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【開発秘話】Twitterで話題の猫舌専科タンブラー

現在、Twitterで話題の猫舌専科タンブラーをご存じだろうか?総フォロワー数130万人を誇るライブドアニュースのツイートは、リリースして一晩で1万RT・2.3万いいね。現在では、2.3万RT・5.8万いいねを獲得。これまで明るみに出ていなかった”猫舌さん”から多くの反響を得ている。数々のニッチ商品を世に出してきた株式会社ドウシシャの歴史上でも、ここまでの "バズ" は初めてとのこと。今回エアカタログでは、猫舌専科タンブラー広報担当の青木さんに開発ストーリーを聞いた。従来のステンレスタンブラーとは一線を画す、猫舌タンブラーが誕生したワケは。

販売開始直後に売り切れ

ドウシシャ2

ー プレスリリース直後、Twitter上で “猫舌旋風”が巻き起こりました。予想はされていたのでしょうか?

正直、全く予想していなかったんですよ。11/12(木)にプレスリリースを出したところ、Twitter上では多くの反響を呼びました。リリース直後に商品は売り切れてしまったため、品薄商法かと言われることもありましたけど、本当に予想していなかった。

ー Twitter上では、どんな声が多いのでしょうか?

本当にありがたいことに、多くの反響をいただいております。たとえば「こういう商品を待ってた!」「素晴らしい発想!」など。猫舌に悩む人が、私たちの想定以上いたことに驚きました。商品開発前に、猫舌の割合を独自で調査したんです。調査結果では、少なくとも2人に1人は猫舌がいるかなと推測しておりました。しかし、猫舌タンブラーをリリース後にSNS上でアンケート調査を実施したところ、2人に1人以上の人が「猫舌である」というデータが得られました。私たちが思っていた以上に、猫舌さんは多かったのです。

熱々を適温に下げて、適温を1時間キープする秘訣

ー どのような特徴があるのでしょうか?

猫舌タンブラーの特徴は、熱々の飲みものが約3分で適温に下がり、約1時間適温をキープできる点です。具体的には、給湯室にあるようなコーヒーメーカーの温度は約80度ほどになっているのですが、その温度を約3分で67度まで下げます。そして、猫舌さんでも美味しく飲める60度台を1時間キープしているのです。弊社で独自調査を実施したところ、猫舌さんが美味しいと感じる温かい飲み物の適温は67度〜55度でした。コンビニのドリップコーヒーが約75度、缶コーヒーが約60度前後です。こちらをもとに比較すると、想像しやすいかもしれませんね。

ドウシシャ3

ドウシシャ4

ー 従来のタンブラーでは実現できないのでしょうか?

従来のステンレスタンブラーやステンレスボトルでは通常、ステンレス鋼の2層構造が採用されています。真空断熱層を作ることで、熱々の飲みものを高温のままキープすることができるのです。一方猫舌タンブラーでは、3層構造を採用しており、内側に吸熱剤を入れています。吸熱剤を入れることで、熱々の飲みものが適温に変化する。外側には真空断熱層を作り出すことで、適温をキープできるワケです。

ドウシシャ5

ー そんな工夫がされているのですね...

デスクワークや在宅ワークの方には、相性の良い商品です。給湯器で熱々の飲みものをタンブラーに入れると、メールを1件返している間に3分が経過し、既に適温になっているので、すぐに飲めます。いつもステンレスタンブラーを使っている人も、いつもマグカップを使っている人も、猫舌タンブラーの違いに驚かれるのではないでしょうか。

開発ストーリー

ドウシシャ6

ー 猫舌に着想したのは、何がきっかけだったのですか?

今回の猫舌タンブラーは、意外な出来事がきっかけで開発に至りました。ある日弊社の担当社員が、給湯室で入れたコーヒーをステンレスタンブラーで飲もうとしたんです。しかしその社員は、猫舌だったため中々飲むことができなかった。そこから社内で話し合いました。従来のステンレスタンブラーは長く保温できるけど最初が熱すぎる。一方マグカップは、すぐに冷めて適温を逃してしまう。それじゃあ猫舌さん向けの新商品をつくろうと、猫舌の社員を数人集めて開発がスタートしました。

ー そんな簡単に開発がスタートしたんですか...?

弊社には、面白いことをスピーディーにやろうよ!という文化があります。また、ニッチNo.1戦略を一つの戦略として掲げているのです。オフィシャルな会議は「開発承認」と「発売承認」の2つしかありません。「ええやん」「なんでやねん」「自分」「おもろいやん」「やったらええやん」それぞれの頭文字をつなげた「ENJOY」が、我々の事業本部のものづくりのスピリッツとしてありますので、スピーディーに商品を世に出しています。

ドウシシャ7

ー ENJOY!面白い文化ですね!

ただ、やはり苦労もありました。開発会議を重ねる中で、3分で適温に変化させて1時間は適温をキープしたい、という要件は決まっていました。しかし国内では、類似の商品がありません。「早く下がるけど持続しない」「長く持続するけど下がらない」など、温度調整のための吸熱剤の配合には、とても苦労しましたね。開発期間は、1年もかかってしまいました。

ドウシシャ8

ー かなり苦労されたのですね。

それだけではありません。社内では「熱いものは熱いまま飲むのが通ではないか?」「温度を下げるタンブラーを、わざわざお金を出して欲しい人がいるのか?」といった疑念の声がありました。猫舌専科と踏ん切りをつけることには勇気がいります。しかし商品が売れるかどうかは、やはり市場に出してみないとわかりません。今回のSNSの反響の通り、熱い飲みものを適温で飲みたいというニーズは一定ありました。

猫舌タンブラーを体験して欲しい!

ー 様々な障壁を乗り越えてリリースされた商品なのですね。猫舌さんに何かメッセージはありますか?

ぜひ、一度手に取って体験していただきたいです。私も商品ができて間も無く、使ってみたんです。すると「これは違うな!」と実感しました。3分前に入れたばかりなのに、ぐいっと飲めるんですよ。

ドウシシャ9

ー 本当ですか。一口目って怖いじゃないですか…

本当にぐいっと飲めるので試して欲しいです!いつも飲んでいる熱々の飲みものが、より美味しい温度で楽しめます。デスクワーカーや在宅ワーカー、従来のステンレスタンブラーを使っている方には、一度体験して欲しいです。違いを感じてみてください!

ー 本日はありがとうございました!

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