舞台「BASARA」感想〜熱量と思いの伝わる舞台!

舞台「BASARA」観てきましたー!

とても良かった!とても良かったのです……!

良かったんだよ!というのと、もっともっとたくさんの人に観てほしい!というのを伝えたくて感想を書きます。
聞いて!舞台BASARA、良い作品だったの……!わたしの推し、素敵だったの……!

※以下、一部ネタバレがあります。※


原作再現度の高い、かつ、舞台ならではの迫力や熱を感じることのできる良い舞台だった!素敵だった!
「BASARA」という物語自体が持つ熱さが板の上にくっきり立ち現れていた。

原作は田村由美先生の名作漫画「BASARA」。もともと原作の内容が濃いうえに、場所がどんどん移動していったりたくさんの陣営が目まぐるしく登場したりと、実は結構複雑な話だよな……と原作を読んだ時に思っていたんだけども。どうしても駆け足になってしまうところはありつつも極力わかりやすく整理されていて、よくぞこれだけのストーリーを2時間半にまとめあげたな……!という感嘆がまず先に立った。そのうえで、見せ場のところはしっかりじっくり見せてくれる緩急のリズムが良き!見たいシーンも聞きたいセリフも網羅してくれていて、おこがましい言い方だけど すごく『わかってる』感じがした。
目まぐるしく進むところは確かにあるのだけど、原作未読でもちゃんとわかるように作ってあるのがすごい。ただ、この後の話に繋がる伏線や、外伝の要素なども取り込まれているので、原作を知っていればいるほど「ここを入れてきたか…!」という感動があると思う。
2つのシーンを同時に重ねて見せる場面がいくつかあるのだけど、それがすごく自然で巧くて良かったなあ…。ああいうの好きです…。
基本的にシリアスに進む展開の中、ふっと差し挟まれるアドリブの笑いどころがいい具合に緊張を解いてくれてそこも良かった。アドリブ時間が設けられているタイプではなく、要所に一言二言挟まってくるくらいなのがちょうどいい加減で良いなと個人的には思っている。

そして演出とセット!
シンプルな階段セットの取り回しと、光と音の表現のみであらゆる場面を表してゆく演出が見事だった!決して広いとはいえないシアターサンモールの中なのに、ちゃんと砂漠も岩も炎も海も目の前に広がって見えるのが凄い。
舞台演劇の、観客の想像力が刺激されるところが大好きな人間なので、こういうタイプの演出めちゃくちゃ好みだった!
光と音のタイミングがぴたっと合っているのが、観ていて本当に気持ちがいい。そこにいない獣もちゃんと見えたよ、あれ結構難しいんだよ。

そしてそして。特筆すべきはやっぱり殺陣ですよ。殺陣!
迫力もレベルも本当に凄くて華やかで、あのサンモールの板の大きさと信じられないくらいにスケールが大きく見えた。舞台の限界に挑んでいるかのような練りに練られた殺陣が本当に見ごたえ抜群で!皆さんキレッキレで…!とにかくかっこよかった!息を止めて見入ってしまったよね!
演出・久保田悠来さん、アクションに中村誠治郎さん・新田健太さんという布陣の時点で殺陣にはめちゃくちゃ期待してたんだけど、期待以上の素晴らしいものを見せていただいた。

殺陣といえば、アンサンブルさんが縦横無尽に大活躍されていてそれも素敵だった!アクションに早替えにダンスにと、あらゆる役割を担われていて素晴らしい。アンサンブルさんって正に舞台の屋台骨で、クオリティを押し上げてくださる方々なんだよなと再確認させていただいた。
もちろんアンサンブルさんだけでなく、キャスト全員の熱量もものすごく高くて良かった!特に更紗と朱理の主演二人がとても良い。四道のクライマックスは圧倒されたし…と書いていくとキリがなくなってしまう。
演者さんの熱が直にぶつかってくる舞台の醍醐味をじっくり味わえて嬉しかった。

今回舞台としては珍しく(珍しいよね?)主題歌も作られていて、それも良かったなあ……曲調ももちろんだけど特にボーカルが澄んだ綺麗なお声で、BASARAの世界観にぴったりだと思った。物販でCD買いました!
主題歌をバックにしたイメージシーンがわたしは大好きで大好きで。今思い返すだけでも胸がきゅっとなる……

あとどうしても付け足しておきたいのが、衣装クオリティの高さ。
マイ初日、幸運なことに前方席で観劇させていただいたんだけども、その至近距離から見ても隙のないクオリティでびっくりした。世界観にあっていてすごく素敵!特に揚羽が戦うとき、鮮やかな青が風を纏っているようにひるがえって息をのむほど綺麗だったのが印象に残っている。


総じて見どころ満載の、とても良い舞台でした。
どうかどうか千秋楽まで無事に駆け抜けられますように。そして是非とも、このBASARAの物語を最後までこの座組で観たい…!観られますように!


***

もうひとつ。ここからもうちょっと私情にまみれた感想を書きますね(今までのは私情じゃなかったんかい、というツッコミは置いておいて)。

この舞台「BASARA」は、わたしのご贔屓、久保田悠来さんの初演出作品でした。
だからこれはファンの勝手な欲目かもしれないけれど。夢を見すぎと笑わば笑え。

個人的には演出に、すごく、すごく、真摯なまなざしを感じたんです。あらゆる方向への。
原作へ愛をもって向き合うまなざし。キャストひとりひとりを大事に見ているまなざし。そしてわたしたち観客へ「届けたいものをちゃんと届けようとしてくれている」姿勢。当たり前と言ってしまえばそれまでかもしれないけれど、でも実は簡単なことではなかったりする、その当たり前をきちんと全うしてくださっていることが嬉しかった。数え切れないほどたくさんの目配りが目に見えるようでした。

とても丁寧に大事に作られた作品だと思いました。作り手の意気込みがダイレクトに伝わってくる作品だと思いました。それを客席で受け取ることができて、わたしはとても嬉しかったです。


***

一ファンの声なんて微々たるものではありますが、でも、みんなに観て欲しい…!
原作を知らなくて観ても全然大丈夫な作品ですが、個人的にはとりわけ原作BASARAのファンの方にぜひぜひ観ていただきたい!凄いから。原作のあの世界観が広がっているから…!

1/23(日)まで上演しています。当日引換券は絶賛発売中です。現地で当日券も出ているので是非…!

でも現地に行くのはちょっと難しいかな、遠征はできないな、という方。大丈夫です!
16日(日)17時公演・23日(日)16時公演
ではライブ配信があります!配信で是非観てください!

うーん気になるけどその日はちょっと時間が取れないな…という方。大丈夫です!配信はそれぞれ1週間のアーカイブ期間付きなので1週間の間はいつでも配信が買えますし、一度買ったら1週間何度でも見直せます!
今この文章を16日以降に読んでいる方も、是非16日の配信を観てください…!

当日引換券↓

ライブ配信↓

いま原作4巻まで無料試し読みできるようなので、こちらも観劇前後にぜひ!



まだWキャスト全員を観れてないのだけど、キャストさん皆様の感想もあとで追記していきます…!(16日の配信前にどうしても一度公開したかった)
皆さん本当に再現度が高かったことだけ取り急ぎ記しておきます。それではまた!




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