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日記7 好きな人の香りを買った男


好きな匂いって色々とあると思うんですが、私の場合、例えば、図書館の匂いとか郵便局の匂い、祖父母の家の匂い、修学旅行で行った旅館の匂いなどがあります。図書館とか郵便局の匂いとかはどちらかといえば、紙とかインクの匂いとかになるんですかね、あの独特のくせになるような、落ち着く香りが好きです。(図書館とかは、図書館によって、特に書庫などは、カビとか古い本の匂いが勝っちゃって、ツーンとする匂いになってることもありますけどね…)修学旅行で行った旅館っていうのは、特定のここっていう旅館の匂いがあるわけではなくて、まぁ、全然、修学旅行とかでなくとも、遠足とか私的な旅行とかそういうのでも、いいんですが、とにかく、宿泊予定の旅館の部屋に入ったときの匂いが好きです。畳とか襖とか、古い家屋の匂いが旅行に来た〜!という雰囲気づくりと高揚感を与えるいい起爆剤になってくれますよね。


こういう香りの芳香剤って無いのかなぁ〜というのが長年の疑問で、フローラルの香り、みたいな感じで、郵便局の香り、とか、修学旅行先の旅館の香り、とか発売してくれませんかね。


まぁ、色々と好きな香りを挙げてきたんですが、これらはまぁ、好き、わかる!という人もいれば、えー、何であんな匂いが好きなの?と色々と意見があると思うんですが、誰もが異論なく、好き、という匂いがあると思います。


それは『好きな人の匂い』です。生物学の研究で匂いに関するものがあって、自然界だと、主にメスがオスを選択して繁殖行動を行うんですが、その時に、どのオスを選択するか、という選択基準になるのは、強さとか装飾の立派さなど、生存力が強い個体の指標となるものらしいんですよね。その中でも、オスは、フェロモンみたいなものを出して、メスを誘惑するみたいなんですが、この時のフェロモンは色々な形で表れてくるらしく(この辺の記憶は曖昧ですが…)、人間の場合だと、その一例としての匂いがあって、いい匂い!と感じるのはその人と自分が、生物的に合っているから、で、匂いが嫌!という場合は、生物的に合ってない、ということらしいんですよ。(よく娘が父のことを臭い!といって嫌悪するみたいな話聞くと思うんですが、これも、近親姦を避けるためみたいです)

つまり、何が言いたいかというと、好きな人の匂いというのは、生物的に自分と合っているから、自然と自分の好きな匂いと一致する、ということです。(さっきのは話からいくと、そうでも無い場合もあるとは思いますが…)



私は今日それを買いました。Fuu!!!



といっても、好きな人の香りサンプルを採取して、専門家に頼んで作ってもらったみたいなそういう話ではなくて、その香りのするシャンプーを買ったということです。これを買いました↓↓↓

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これ、めちゃくちゃ高くないですか?

店頭では、同シリーズの別のもの(私の買ったこの商品は最寄りの薬局などにはいくら探してもないんですよね)は、大体もう少し安いはずなんですけど、これがAmazonプライスなんですね…さすがに高かったので、900円の方の詰め替えの方を書いました。(母によると、最近は、詰め替えだけ売ってあって、ボトルの方はオシャレなやつを別で買うらしいです)


この、好きな人というのは、高校生の時の好きな人で、とても美人で、友人はいるが決して群れない、という感じの人でした。この人が凄い良い香りがしたんですよね。


良い香りがしたといっても、自分から近づいて、クンクン嗅いだ、というわけでは絶対になく、私がその人の隣を通ったりとか、逆にその人が私の近くを通ったりとか、するたびに、香ってくるんですよね。不可抗力で鼻に入ってくる香りでした。(しかし、めちゃめちゃ好きな香りだったので、好きな人が近くにいたりする時はめちゃめちゃ幸せでした。それから、たまにこのことを思い出して、誰かが自分の近くを通るたびにその人の匂いがするかな?と思って、匂うことが何度かあったんですが、意外と、すぐ隣を通っても、そんなにその人自体の匂いって、きついものでない限り、あんまり香ってこないみたいなんですよ。まぁ、好きな人だったから、より香ってきたのか、はたまた、周りにとっては、私が好きだった人の匂いはきついだけだったのかもしれません)


その人の香りが、どんな香りかというと、おそらくユーカリの匂いだと思います。さっきのシャンプーの匂いがそうなので、多分、そうです。なぜ、匂いの名称の根拠がさっきのシャンプーかというと、彼女の香りの名称を知ったのが、めちゃめちゃ偶然に出会ったあのシャンプーだったからです。


時は遡って、私が高校3年くらいの時です。実は一回、あのシャンプーを買って使ってたことがありまして、それがどうして買ったかというと、ある日、たまたま、風呂上りの母から彼女と全く同じ香りがしたんですよね。これも気持ち悪い話ではあるんですが、私はなんとしても、この匂いの元を辿らねば!!!となって、すぐに母を嗅ぎました。

やはり、母から、特に頭の方から香ってきます。そこで、母に『ナニコレ!?』と聞くと、どうやら試供品のシャンプーを使ったみたいなんですよね。それがあのシャンプーでした。


こりゃ、素晴らしい僥倖だ!、と思って、私もその試供品を用いることにしました。実際のところ、シャンプー自体には、彼女の匂いはせず、洗ってから、ほんわかと香ってくる感じでした。(ちなみに、母はその香りがあまり好きじゃなかったらしく、曰く、『祖父の使ってる整髪料の匂いがする』といっていました。昔から祖父母の家に泊まりに行くことが好きだったし、冒頭に書いたように祖父母の家の匂いが好きなので、私がはまるのも当然なのかもしれません)


もう、そっからは最高な日々というか、自分の頭なので、直接香ってくることは結構少ないんですけど、それが功を奏しているというか、不意に好きな人の香りがやってくるんですよ。例えば、勉強してる時とか、顔を上げると、ふっと香って、ふふっとにやけてしまいます。それから、例えば、枕に匂いがほんのりついたりするんですよね。素晴らしい体験でした。(今、思い出したことがあるんですが、誕生日にその好きな人からチョコレートをもらったことがあって、その包装紙に彼女の匂いがついていたんですよ。めちゃくちゃ気持ち悪いんですけど、それを学校でもらって、そのことに気づいてから、家に帰るまで、否、家に帰っても食べずに、その香りを匂っていました…)


と、まぁ、そんな経験があって、当時、そのシャンプーをボトルごと買って(当時、新発売のシャンプーだったので、彼女は同じ匂いの香水やら柔軟剤やらを使ってたんですかね)、幸せパフュームライフを充実してたんですが、先述したように、おそらく、母と同じように、臭い、と思う人が多かったのか、すぐに店頭に並ばなくなってしまって、ずっと使い続けることはできませんでした。


それが、今日になって何でまた買い求めるんだって話なんですが、この前、書いたズーム飲み会の時に、当時の好きな人の話をする流れになって、当時の彼女のことを色々と思い出す機会があったからです。好きだった人、と散々書いてきましたが、今でもその人のことは好き、というか、自分の中で、神格化みたいになってるんですよね。当時の私にとっても、今の私にとっても、彼女は理想の人間なので、忘れられないというか、心に刻まれた人でもあって…


という成り行きで、そういえば、あの香り好きだったなぁ〜……どんな香りだったっけ?となって購入するに至りました。なんかで見たんですが、匂いっていうのは、人間が唯一覚えられない感覚らしいです。でも、その覚えられないっていうのが、ありありと思い出すことが出来ないっていう意味であれば、味覚とか聴覚とかでもおんなじじゃないですかね?、と今更ながらに感じます。


明後日、くらいには届くみたいなので、良い感じのシャレオツボトルでも買って、使ってみたいと思います。


色々と思い出すぞーー!!!



おわり


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