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日記42 会話を潰されにいざ東京

今日、友人に誘われて、東京観光してきました。

といっても、東京観光が目的というわけではなく、その友人に会いたいと言われたので、東京に向かったという形でした。
その友人は、まぁ家庭の事情で色々ある人で、よくその相談(といっても話を聞いてる程度ですが)に電話で乗っていました。
それで、その友人から会いたいと言われたので、何かあったのかと思い、東京まで行ったわけですが、なーんにもありませんでした。

そもそも、友人といっても、私より4〜5歳くらい上の方で、ほぼ先輩みたいな関係の人で、個人的には先輩って歳が離れてる分、同世代の人と違って変に距離感がある感じがして、あまり友人とは思えない存在なんですが、それは置いておいて…

東京について友人に会うとまぁ、まずは喋りながら、とりあえず歩いて近況とか話したりすると思うんですけど、そういえば、今日ってどうしたんですか?なにかあるんですか?って聞いたら、いや、特になにも、って返ってきて。
友人としては、東京で色々だべりながら、遊ぼうという感覚だったと思うし、そもそも遊ぶことに目的もくそもないことはわかってるんですが、この時点でかなり嫌な感じがしていました。そもそも、この友人が私に連絡をくれるのは大抵、自分の話したい話や愚痴が溜まった時です。
冒頭に書いた通り、色々と話を聞いている友人なんですが、この話というのが、まぁ家庭の事情だったりするので、結構キツイ話もあって、全然愉快な話ではないんですね。そういう話を電話越しにいつも聞いているんですが、今回ももしかしたら、そうなるのか…??と危惧してましたが、まぁ、そうなりますよね。

東京を目的もなく歩きながら、友人の愚痴や話を聞くことになりました。半分覚悟の上とはいえ、やっぱりキツイ旅路でした。

ただ、実を言うと、これ自体はまぁ慣れてるからいいと言うか、そうなるだろうと思って行ったわけなので、行った私が悪いんですけど、一番勘弁してくれと思うのが、友人の会話のやり方です。

基本的に、会話って、一方が話し手、他方が聞き手になって、ある程度、話し手が話終えると、聞き手が話し手になって…という形を繰り返して進行していくと思います。
つまり、話し手と聞き手が交代し合っていくと思うんですが、まず、これがないんですよね…。私があまり進んで何かを話さないというのもありますが、とにかく話す話す話す。
これ自体は、話を聞くのが嫌いではないので、まだ、まだ耐えられるんですが、結構、ブーメランみたいな話をすることも多くて、例えば、その友人が別の人(鈴木さん(仮名)に話をしていた時に、その鈴木さんが友人に対して、話し手になった際に愚痴話をしたらしいのですが、なぜか友人はそれに対して、愚痴なんて聞きたくない、と思ったそうなのですが、それを聞いた瞬間、???と混乱しました。
友人が私に対して行なっているのは、愚痴話ではないのか…?と。これが愚痴話でないとしたら、これは家庭の話というカテゴリーなのか?ごきげんようのサイコロトークの出目で、『愚痴話』が出てきて、あなたの語る家庭の話をしても多分、小堺さんは愚痴話として傾聴してくれるぞ?と、そう思いました。こういうブーメランが結構あります。これも結構耐え難い。

そして、何より嫌なのが、私の会話や私が話し手になろうとする瞬間を潰されることです。
例えば、私が『東京にこの前行ってね』と話しかけたとします、すると、普通なら、『なるほど、それで?』となって私が話し手の会話が続くと思います。
ところが、この会話が、私『この前東京に行ってね』友人『私は東京行ったことないんですけど、ただこの前、こういうことがあって…』とか、友人『へぇそうなんですね、あ、そういえばこの前…』みたいな形です。
これは、かなり極端な例です。ただ、こんな感じのことがよくあります。これは結構こたえます…

自分の会話を潰されると、自分が蔑ろにされてる気持ちになりますし、なにより、自分がいる意味がありません、会話の意味がなくなるのがキツイ。
会話ってさっきも述べましたが、代わる代わる話し手と聞き手が交代していくもので、それこそが対話だと思うのですが、こういう会話はもはや会話ではなく、ただのオナニーだと思うんですよね…

この状態になると、もはや私はただの案山子に成り果てます。話を聞かされる案山子です。話し出すことすらもできません。
とりあえず、友人に目的がなさそうなので、こちらで行きたかった場所とか観光地とかを回っていきました。友人の愚痴話と会話潰しをツアーガイドにして。
(そういえば、私が話し手になった時は、自分の興味のない話題だったら、一気にトーンダウンするんですよね…)

と、まぁ、こんな感じで東京旅は終わって、楽しくなかったわけではないんですが、交通費出してまで行く価値はなかったなぁと思いました。いわば、金を払って愚痴を東京まで聞きに行ったのです。…はぁ…


とまぁ、感情剥き出しの体験談はこの辺にしておいて…


面白くない話やオチのない話は敬遠される傾向にあると思いますが、私にとっては、まだ面白くない話などは、深掘りしていけば興味深くあったり、その人を深く知るきっかけになったりすると思うのでまだいいのです。
ただ、そういう話の中で、こちらの会話を奪われたり、潰される方が何倍も苦痛ですね…

自分一人の孤独よりも、群衆の中の孤独の方が辛いとはよくいいますが、会話してるのに、会話が奪われたり潰されることによって、自分の存在の意味を失わされることの方が何倍も辛いです。

とまぁ、こういうのも全部、友人に指摘できる勇気があれば解決しそうなものですが…勇気さえあれば…

おわり

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