円台に急落(313円のあたり)。ただ私はプレスリリースで「チョコザップの成長に使う」という文言を読み、これは買いだと見た(379円で買った後、あまりの乱高下に、怖くて優待を取ったら手放したが)。

ところが更にその後、4/23にはチョコザップの黒字化を達成したとして業績を上方修正し、またまた急騰しているのだ(453円のあたり)。

その後急落したこともあり、私は406円でまた100株だけだが購入した。全くもってジェットコースターのような値動きである。

このように、暴騰→暴落→暴騰→暴落→上昇、と目まぐるしく動いているが、私は2回目は(ある程度)安心して買っている。なぜなら正に、上方修正というファンダメンタル(業績)の裏付けがあるからである。

しかもチョコザップは会員が増えれば増えるほど利益が積み上がるサブスクなのだ。その会員と拠点が右肩上がりで増えている事、またトレーニングに限らず、ランドリーやカラオケ、ゴルフなどにサービスの幅を広げている事を考えると、会員が減ることはあまり考えられないと思う。だって便利だし。

あるなら潰れた時か、とんでもない不祥事か事故があった時だろう。

つまり、ライザップグループは、前回書いた「成長ストーリーが描ける銘柄」になってきたのではないだろうか。こうなるとファンダメンタル、テクニカル、ストーリーが揃い、息の長い上昇が期待できると私は考えている。

1回目は根拠もなく暴騰していたが故に、暴落はあっという間で、なおかつ深くなる。テクニカルだけを見て、ここを見誤ると致命傷になりかねない。

したがって、株価を見る時はファンダメンタルとテクニカル、そしてストーリーの三拍子が揃っていないと、どこかで落とし穴にハマると私は考えている。それを理解して初めて、根拠のある投資ができるのではないだろうか。

次回はここまでのまとめ。

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