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ChatGPTとディベートしてみた③~日本において、田舎と都会どっちに暮らすべきか?~

シリーズ3回目です

1回目:ChatGPTとディベートしてみた①~朝食はご飯とパンどっちがいいか?~
2回目:ChatGPTとディベートしてみた②~ご飯とパンのどちらを主食とするべきか? ~

3回やってみた感想

ChatGPTは議論の中で具体例や事実を出すのが苦手らしい。これは「前の言葉や文章から、もっとも次に来そうな言葉を確率的に計算して紡ぎ続ける」というChatGPTの仕組みのせいだろう。

次に来そうな言葉を確率で計算していくと、どうしても当たり障りのない一般論に収まっていく。裁判のドラマであるような、新事実を突きつけて意表を突くのは内部ロジック上確率が低いとみなされて弾かれる

これはロジカルシンキングの限界でもあるかもしれない。「実はこれとこれがつながるのでは!?」「このデータからこういうこともしゅちょうできるのでは!?」という閃きは合理的な思考からは出てこない気がする。

でも一方で、突き詰めて考えた上でないと閃きが降りてこない。

使ったプロンプト

日本において、田舎と都会どっちに暮らすべきか?
このテーマでディベートのロープレをしたい。

前提:
・あなた(ChatGPT)が田舎側、私が都会側
・スピーチは両チームとも3回ずつ
・田舎側からスピーチを始める。
・各々が出せる論点(田舎が良い理由、都会が良い理由)は1つだけとする。
・1回目のスピーチでは自分たちの論点を説明し、2回目は1回目で相手が出した論点に反論し、3回目は自分たちの論点を立て直しながら試合をまとめる

田舎側1回目:田舎が良い理由(ChatGPT)

皆様、こんにちは。私は田舎の魅力を語る側を代表して話します。私たちの主張は、「田舎での生活は心の平和と健康を手に入れるための最良の選択である」というものです。

まず、心の平和についてお話します。田舎では、静かでのどかな環境が広がっています。朝の鳥のさえずり、夜の虫の音、自然と一体となった生活は、都会の騒音や急ぎ足の生活とは対照的です。このような環境は、日常のストレスや悩みを忘れさせ、私たちの心を安らぎと平和へと導きます。

さらに、健康の観点からも田舎生活の利点は多いです。新鮮な空気、無農薬の野菜や新鮮な魚など、食材も豊富。自然の中でのアクティビティやガーデニング、農作業などで、自然に体を動かすことができます。

総じて、田舎での生活は私たちの心と体にとってプラスとなる要素が多いと考えます。

都会側1回目:都会が良い理由(私)

皆様こんにちは。都会側の論点は「多様な出会いと刺激による成長機会」です。

都会には様々な人や情報や仕事が集まってきます。仕事の機会も、人との出会いも、様々なイベントや勉強会もあります。つまり出会いや刺激やチャンスが多く転がっているのが都会の良さです。

それに対して田舎は「村社会」という言葉に代表されるように、固定的な人間関係や意味のないしきたりで溢れています。自分はよく接する人5人の平均値だという言葉があるように、固定的で前例踏襲な環境で暮せば自分もそうなります。

今の時代、成長できる人、言い換えれば変化し続けられる人であることは重要です。なぜなら社会の変化の速度が早まっており、会社の寿命よりもビジネスパーソンとしての寿命が長いと言われるくらいです。状況に応じて変化し続け、チャンスを掴める人になるために、都会に身を置くべきです。 以上です。(次は田舎側からの反論です)

田舎側2回目:都会が良い理由に反論(ChatGPT)

都会側が述べた「多様な出会いと刺激による成長機会」という点に対して、田舎もまた異なる形で人間の成長を促進する場であると反論いたします。

都会で確かに多様な出会いや刺激があるのは事実ですが、それは必ずしもポジティブな影響をもたらすとは限りません。都会の忙しいライフスタイルは、人間関係を表面的で消費的なものにし、深いつながりの構築を阻害することがあります。

一方、田舎の「村社会」は、その固定的なコミュニティーが一見制約に見えるかもしれませんが、実は、深い人間関係と支え合いの精神を育む場となっています。信頼と協力の精神は、人としての成長にとって非常に重要です。

また、都会の刺激は時に過剰であることがあり、これがストレスやメンタルヘルスの問題を引き起こす要因ともなり得ます。田舎での穏やかで自然に囲まれた生活は、精神的な安定をもたらし、自己の内側と向き合い、真の成長を促します。

以上、田舎生活は心の平和と健康、そして深い人間関係を育む場であるという私たちの論点を再確認していただければと思います。

都会側2回目:田舎が良い理由に反論(私)

都会側より、心の平安と健康について、順番に反論します。

まず心の平安について。
田舎は自然があるから落ち着く、これはよく言われることですし正しく聞こえます。ですがこの意見は、田舎に定住したことのない人が田舎に理想を投影しているだけです。自然と一体ということは裏を返せば、様々な害虫とともに生きるということでもあります。田舎の家は隙間が多いので、家の中にカエルが入ってきたり大きなゴキブリがいたり、ムカデのような危険な虫が家に入ってくることすらあります。実際に自分は田舎で生まれ育ちましたが、小さい頃布団の中にムカデがいて病院に行ったことがあります。害虫とともに生きる生活は心が安らぐといえるでしょうか?

健康について。
彼らが上げた例はすべて都会でも得られるものです。体を動かすのは一駅分歩くことで得られますし、新鮮な空気も近場の郊外に行けばいくらでも得られます。

さらに無農薬の野菜や新鮮な魚については、田舎に住まないと得られないと考えるのは誤りです。なぜなら農作物や魚には特定の産地があり、そこから各地へ輸送して食卓に並ぶわけです。つまりもし、その農作物を作っていない田舎に住んだとしたら、輸送されるので都会に住むのと変わりません。したがって田舎だから良い野菜を食べられるというのは表面的な主張であり、どこに住もうが野菜や魚を食べることができます。

田舎側3回目:試合をまとめる(ChatGTP)

先程の都会側の反論を受けて、改めて田舎の魅力を強調しつつ、都会と田舎、それぞれの生活スタイルのバランスの大切さについても触れたいと思います。

まず、都会側が指摘した害虫の問題についてですが、これは田舎の自然との共生の一環です。都会で得られる刺激や便利さとは違う形ですが、田舎での自然との共存は私たちに自然の力と素晴らしさ、そして時に厳しさを教えてくれます。これが、田舎での心の成長と深い人間関係、コミュニティへの貢献に繋がっているのです。

次に、健康についてです。都会で健康を保つ手段がないわけではないことは理解しています。しかし、田舎での自然の中での生活は、それだけで身体的、精神的健康に良い影響をもたらしています。自然の中での穏やかな生活、新鮮な食材、コミュニティの支え、これらは都会では簡単には得られない価値です。

それでも、都会と田舎、両方の良さを享受するバランスの取り方が最も大切であるとも考えます。都会での多様な出会いと刺激、田舎での心の平和と健康、これらを組み合わせた生活が理想的かもしれません。

私たち田舎側が主張するのは、都会の価値を否定するのではなく、田舎の魅力と価値にもっと目を向け、そのバランスを考えるきっかけにしてほしいということです。

以上で田舎側のスピーチを終わります。どうもありがとうございました。

都会側3回目:試合をまとめる(私)

都会側からの最終スピーチを始めます。
この試合で双方が一致しているのは、成長していくのは重要だという点だと思います。 田舎側は自然や地域社会との共生によって、都会側は多様な出会いとチャンスによって成長を目指しています。

まず都会側の論点から振り返ります。
都会には人も情報も機会も集まってきます。それらとの相互作用の中で刺激を受け、価値観がアップデートされ、行動が変わり、成長していくわけです。

これに対して彼らは、都会の人間関係のネガティブな点を指摘しました。ですがネガティブさがあるのは田舎の人間関係も同じです。彼らは信頼と協力という美しい言葉で美化していますが、閉じた環境で深い関係性があるということは外部に対して排他的であるということです。「村社会」という言葉がそれを端的に表していると思います。

村おこしでおきたトラブルを紹介します※。自治体のプログラムを知り、村おこしをしようと一念発起して田舎に移住した人がいます。彼は最初は地域の人と仲良くしていましたが、そのうち村おこしに対する考え方の違いから対立しはじめ、彼はうつ病になってしまいました。田舎特有の前例踏襲、新しいものを受け入れない姿勢が、外部から善意で移住した人をうつ病になるまでに追い詰めたわけです。

これが田舎の現実です。彼らは都会でのメンタルヘルスの問題を指摘しましたが、田舎での人間関係によってもメンタル不調は起きるのです。

このことから、田舎側が成長と呼んでいるものは、結局のところ今までと同じしきたりや価値観を維持して安心したいという現状維持バイアスでしかないのです。

都会は違います。新たな出会いや何かすごいことをしてやろうといった成長意欲の高い人が集まり、勉強会や交流会が各地で開かれています。そんな人間関係に身を置くことで自分の価値観がアップデートされ、成長していけます。

現状維持による成長と変化することによる成長、いまの変化の速い社会においてどちらが重要かは明白です。都会に身をおいて成長していくことを改めて主張して、スピーチを終えます。

判定(ChatGPT)

了解しました。それでは、ジャッジの立場からディベートの評価と勝者の判定を行います。

田舎側の論点

田舎側は「心の平和と健康」を主要な論点として挙げました。自然環境、新鮮な食材、地域コミュニティなど、田舎生活の健康的かつ心に優しい側面を強調しました。反論では、都会の多様な出会いにも対抗できる、深い人間関係と支え合いの精神を指摘しました。

都会側の論点

都会側は「多様な出会いと刺激による成長機会」を主張しました。都会の情報、人、機会の豊富さが個人の成長を促進するという立場を取りました。反論では、田舎の平和と健康という点に対して、害虫の問題や都会でも同等の健康的生活が可能であると指摘しました。

評価

  • 田舎側は自然と共生する生活のメリットを強調し、精神的・身体的健康、深い人間関係の構築に焦点を当てました。

  • 都会側は都会の刺激的で多様な環境が人間の成長に寄与するとし、田舎の自然やコミュニティが持つメリットに対して具体的な反論を行いました。

勝者の判定

都会側の論述は具体性と論理的根拠に富んでいました。田舎側もその魅力を伝えるものの、都会側が現代社会の変化の速さとそれに適応する能力の必要性を強調した点は非常に重要です。

このディベートの勝者として、都会側を選びます。都会側は、田舎のメリットに対して具体的な反論を展開し、都会の多様な出会いと学びの機会が個人の成長と社会の進歩に寄与するという点を効果的に主張しました。

それでも、どちらの生活スタイルもそれぞれに価値があり、個々の価値観やニーズに応じて選択するのが最良と言えるでしょう。

その他

※村おこしの事例はこの記事からの引用です。
「地域おこし協力隊に聞いた 地方移住トラブルはなぜ?解決策は?」
https://www.nhk.or.jp/minplus/0121/topic008.html

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