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不要なマナーに惑わされないで

先日読ませてもらったnote記事で、個人的に強く思うことがあり、いつもより少しだけ真面目に書きたいと思います。

昔、結婚する友人から招待状をもらった時の話です。

出席の返信をする前に、念のため粗相が無いようにと招待状の返信マナーについて調べました。「黒のペンを使う」「『行』を『様』に変える」「御名前の『御』は二重線で消す」「返信は速やかに」など、いわゆるビジネスマナーの類は把握していましたが、その中にあった「句読点は使わない」というマナーがあることをその時初めて知って、とても驚きました。

『、』も『。』も普段からとてもお世話になっている句読点ですが、文章において適切な句読点を用いることは読み手への配慮であり、そもそも日本語の常識だと子供の頃から学んできました。

「句読点は終止符を意味し、慶事にはそぐわない『区切り』や『終わり』を連想させる」との理由だそうですが、例えば「○○さん、○○さん、ご結婚おめでとうございます。」と返信したとして、このごく普通な文面から、あえて区切りや終わりを想起することの方が難しいのではと思ってしまいます。このメッセージを読んで「文章に句読点が付いてるから、アイツは俺たちの結婚を祝福してくれてないんだな」なんて受け取るような器量の狭い友人は私には居ませんし、もしそう思われようものなら流石の私も今後の人付き合いを考えるレベルです。たとえ誰であっても結婚とはおめでたいものですし、祝福するつもりがないなら私は返信も出席もしません。

 

そして、ここからが本題です。

たとえば私がダークサイドに闇堕ちして、お二人のご結婚を快く思わず、本音を隠して出席だけはするけれど、祝福はしたくないので返信のメッセージに少しだけ毒を盛りたい、と考えたとします。

仮に本来NGとされている句読点をあえて用いて、例のように「○○さん、○○さん、ご結婚おめでとうございます。」と書いて送ったとしても、ただ招待状のマナーを知らない人だと思われるくらいで、そこから邪悪な感情を読み取ることは非常に困難です。もしこの自然な文面から秘めた悪意を読み取れたなら、私よりもむしろ相手の方が闇堕ちしている可能性が高いでしょう。

「少しだけ毒を盛りたい」がダークサイドのテーマですので、直接相手を攻撃する言葉や、そもそも出席自体しないという選択肢は、闇堕ち的には不正解です。そこで、終止符の『。』の代わりに、小さな『✕』を使って『ご結婚おめでとうございます ✕ 』と書いて返信すると、『✕』という記号から想起する負のイメージや、見慣れない句読点の不自然さが相まって、「おめでとうと言われてるのになんか引っ掛かる」という複雑な感情を相手に伝えることが出来るでしょう。

↑↑↑お分かりでしょうか?これが本当の「マナー違反」です。

 

ですから、もし知らずに『、』や『。』を使って先方さんに失礼をしてしまった、なんて悩んでいる方が居ましたら、絶対に気にしないでと言いたいです。それは失礼でもマナー違反でもありません。先方さんはきっとそんな些細なことで腹を立てたりはしませんし、お祝いするために結婚式に出席するのですから、いちゃもんレベルの不要なマナーには惑わされないで、どうか幸せなひとときを祝福してあげて下さい。

 

最後に、この記事を書くきっかけを下さったうめこさん、本当にありがとうございましたm(__)m



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