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【おとなのアニメ感想文:5】王様戦隊キングオージャー

どうもコウノです。

レコーダーが壊れてすっかり止まってましたが、

ようやくキングオージャーの最終話を観る事が出来ました。途中何話か見逃してますが、まあそれでも戦隊ファン歴20年以上↓ですからね、脳内イマジナリー視聴で大体の話は把握出来ますとも。

いやー、良かった……(眼鏡を外して目元を掌で覆う)

思い返せばクオリティが高い作品でした。
その名の如く5つの王国の王様達が戦隊をするわけですが。

工業国のシュゴッタム。
IT大国のンコソパ。
医療と美の国イシャバーナ。
農業で栄えるトウフ。
年中雪が降る中立国のゴッカン。

まずそれぞれの国と王様のビジュアル的な特徴の違いがしっかり描き分けられている。OPラストで玉座に座るシーンがありますが、ここでも個性あってバラバラ。誰も被らない。

特に今年の女子メンバーは「華やかな姫様ヒメノ(画像左)」と「一見性別分かんないリタ(画像右)」という正反対のキャラ↓

なのに中盤で友情を感じる一幕があって、いいぞもっとやれと叫ぶ、百合展開大好き国の民です。リタとその側近のモルフォーニャ(この娘が紫ベースの見た目で眼鏡掛けてるのでついうっかりアラレちゃんに思えてしまう)とのやり取りもよい。
昔から戦隊物の女子メンバーについては、好きなキャラのフィギュア↓とかも集めてました、これこの二人も販売されたら買うなー私。

ヒメノの側近セバスチャンは「執事喫茶の一番のベテランっぽい、まんま執事(画像右)」で我儘女王にこき使われている感じですが、実際の顔は画像左の傾国のイケメンで、その顔を執事のオジサン風に隠しているという設定もナイス。

ンコソパはヤンキーのヤンマが王様。なので国民も王様呼びではなく「総長」呼び。ヤンキーの戦隊ってのもなかなか見ないけど、ヤンキーが王様やってるってのも珍しい。
対してトウフのカグラギは王様というより王殿。戦国時代っぽい。一見豪放磊落、皆米をたーんと食え!という、FGOなら俵藤太みたいな、ハチクロならローマイヤ先輩みたいな善人タイプかと思いきや、この人が一番腹黒い。

追加戦士のジェラミーは人間と敵との間に生まれた、ある意味この人が一番中立。物語の語り部役。だからこそ「敵=殲滅すべき」ではなく「和解」をモットーにしている。
しかも語り部だからこそ、なのか例年名だたる声優が起用されがちなアバンパートでのナレーターも、実はジェラミー(演者)がやってた、という、これも斬新。

で主人公のギラはシュゴッタムの児童養護園で育った一般市民。
かと思いきや、実は国王ラクレスの弟と判明、ラクレスとは敵対したのち、玉座はギラの物に。
そんなラクレスが闇落ちの如く、敵と繋がって再登場。この展開も往年の戦隊物ではあまりなかった。
あー成程、んでギラに倒されて命が尽きる直前に兄弟仲直りとかそんな展開か? いいぜ嫌いじゃないぜ。
なーんて思っていたら、まさかの「敵を倒す為にずっと芝居を打っていた、本当はラクレスはいい奴」からの兄弟で共闘↓という胸アツ設定だった。最高かよ。

トウフ国のカグラギの妹のスズメが人質として序盤からラクレスに囚われているんですが、兄貴を筆頭に助けに行ってみれば「ラクレスにガチ惚れしてるから邪魔すんな」状態。でも胡散臭いカグラギの妹だしなー、このガチ惚れも嘘じゃね?と疑ってましたが、最終回で笑顔を取り戻したカグラギと仲良くおにぎり食べてるシーンがありまして。あガチ惚れはガチだったのね、疑ってゴメン。末仲良くイチャついてくれ。

 ※

で終盤ラスボスを倒すのに武器の作成が間に合わなくて、5王国の国民を宇宙に逃して5人でラスボスを相打ち覚悟で倒し、残る側近や民達に次世代を託そうとして敗北する王様達。そこへいい意味で反旗を翻し、まさかのオーディエンスのはずの国民が一揆かと言わんばかりに敵と戦う展開。その間にHP回復させていく王様達。
アンタヒメノんトコのメイドだろ、戦闘能力あったんかよ、と言わんばかりに皆それなりにアクションしている。これも今までなかった。

民達が場繋ぎ戦闘してくれたお陰で回復した王様達の、毎年恒例「終盤の返信前の名乗りシーン」も胸アツでした。
例年と違って、ボロボロになって戦った国民達の群れから、モーゼの海割りよろしく後方から登場する王様達。オーディエンスがいる名乗り。斬新。
王様それぞれ癖強いけど、この人の為にボロボロになってでも戦ったんだ俺達、という誇り高き民衆の面構えに見送られるのも、国民達がこんなに頑張ってくれるから王である自分はまた立ち上がれるのだという信頼。

名乗りシーンって例年は、キャストの最後の見せ場なので、大体ピンで映るんですよ。強いて上げればCG加工とか後方で爆発とかのエフェクトが付いてかっこよくなってはいても、あくまでもピン。
でも今年はオーディエンス多数。ここに王様戦隊だからこその意味があるんだよな。泣ける。

何体か出て来たロボットが最終決戦でいっこの超ドデカいロボにパワーアップするのはお約束。と共にそれらを玩具として再現させるバンダイさんの技術には毎年脱帽してますが、今年はロボでの戦いシーンはアクターではなくCG多め。
あれ? CG? 何で?
と思っていたら、今年のロボは昆虫モチーフで、ラスボスとの闘いで少しずつ機体(というか昆虫の体)がボロボロに崩れていくんですよ。そりゃこの描写入れようと思ったらCGになるよね……ああまたパーツが……何だよガンダムの最終回みたいにどんどん破壊されてくじゃん……涙

ラスボス倒して平和になって、個々の国の特徴がバラバラだったのが、それぞれ別の国のいいとこを取り入れる形にシフトチェンジ。でも王様がキャラ癖強過ぎて、一つの国には決してならない(というより会議で揉めて頓挫した)というオチも彼ららしくていい。

ラスト4話イッキ視して、4話ずっと泣いてました。
ありがとう王様達……!

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