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年収と能力についての随筆

たしか『学問のすすめ』の最初の方に、「位の高い仕事は難しく、低い仕事は簡単で、その差はその人が学問をしてきたかによる」と書かれていた。

社会全体、グループ全体で見るとそうだと思う。でも一方で、具体的にAさんとBさんとCさんがいて、彼らの年収の違いはなぜ生じたかと考えると、どこに身を置いているかで9割がた決まっているような気がする。能力の違いというよりも、業界や業種や入社時のポジションで決まっているのでは、と思う。

TOEICの点数でたとえるなら、400点の人がいきなり800点にはならない。400を800にするには英語力を本質的に上げる必要がある。語彙力をつけるとか、英語を聞き取れるようになるとか、一定以上の速さで英文を読めるようになるとか。これが「学問をする」の方。

でも、問題との相性とかその日のコンディションによって100点くらいは点がぶれる。800点の人がある時は750点で、次に受けると850点ってことが起こる。この誤差の範囲内で上振れさせるには出題傾向に慣れるとか、当日ベストコンディションになるように体調を整えるとか、どちらかというと受験テクニックに近い努力になるのではないかと思う。誤差の範囲の上の方で固定させる努力、という感じ。

つまり、本質的な能力を上げる努力と、誤差の範囲内で上振れさせる努力の両方が必要なんだろう。

そう考えると、転職エージェントの本質的な仕事は「下振れしている人を見つけ出して、上振れさせる」となり、なかなか夢のある仕事だなと思った。これは芸能人のスカウトも同じだし、もっと広く投資の考え方にも通づると思う。

20代の頃からこういうことを考えて行動していれば、今の状況にはならなかったんだろうな、、、。でも今日が一番若い日だから、気持ちを切り替えて今日も頑張ります!

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